2018年12月09日

売主の瑕疵担保責任

5e9b19a52020b59a1bfa783757e8916f_s.jpg

中古住宅の売買で、一番の肝となるのが、
「売主の瑕疵担保責任」です。

売買契約条項の中に「売主の瑕疵担保責任」があります。

買主は、瑕疵によって売買の目的が達せられない場合は
売買契約を解除することができ、
また、損害がある場合は売主に請求することができます。

売主の瑕疵担保責任の期間は、
個人間売買の場合は3カ月と定めるのが一般的です。
(国の標準約款で記載されている)

この約款で、建物については
「雨漏り」「シロアリの害」
「構造上主要な部位の木部の腐食」「給排水管」が対象範囲で、
引渡し後、期間内に瑕疵が発見された場合には、
売主の責任において修復等をしなければなりません。

売主としては、
売却しても期間限定とはいえ、
何かあったら負担しなければならないのか、
というご不安を抱かれると思います。

これをカバーするのが
「既存住宅売買瑕疵保険(以下かし保険)」です。

かし保険の対象範囲は
「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」で、
構造耐力性能または防水性能における「隠れた瑕疵」が保険の対象です。

ここにオプションで、白蟻と給排水管路まで加えると、
瑕疵担保責任をカバーすることができます。

かし保険に加入するためには、
資格者による点検調査が必要です。
(生命保険と同じ)

検査の結果、加入不可という結果が出る場合がございます。
病気と一緒ですが、発覚するのは怖いかもしれませんが、
発覚したからこそ対処することができ、トラブル防止になります。

また、保険に入れればベストですが、
検査をしていることだけでも、
買主側にはプラスの印象を与えることができます。

戸建て、マンションの売り方、状況により、
どのように対処すればいいか異なりますので、
査定や販売開始の際にはお気軽にご相談ください。
posted by preseek_shibata at 11:42| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

オリンピックによる不動産市場への影響

cd1f4709add2ab90db8ca6b0f9718a8d_s.jpg

「不動産価格は東京オリンピックまでは上昇し続け、
 オリンピック後に大きく下落する」という、
 まことしやかなうわさが流れました。

このうわさについて、
先週、ご売却をご相談されました複数の方から、
見解を求められました。

私見ですが、このうわさについて懐疑的です。

オリンピック開催地では、
競技場や選手村の建設、インフラの整備を行います。
そのインフラ投資の影響で、地価が上昇したり、
雇用が創出されたりして、一時的に景気が良くなります。

しかし、2012年にロンドンオリンピックでは、
後に「オリンピックが不動産市場に与える影響はなかった」と発表しています。

オリンピックの経済効果が高いといっても、
もともとの経済規模が大きければ、オリンピック程度の特需では、
社会や不動産への影響は大きくないのです。

よって、オリンピックにより、
不動産市場が大きく上昇したり、
その反動で大きく下落したりすることは限定的です。

それよりも、
2019年10月の消費税増税、
長期的な人口減少、
新築住宅の大量供給による在庫過剰、
今までの住宅ストックのだぶつき、
需給関係の悪化、購入側の資金力低下など、
根本的な要因により影響を受けます。

今後、増税前に駆け込み需要で、
不動産価格が押し上げられるかもしれません。

しかし、それも一瞬で、
中長期では下落トレンドであることは変わりません。
posted by preseek_shibata at 11:38| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自分のためにも家族のためにも認知症対策・不動産篇

bd2e6be7e10719e630fc51d417222028_s.jpg

母が実家(母名義)を売りたい、と、
事あるごとに口にしますが、
プロとしての助言として、売ることはできないと伝えています。

その理由は「認知症」だからです。
(伝えたことを覚えていないので、何度でも売りたいと言います)

最近、売却のご相談で、実家を売りたいという内容が半分を占めます。

昨日午後のご相談者のケースでは、
所有者(父)が一ヵ月前に亡くなって、
母と子供たちにて、売却しようと意見がまとまっているので、
相続登記を行うことにより売却が可能です。
(建物内部の家財処分が高額になりそうなことがお悩み)

しかし、昨日午前中のご相談者のケースでは、
私の実家と同様に、名義人のお母様が認知症を患っているとのこと。

【認知症になったら、売ることはできません】

不動産の売却に限らず、預貯金の引き出しも含め、
本人(認知症の方)の財産に関することは何もできなくなります。

【成年後見制度は?】

本人の財産管理を、裁判所の管理のもと、成年後見人が実行する制度です。

成年後見人は、裁判所に対して、定期報告を実施し、
また、亡くなるまで管理していくことになります。

裁判所は、本人にとって合理的な理由がない限り、
財産管理の許可を出すことができません。

自宅を売却する場合、本人の生活のため、
やむを得ないと判断されることが必要です。

また、本人に財産が一定評価額以上ある場合、
後見人には専門職(弁護士、司法書士など)が選任され、
その場合、後見人に対して報酬を支払う必要があります。

【認知症になる前に】

認知症になってしまったら、後見人制度を利用するか、
亡くなるまで親族で支えていくしかありませんが、
元気なうちに行える対策として「家族信託(民事信託)」があります。

【家族信託の概要】

本人の代わりに財産の管理をできるように委託する制度。
(家族に信じて託す、という言葉の通り)

権利自体はそのままで、名義だけ移動します。
(イメージとしては代理人の選定に近いでしょうか)

面倒で、時間と費用がかかる成年後見制度を利用せずに、
財産の管理ができるようになります。

2017年に放送されたクローズアップ現代
「さらば 遺産“争族”トラブル 〜家族で解決!最新対策〜」
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3942/1.html

わかりやすく実例を紹介しておりますので、
ご興味ある方、対策が必要になりそうな方は、
ご覧になってみてください。
posted by preseek_shibata at 11:33| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月11日

災害が発生した後の不動産市場

液状化.jpg

防災の日に絡み、
災害と不動産の関係をお知らせいたしました。

そして、火曜日に近畿地方を中心に台風、
木曜日には北海道で大地震と、
西日本豪雨に続き、大災害が発生しています。

台風の被害では、
浸水と陸橋が破壊された関西空港が目立っておりますが、
街中では、突風による車両の横転、建物の損壊が、
あまりにも衝撃的でした。

大阪の海沿いがどのような建物があるのか存じませんが、
今回の台風が関東地方に上陸した場合、
高潮による埋め立て地の被害がどのようになるのか、
高層マンションでの突風による被害、
さらに、マンション周辺でのビル風による被害がどうなるのか、
とてつもないことになるのではないかと想像されます。

北海道の大地震では、
土砂崩れと液状化現象による被害が目立っております。

空からの映像を見ると、土砂崩れというより山が崩れたとも言え、
これほどまでに広範囲で崩れた被害状況とは驚きました。

液状化現象の被害は、
東日本大震災で千葉県内でも多くの被害がございました。

今回の被害状況を映像で見ると、
海沿い、川沿いの低地(田んぼや湿地)の埋め立て地ではなく、
山あいのような住宅地に見え、違和感を受けました。

後々、液状化が起きた背景の解説を聞きますと、
元々、沢があったところを埋め立てたのことで、
これまでも地震による液状化があったとのことです。

山崩れとも言える土砂崩れは、
背景や状況を考えると難しかったかもしれません。
しかし、液状化現象による被害を回避することは、
事前にできたのではないかとも思います。

地盤ができた背景(埋め立て、以前は沢)、
過去の被害などから、ここは液状化現象のリスクがあると。

一昨日、流山市の江戸川沿いにできた新しい住宅地を走る機会があり、
ここは元々田んぼで埋め立て作られた住宅地だけど大丈夫なのか、
流山市のハザードマップを見てみると、
液状化のリスクはないとの表示でした。

これを見て、
地価(土地の売れ行き)を忖度してリスクを隠しているのか、
最新の埋め立て技術で液状化リスクを減らしているのか、
どっちなのだろうと考えてしまいました。

さて、先週のように、台風、地震と災害が発生しますと、
不動産市場にも影響が出ます。

短期的(1〜2週間)には、
様子見から、購入そのものの活動を控える。

中期的(1〜2ケ月)には、
災害リスクを考えて判断する。

長期的(半年以上)には、
災害リスクを忘れて利便性を優先する。

お盆休み明けから活況となった市場ですが、
先週から今週は、災害が発生したことにより、
落ち着いております。

この落ち着きは一時的なものと思われ、
災害による被害が落ち着いてくると、
改めて動き出してくると思われます。

売却そのものは、売主様それぞれのご事情や状況により
動き出すタイミングは変わってくると思います。

今回の災害とご所有不動産の関係については、
お気軽にお問い合わせください。
posted by preseek_shibata at 12:00| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

災害リスクも不動産価格に影響を及ぼします

氾濫.jpg

今日から明日にかけて大型で非常に強い台風24号が
非常に強い勢力を保ったまま上陸する可能性が高くなっています。

今夜から明日未明にかけて関東に接近・通過するおそれがあり、
大雨による土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫が警戒されております。

今年は大きな被害をもたらした災害が多くございました。

去年の九州北部豪雨が何年何十年に一度と言われながら、
今年も西日本豪雨が発生しました。

もう、毎年のように豪雨被害があるなら、
何年何十年に一度というフレーズは使えないのではないか、
北海道の地震も地域的には警戒外であったように、
豪雨被害も日本中、どこで起きても不思議がない。

先日フジテレビで放送された
「人気お天気キャスター大集合!異常気象の真実〜ニッポンが危ない!〜」
では、
西日本豪雨、台風21号の暴風雨被害、今夏の猛暑などを取り上げ、
今後の異常気象を警告していました。

(参考)
2040年に1.5度上昇 猛暑や豪雨多発をIPCC予測
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33318290U8A720C1MM8000/

番組の中でも紹介された「ハザードマップ」
岡山県倉敷市では、ハザードマップの浸水想定域と
今回の浸水域がほぼ重なったということで、改めて注目されています。

不動産屋は教えてくれない、ハザードマップの秘密
https://otekomachi.yomiuri.co.jp/news/20180929-OKT8T103646/



不動産の資産価値として考えた場合、
災害に遭う確率が高い地域の評価は下がるのが自然です。

何千万円という財産が最悪一瞬にして失われてしまう。
住宅ローンを抱えていれば、マイナスだけが残される状態になる。

このような状況下に置かれている不動産を購入することは、
たぶん大丈夫だろうという賭けに出ているということ。

そこしかない、というなら、
あらゆるリスクを想定し、対策を講じる。

あえてそこでなくてもいいなら、
避けることがもっとも効率的な対策です。

また、そこまでいかなくても、
今後、生命の危険に関わるほどの猛暑の地域では、
不動産の価格は下落するかもしれません。

今後の気象予測で、
最高気温が40度超えが当たり前の地域を見ると、
そこには住みたくないと躊躇いを感じました。

不動産価格は人気度数ですから、
暮らしたくないと思われてしまうような地域は、
価格が下落することになります。

逆に、災害のリスクが高い、
さらに、ヒートアイランド現象で酷暑猛暑でも、
不動産価格が高い都心は、
それを上回る魅力があるということでしょうか。

災害とは違いますが、下記で言われていることも本質は同じです。
「首都圏郊外の所得減」は解決不能 筆者が見た現実
https://www.zakzak.co.jp/eco/news/180929/eco1809290002-n1.html

さらに余談ですが、
昨日お邪魔しましたタワーマンションで、
半日程度の全棟停電のお知らせが貼り出されていました。

そこで暮らすお客様(高層階に居住)は、
水も使えず、エレベーターも使えず、生きていけないと。

今回は予め予告されていますから対処も可能ですが、
災害はいつやってくるのか、いつ回復するのか読めません。

やはり、事前に災害リスクが少ない地域に
暮らすことが良いのかもしれません。
posted by preseek_shibata at 12:00| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする