2019年02月03日

新築の売れ行き不振の先に見える未来

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2月3日は節分です。
厳密なことは分かりませんが、旧暦で年が変わる日であり、
もう一つの新年が始まるとも言えます。

今年は、新元号への移行、消費税増税など大きなイベントがあり、
まさに、時代、歴史が変わる年になりそうです。

表向きなニュースでは、景気拡大が記録的に続いている、と報じられておりますが、
どうも実感がないなか、やはりというニュースが出てきました。

(実質賃金が2018年大幅にマイナス)

総収入が増えても税負担、社会保険負担で
手取り額は大幅に減少していることは
すでに明らかになっていましたが、
さらに、収入そのものも減少していることが分かり、
物価の上昇から名目だけでなく
実質賃金も大幅に下がっていることがわかりました。

不動産の購入力が下がってきているのも必然です。
これが裏付けられるデータが下記になります。

(新築マンションの契約率がバブル崩壊以来の50%割れ)

新築マンション2018年12月の契約率は49.4%、
これは前月に比べ4.5ポイントダウン、
前年同月比で23.1ポイントダウン。
価格も総額、単価ともにダウン。

建売住宅では、前月比で10.1ポイントアップとなっておりますが、
前年同月比では18.8ポイントダウン。
千葉県での契約率は33.9%(東京都70%、神奈川県77%)と、
新築住宅の供給が異常な過剰となっていることが分かります。

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この状況が中長期で不動産市場にダメージを与えます。

収入が減少すること、
過剰供給による在庫の積み上がりは、
どちらも価格の低下を招きます。

住宅ローンの返済が厳しい状況になったとき、
購入した家が住宅ローンの残高以上で売れれば、
家計の危機を回避できることもあります。

しかし、価格の低下により、
住宅ローンの残高が売却金額を上回るとき、
不足する分を自己資金でカバーする必要があります。

これができない場合で、住宅ローンの返済を滞ってしまうと、
その先は、金融機関は段階を踏んで競売による回収手続きとなります。

最近、任意売却を専門的に扱う不動産業者が増加してきました。
これも、社会経済と不動産市場の現状を顕著に表しているものです。

任意売却とは、
住宅ローンの返済ができなくなった際、
担保権の行使による法的手段「裁判所による競売」に移行する前に、
債務者自ら不動産を売却し、その売却代金をもって
担保権者に、債権の一部回収で担保の解除を同意をいただき、
円滑に売却を行う事を言います。
posted by preseek_shibata at 09:03| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月28日

今年は終わりの始まりの年

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新年になり、はや一ヶ月が過ぎようとしています。
この1月は、購入層の動きが活発となり、
不動産市場は活況となりました。
昨年後半から売却に動き出していた方には
よい1月になった方も多いかと思います。

不動産市場には、1年のなかでサイクル(シーズン)があり、
1月・2月は好況、3月・4月は低迷、
5月・6月に持ち直し、7月・8月に夏枯れ、
9月・10月に復活し、11月・12月に終息します。

ただし、今年は消費税増税の年であること、
新元号に変わることから、イレギュラーな動きとなりそうです。

2月までの好況は変わらないと思いますが、
新元号に切り替わる、さらに10連休などから、
5月の持ち直す時期が少し後ろにずれるかもしれません。

また、今秋には消費税増税の待ち構えており、
駆け込み需要が8月頃から始まるため、
秋のシーズンは早めに始まります。

その反動で10月以降は市場はどん底に落ちることでしょう。
昔、同じく10月に増税された際、
年末までまったく問い合わせ(購入者)がなかったことを、
こんなに増税の反動があるんだと思ったことを、
鮮明な記憶として今でも残っています。

当時はまだ、ここまで経済環境が悪くなかったので、
翌年には回復し始めましたが、
今回は翌年以降も低迷が続くのではないかと予想されております。

近々、不動産の売却を予定されております方は、
遅くとも夏前には動き出すことを強くお勧めします。

そして、もう一つ、今年が終わりの始まりと言われているのが、
マンション価格が暴落する恐れがある2019年問題です。

この問題の背景は、不動産税制の仕組みにあります。
不動産の売却益は、所有期間に応じて税率が変わります。
その切り替わるタイミングが所有期間が5年。
税率はおよそ倍となります。

中国人が投資目的で不動産の爆買いを始めたのが2013年。
5年を経過する今年から税率が半分になるため売却が始まります。

爆買いの裏返しは爆売り。
暴騰の裏返しは暴落。

空き家が多く残るなか、新築の大量供給は続いており、
さらに、多くの中古住宅が売り出されれば、
不動産価格が値崩れすることは当然の流れとなります。

この市場環境に、消費税増税、経済の低迷、
収入の減少(総収入は増加も手取りは減少している)などから、
今後の不動産市場は厳しい状況になることは確実視されています。
これが「今年は終わりの始まりの年」と言われる所以です。

なお、裏返せば、買い側にとっては
絶好機始まりの年となることになります。
posted by preseek_shibata at 10:34| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月20日

消費税増税後の落ち込み対策は業者向けのみ

消費税増税.jpg

消費税増税が予定通り実行されるのか、
2度あることは3度あるの格言通り延期となるのか、
意見もそれぞれあるようですが、
消費税増税の準備は着々と進んでおります。

馬鹿の一つ覚えのような
新築偏重の政策は相変わらず続いており、
今回の消費税増税に対する住宅税制も、
新築の住宅投資が中心となります。

その中のメインである「住宅ローン減税」にて、
消費税増税による駆け込み需要とその反動減を
緩和するための制度改正が公表されました。

(概要)
控除期間を従来の10年から13年へ延長。
すまい給付金を拡充(予定通り)。
贈与税の非課税枠の最大3000万円まで拡大。

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なお、中古戸建てや中古マンションの主な売り主は、
一般の方(消費税非課税)のため、
今回の拡充は対象となりません。

このことからも、新築の建売住宅、分譲マンション、
注文住宅が売れればいい、という考えが
政府に蔓延っていることがうかがえます。

中古住宅の価格が低下することが、
どれだけ家計を苦しめ、生活者を困らせているか、
買った後は知らないという姿勢そのものです。

このため、一般の方は、自ら防衛しなければなりません。
より高く売却するためには、
消費税増税後の税制改正の恩恵を受けられないことから、
駆け込み需要の波に乗るしかございません。

土地として売るなら、今年の春頃(できれば3月)まで、
戸建てやマンションの売却なら、
遅くとも夏前には売り出し始めることが必要です。
posted by preseek_shibata at 16:46| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月13日

相続法(民法)の改正で何がどう変わる?

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平成30年7月に相続に関する法律が大きく改正されました。
この改正により、相続に関して、なにが、どのように変わったのかご紹介します。

1)「配偶者居住権」の創設

配偶者居住権は、配偶者が相続開始時に被相続人が所有する建物に住んでいた場合に、
終身または一定期間、その建物を無償で使用することができる権利です。

2)自筆証書遺言に添付する財産目録の作成がパソコンで可能に

遺言書に添付する相続財産の目録については、パソコンで作成した目録や通帳のコピーなど、
自書によらない書面を添付することによって自筆証書遺言を作成することができます。

3)法務局で自筆証書による遺言書が保管可能に

法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設されます。

4)被相続人の介護や看病に貢献した親族は金銭請求が可能に

相続人ではない親族も、無償で被相続人の介護や看病に貢献し、
被相続人の財産の維持または増加について特別の寄与をした場合には、
相続人に対し、金銭の請求をすることができるようにしました。

5)配偶者短期居住権の創設

配偶者が相続開始時に被相続人が所有する建物に居住していた場合に、
遺産の分割がされるまでの一定期間、その建物に無償で住み続けることができる権利ができました。

6)自宅の生前贈与が特別受益の対象外になる

結婚期間が20年以上の夫婦間で、
配偶者に対して自宅の遺贈または贈与がされた場合には、
原則として、遺産分割における計算上、
遺産の先渡し(特別受益)がされたものとして取り扱う必要がないこととしました。

7)遺産の分割前に被相続人名義の預貯金が一部払戻し可能に

遺産分割前にも預貯金債権のうち一定額については、
家庭裁判所の判断を経ずに金融機関で払戻しができるようにしました。

これらの制度は、平成31年1月13日から順次施行されていきます。
ご紹介しました改正内容については、以下のパンフレットにてご確認ください。
http://www.moj.go.jp/content/001277453.pdf
posted by preseek_shibata at 10:00| Comment(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月30日

2019年危機の検証

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年末になると一年の振り返りと共に、
翌年がどのようになるのか、報じられることが多くなります。

メディアなどでは平穏無事であることを
ニュースで流しても興味を示されないことから、
良くも悪くも、予測が大げさになりがちです。

毎年のように「20・・年危機」と取り上げられ、
今年も「2019年危機」と翌年は未曾有の危機が訪れると取り上げられています。

(2019年の概要)

1.世帯数のピークアウト
「国立社会保障・人口問題研究所」の予測データによると
日本の世帯総数が2019年にピークを迎え、その後、
世帯数の減少によって不動産需要が減少することから、
不動産価格が下がるのでは、と考えられています。

2.東京五輪の前年
東京で五輪が開催されることが決まったのが2013年、
その時に五輪特需による不動産の値上がり益を狙った投資家が
2019年以降、売却に動く、これは譲渡所得の取り扱いが、
5年を超えることにより長期譲渡となり税率が下がるためです。
また、目ざとい投資家は利益確定のため、
五輪前に売り抜けようとする動きがでます。

3.消費税増税
年末の株価下落で増税の延期・中止もささやかれていますが、
予定通りであれば2019年10月に増税されます。
増税前に一時的な駆け込み需要が発生しますが、
その後、その反動により根底にある不動産の下落傾向が
一気に加速すると予測されております。

4.世界経済の低迷
アメリカがくしゃみをし、中国が咳き込むと、
日本は肺炎を起こして寝込むと言われる経済背景により、
世界経済が低迷すると、日本経済も低迷し、
回りまわって、不動産市場も低迷することとなります。

5.空き家の増大
来年に限った話でありませんが、
今後、年々と空き家が増加して需給関係が悪化します。
これは、長期的な視点を持たない政治行政により、
新築供給を抑制しないばかりか、促進しているからです。

以上が主な内容です。

上記の要因も含め、様々な要素が
負のスパイラルが起こる方向に向かっています。

前回のバブル崩壊では、日本の根幹が丈夫でしたから、
実需レベルでは深刻な状況までには至りませんでしたが、
今回は、バブル崩壊以上に市場が冷え込む可能性も考えられます。

業界では市場の崩壊が始まっていることを感じているものの、
「止まったら死ぬだけの自転車操業」から
止めるに止められないというジレンマに陥り先行き不安を吐露する方も多くいます。

そうは言っても、住宅は必需であり、
そんな悲惨なことにはならないだろうと考える方も多くいらっしゃいます。

あくまでも実需であれば、
不動産価格の上下を気にすることなく、
家計に支障がないなかであれば、
消費財として保持することは支障がございません。

それでも、不動産はクルマのように廃車も輸出もできないので、
処分もしくは活用ができない不動産は保持しないこと、
売却するなら、消費税増税までがお勧めです。
posted by preseek_shibata at 10:47| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする