2017年10月01日

住宅の性能は耐震性よりも断熱性重視

いまや国家を動かす(総選挙のきっかけになった)までの影響を持つ文春砲で有名な週刊文春。政治から芸能まで、ゴシップ的な記事が中心かと思いきや、住宅にまつわる硬派な記事がございましたので、ご紹介させていただきます。

特集記事「温かい家」は寿命を延ばす。

英国で数十年にわたり調査された「家の寒さと死亡率の関係」によると、健康を守る最低室温は18度以上(高齢者は21度)とされ、下回ると循環器疾患、感染症から転倒や怪我のリスクが高まる。

寒さに関しての法規制がないのは先進国では日本だけ、過度な寒さは基本的人権を侵害しているとされ、英国では18度以下になる賃貸住宅では解体命令が出るほど。耐震基準では厳しい日本だが、健康面には目が向けられていない。

住宅内の温度格差で心筋梗塞や脳梗塞などを発症することは有名だが、さらに、高血圧の発症も、加齢、肥満、喫煙、塩分摂取によりも発症確率が高いという調査結果もある。

室温を健康的に保つために意識しなければならないことは、住宅の断熱性。断熱とは文字通り、熱を断つこと、冬は外へ熱を逃がさず寒さを遮断し、夏は外からの熱を遮断し涼しさを逃がさない。

これから新築をされる方、新築を購入される方は、断熱性能を意識して選択できるが、中古住宅を購入する方、現時点で暮らしている方が、手っ取り早くできるのが、二重サッシ(ペアガラスではない)の取り付け。

日本の住宅は結露がでるのが特徴的(悪い意味で)だが、その結露は内外の温度差によって起こる。窓は断熱性能に大きく影響するほど重要となり、窓の断熱対策をするだけでも効果は大きい。(新築を買うなら、ペアガラスは当然のこと、さらに窓枠が樹脂などの性能が高いものを選びたい)

断熱性能が高い家で、住宅内の室温が均一に保たれると、健康面や心地よさだけでなく、生産性が向上し、活発性が増す、暖房コストも軽減できるという多重の効果が期待できる。

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住宅の場合、断熱性能(耐震性能なども)を数値化して表示されているが、中古住宅になると住宅の性能を数値で表すということがされていない。

クルマと同じように、もしくは金額面からクルマ以上に、新築時から住宅性能を数値化すること、そして、その情報を保持することが、今後重要になってくる。

現在、住宅履歴登録が普及しはじめましたが、おっかなびっくりのような取り組み方なので効果は期待できません。(取り組みそのものは良い)

政治や行政が、性能を数値化することを義務化、履歴登録も義務化、車検のように住宅点検も義務化など、激しく思い切って推進しないと、日本の住宅は向上しないかもしれません。

このままだと、住宅の価値を維持される、外国のように築年数が古くても評価される、という姿になるのは難しい。

前向き・楽観的に考えて、高性能の住宅を選ぶ(購入する)か、悲観的・リスクを考えて守りの立地重視で選ぶか、資産防衛のために、どちらを選ぶのか、投資と同じです。

(補足)耐震性をおろそかにしていいというわけではありません、クルマと同様、安全であるというのは当たり前の前提です。

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2017年09月24日

新築か中古か、戸建てかマンションか、駅からの距離か築年数か

昨日のご相談実例を参考にしながら、新築か中古か、戸建てかマンションか、駅から近く(築年数古い)か遠く(新しい)かの検証記事を掲載してみます。

不動産の価格を算出するに際して、基本的な考え方は、土地とマンションに関しては類似物件の比較(取引事例比較法)をして算出し、戸建ての建物部分は主要構造と状態や付加価値などを考慮して算出して土地評価を加えます。

いずれにしても、他の物件との比較がされるため、その地域で売り出される不動産の数が多いか少ないかで評価が左右されます。人気の地域で売り出しが少なければ価格は上がり、売り出しが多ければ価格競争に巻き込まれて下がります。

戸建てやマンションでは、建物の状態、仕様、構造などを細分化して加減されるべきですが、不動産市場(相場)という圧倒的な大きな流れに巻き込まれると、ひとつの不動産では太刀打ちできません。

これを購入する方から見た場合、同じ価格でも、建物の状態がまちまちで、個々の物件ごとに判断する必要があります。その中に、建物の状態や品質が良い物件が相場に引きずられて割安に売り出されることがあるとも言えます。

売却する側では、良い状態を保ち、他の物件よりも評価を上げることも大切になります。さらに、販売前から近隣の販売動向、比較対象になる物件の売り出し状況をチェックし続けることが必要です。

新築住宅の場合、マンションと戸建てでは少し様相が異なるかもしれません。

マンションの場合、事業として考えると、土地の仕入れ段階から設計、着工、竣工、引渡しまで長期化するため、資金負担、販売コストがかさみます。さらに、相場動向が変化したり、類似物件の販売、販売戸数の多さから需要が足りなすぎての売れ残りなどを考慮すると、本来の不動産評価部分に、相当の経費や利益を計上しなければなりません。これを新築プレミアとも言う。これが中古になると、本来の不動産評価部分のみとなり、プレミア分が蒸発するため、その分(一般的には2割)だけ評価が下がります。なお、売れ残り住戸を大幅値引きで購入すれば逃れられることも。

戸建ての場合、土地の仕入れから完成引渡しまで、スピード勝負の事業となります。着工したらあっという間に完成した、なんて現場をご覧になった方も多いと思います。新築の建売住宅では、完成したら値下げ攻勢で売り切ることを目指すため、また、価格のうち土地構成分があるため、マンションのように、プレミア分の落ちは大きく感じません。注意点は、超短期に建築をしているため、工事中の施工ミスがないかどうか。近年では、建物の検査や保証体制(保険など)が整ってきていますので、昔ほどの不安はないかと思います。

本題の新築と中古との比較に戻ります。

マンション、戸建てともに、築年数以外の要素が同じと想定した場合、同じ金額で売り出されていれば、築年数が新しいほど建物割合が高く、築年数が古いほど土地割合が高くなります。

これを将来売却すると想定してみると(出口戦略)、土地の価値が横ばい状態で推移した場合、土地の割合が高い不動産ほど価値は維持されることになります。これは、マンションと戸建ての比較の場合、土地要素が強い戸建ての方が価値が維持されやすいとも。

例1:A新築200(土地100、建物100)、B中古200(土地140、建物60)→A150(土地100、建物50)、B170(土地140、建物30)。

例2:Cマンション200(土地20、建物180)、D戸建て200(土地140、建物60)→C110(土地20、建物90)、D170(土地140、建物30)。

例3:E駅近200(土地140、建物60)、F駅遠200(土地60、建物140)→E170(土地140、建物30)、F130(土地60、建物70)

新築と中古、戸建てとマンション、駅近くと遠く、組み合わせや個々の要素にも左右されますが、評価が維持されやすいのは、マンションよりも戸建て、新築よりも中古、築年数よりも駅からの距離、となります。

中古の戸建てで、駅から近くて生活利便性が高くて、まだ使えそうなのに土地評価のみとなっている、なんていう物件があったら、お買い得かもしれませんね。致命的な短所は別ですが、地形、方位などの細部よりも立地という大きな要素が重要なのは冒頭の通りです。

そして、同じ地域で、新築のマンションや戸建て(特に注文住宅)を購入して、高額な住宅ローンを組むと、利息も膨らみ、その分だけ購入コストが高くなります。(4000万円の購入費用を3000万円に圧縮できれば、年10万円、トータル200万円超の費用が浮く)

余談:売却を依頼する会社(関連含む)が新築の取り扱いが多い(メイン)場合、中古の有利さや資産価値の面でのセールスが難しくなります。依頼する会社を選ぶ際に、得意とする物件種別を確認されることをお勧めします。

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2017年09月23日

不動産会社が信用されない理由

電話をかけるときは非通知、ネットで問い合わせるときは偽名や捨てアドレス(問い合わせ専用)を使うなど、不動産会社へ問い合わせる際に、異常に警戒される方がいらっしゃいます。

イメージからなのか、実際に被害にあったのかはわかりませんが、執拗な営業、強引で虚偽に満ちたセールスなどが想像されやすいのが不動産業界です。千三(せんみつ、千のうち3つ程度しか正しくないと誤用、実際は成約になる割合という説)という言葉が代表的なものです。

なぜ、不動産業界は、信用されずに警戒されるのか、思いつく理由は次の通りです。

1)契約至上主義

不動産業界は成功報酬となるため、売買契約が成立しないとただ働き(経費を考えれば赤字)となる。人件費、広告費、交通費などの費用や手間と時間が、成約にならないと無になるため、何としてでも契約させようと、強引な営業、間違った内容、いい加減な話をするため。

2)未熟な営業

不動産業界は、人・会社ともに異業種からの転職や参入が多い。会社としては大臣や知事から免許を受けているが、営業担当者には資格や免許を必要とせず、まったくの素人が営業を行うことができる。当然、知識・経験もないため、プロとして未熟である。また、会社も営業マンを使い捨てとするため、ろくな教育もせずに現場に出す。例えれば、運転免許を持たないものに、研修もせず運転させるようなもの。

3)利益至上主義

1の契約至上主義と同じですが、同じ契約に至る際に利益の増大を目指す意識が強い。この意識そのものは他の業界でも共通なものの、不動産業界では、大手も含め不正な手段を厭わない。営業担当者もフルコミッションの歩合制のため、収入のために、より収入が増えるように意識がいってしまう。

4)法の抜け穴

バレなければ実行しても大丈夫という業界側と、抜け穴を放置している行政側、どちらにも非はあると思いますが、取引頻度が少ない消費者とプロとのレベル差がとても大きくて、プロは消費者を舐め、消費者を食い物にしようとする。

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いきなり問い合わせをすると上記の例のような担当者にあたってしまうかもしれないですが、これだけをもって短絡的に、警戒して敵対心剥き出しで問い合わせをしても、良い方向に進むことはありません。

まずは、相談しやすい、信頼できる担当者(大手でも担当者次第)を選ぶことが大切です。消費者側にもプロとの付き合い方や利用方法を考えることが成功の近道です。

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2017年09月22日

基準地価の内容を鵜呑みにしてはならない

平成29年基準地価が発表されました。これだけ地域差、個体差が生じてくると、発表内容の概要にはあまり意味がなく、個々に不動産を考えていかなければならない。

近年の公示地価、基準地価の傾向は、「利便性が高い地域は価値が維持され、郊外や地方の利便性に難がある地域は下落する」というパターンが続きます。

とは言え、・・県は、・・市は上昇(横ばい、下落)と単純に考えられるものではなく、・・市の・・エリア、さらに、個々の不動産により、価値が維持されるのか、厳しいのかが判断されます。

不動産の市場では、情報の非対称性が問題と言われます。

情報の非対称性とは、高額な取引となるため頻繁に売買の機会を得られない、個々の要素で比較しづらく、個人情報保護で情報が表に出づらく、専門性が高くてさらに多岐にわたるため、プロと消費者の知識や情報などで差が大きいことです。

例えば、プロと相対した際に、今回の基準地価の内容から、プロにとって都合が良い部分が伝えられ、消費者にとって都合が悪い情報が伏せられても、消費者がそれを見抜けるかは難しいということになります。

それぞれの人や家庭を見ても、地価、不動産価格が上昇していくなら購入する方が有利だし、下落するなら賃貸の方がリスクは少ない、と言えるが、結局、不動産の価格動向以上に、家族状況などの置かれている環境により判断は異なります。

先日の報道などで取り上げられた「相変わらずの高齢者の賃貸物件への入居困難な状況が続く」と思えば、家を確保しておく方が安心と思うこともある。

ローンの返済に追われたり、通勤地獄で苦しんだり(犯罪に巻き込まれるなどというリスクさえも)、過度な節約で精神的につらくなったりするくらいなら、賃貸でもいい(中古でもいい、マンションでもいい、など)となる。

夢やロマン、ステータスなどなど、華やかさが散りばめられたセールストークを冷静に分析して、その内容が正しいのかどうか、現実はどうなのかを判断しなければならない。

都心部の商業地の地価がどうこうという報道は、一般的な消費者の住宅地に直接当てはまるものではございません。(都心部の超セレブは関係あるかも)

不動産に関してだけはネガティブなくらいでちょうどいいのかもしれません。出口戦略をしっかりと考えて、地価がどうなろうが、いざという時に脱出できるようにしておくことが大切です。

参考)駅からの距離に応じた地域面積を考えてみます。

わかりやすくするため円周率を考慮せずに割合で示すと、徒歩5分は5×5で25、徒歩10分は同100、徒歩20分は同400、となります。売る時の価値は希少性に左右されますから、徒歩5分と徒歩20分でどれだけの差が出るか。

建物のグレードや築年数よりも立地が大きく影響することがわかります。購入する場合、自身の予算を決めて、立地がいいところを選び、その条件で買える物件を選ぶ。新築を買うために立地を崩すことは禁物です。(将来を考えると予算も維持したい)

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2017年09月17日

家にも修繕と点検の意識を日頃から

運転席側のドアに、サァーと擦り傷を作ってしまいました。戸建ての売却査定にお伺いした際、目的地までの道中での狭い道にて、庭からはみ出した庭木の枝葉に擦れてできてしまったもので。下手に自信をもって行けると判断してしまったミスです。

このミスから、都心部はまだしも、郊外のクルマ社会では、道の幅が不動産の価値に大きく影響出ることを痛感した次第です。

また、道だけでなく隣接地へ枝葉を越境していることに無頓着な家に絡むと、不動産の売買でトラブルになることもあり、人に迷惑をかけても気にしない性格が羨ましいやら、腹立たしいやら。

マンションでも、エントランスの掲示板に掲載された貼り紙を見ると、上階から物(お菓子などの子どもからタバコの吸い殻などの大人まで)が落とされる、廊下に痰吐き、駐車場の逆走、共用施設でのペット放し、などなど、迷惑行為が多い。

クルマの擦り傷を作ってしまったショックを紛らわすために、走るクルマ、停まっているクルマで同じような傷がないかなと探してみると、ほとんどのクルマは無傷できれいな状態でした。

このクルマに対する思いや意識を見ていて思ったのは、発想が飛ぶかもしれませんが、日本人はきれい好き、新しい物好き、クルマなら新車、家なら新築が好まれるのだろうなということです。

伊勢神宮が20年一度、遷宮を繰り返すことから、日本人には家を定期的に新しくする文化、DNAが組み込まれているとも言われています。

この他に、新築住宅が好まれる理由を思いつくままに書き出してみますと。

地震、台風などの災害が多く、壊れたら作り直すという繰り返しが続いたから、

高温多湿の日本では、木造住宅が多く、耐久性が短いため、建て替えスパンが短いから、

高度成長期からの住宅不足を解消するため、日本の行政は新築住宅偏重の政策(優遇)を続けてきたから、

日本人の消費傾向として、細かく完璧を求めるため、中古建てを許容するできる度量がなかったから、

不動産業界、住宅業界、建設業界では、新築住宅を推進する方が数倍、数十倍の利益を得られ、さらに、それが経済効果や政治家への資金提供へつながるために行政側も後押ししたから、

不動産の販売を担当する営業の心理として、個別の報酬が多くなるというプラス面と、中古戸建てはクレームや手間が多いというマイナス面から、新築住宅へと誘導していくから、

ざっと思いつくところでこんな感じでしょうか。

冒頭のクルマの擦り傷ですが、先月、反対側のドアに傷をつけられ(これは第三者による)、修理代が8万円超にも及びました。今回はそれ以上も予想されていることから、修理を躊躇っています。

私は金銭的な事情から、クルマの修理を躊躇しておりますが、周りのクルマを見ていると、恐らく、日々のメンテナンスから洗車を行い、傷や故障などがあれば即座に直しているのだと思われます。

さらに、車検の制度もあって、クルマの状態を常に意識することもでき、また、国からも強制的にメンテナンスをすることが求められます。

家でも、所有者が、日々、メンテナンスや修繕を意識して実施し、さらに、車検と同様の定期的な点検を義務化するようなことになれば、建物も適切に維持されていくことができます。

家を所有するコストが増えることになりますが、これが、資産価値の維持に繋がり、家計を助けることになります。さらに、社会全体で見れば、日本経済を支えることに繋がります。今の景気低迷は、住宅投下資金が霧散して資産とならないことも大きく影響しているためです。

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