2005年11月11日

QA85:中古住宅の瑕疵担保責任(2)

[相談]

築33年の中古住宅を購入しましたが、家の斜傾が認められます。家の斜傾などの説明を受けていませんでしたが、瑕疵担保責任は追求するのは無理ですか。一般論で結構ですので、ご教示お願いします。

[回答]

瑕疵担保責任は、築年数うんぬんで判断されるものではなく、
契約にてどのような取り決めをしたかによります。

契約にて、取り決められた内容が瑕疵担保責任を認めて
いるのであれば、請求することは出来るのではないでしょうか。

あとは、この事案自体が瑕疵担保にあたるのかどうかの判定になります。
明らかに傾斜していることが分かって購入したか、
もしくは、建物に関し使い物にならないと認識していたなど、
この瑕疵が「隠れていた」か「分かっていた、認識していた」かが
判断の分かれ目になります。

しかし、購入者が認識していなくて、瑕疵担保が免責されていなければ、
瑕疵担保責任を追及できるし、仲介した不動産会社にも、
ほんの少しかもしれませんが、責任が発生するかもしれません。

注:不動産会社の場合、建築のプロではないけど、一般の方よりは
  分かるだろうという中間くらいの意味合いになります。
  プロでないと分からないか、セミプロでも分かるのか。

[相談2]

契約の内容と傾斜を知っていたか説明を受けたかがポイントと理解しました。
勿論、傾斜については知りませんでした。又売主及び仲介業者からその説明はありませんでした。瑕疵担保責任については契約後3ヶ月以内で認められた家具等の不具合について瑕疵責任を問えると説明を受けています。契約内容を精査してみたいと思います。

ただ、仮に傾斜に対する責任が問えるとして、相手側がそれを認めた場合、実際、どんな責任をとってもらえるのかと考えると、追求しても意味がないのではと悩んでしまいます。
売主は1年前、約1千万かけてリホームし、1、2階の床の傾斜のレベル補修を始め、引き窓の補修、外壁塗装、屋根修理、風呂交換、システムキッチン入れ替えと、現時点では生活する上では問題はありません。家の安全性と今後の傾斜の進行が気になりますが。
建築家に相談した訳けでありませんが、建物の現状や築33年経っているということを考えると、不同沈下をジャッキアップして修正したら、かえって他の場所にも補修が必要になるように思います。完全に不同沈下がこれ以上進まないようにするには、この一体が軟盤地盤であることから、杭を打つしかないと思います。
傾斜に対する補修は現実的ではないと思います。いずれにしてもかなりの金額になることは明らかで、全額、相手が負担するようにはとても思えません。

自分でも相手にどうしてもらいたい、というのが明確にならず悩んでしまいますが、傾斜に対する責任を相手が認めた場合、いくらかのお金の返還が現実的かなと思うのですが。しかし、家の購入金額4200万(42坪)。結局、弁護士を立てて戦ってもいくらも残らないように思います。

担保責任を問えるか否かが先ですが、ある程度の落ちどころと追求のメリットが見えないと契約書を見る気にもなれないのです。
上記のような状況で、思い込み、独りよがりのところが多々あると思いますが、このようなケースで責任が認められた場合、現実的にどのようなところに落ち着くものでしょうか。アドバイス、追及のメリット・手順など宜しくお願いします。

[回答2]

メールを拝見させて頂き、契約条文から推察すると、
瑕疵担保責任はないよ、でも例外で家具?だけは
認めるよという内容と思われます。

この文のままだと、瑕疵担保責任は追及できず、
仲介した不動産会社に、瑕疵担保についての
きちんとした説明がなかったということくらいしか
追求できないかもしれません。

注:瑕疵担保責任を付ける付けないは売主買主の合意で
どちらにもなりますが、説明責任はあると思います。

しかし、書面主義を取る現状では、説明の有無は
言った言わないになり、書面に記載された内容にて判断されます。

契約書面に、お知らせ頂いている内容があれば、
厳しい戦いになることは否めません。

今回は、売主への瑕疵担保責任を請求する前に、
不動産会社に対し、現状を知らせ、瑕疵担保責任が
どうなっているのか確認し、その説明がなかった?か
そのあたりの不動産会社の姿勢からになると思います。

瑕疵担保責任が認められれば、修繕してもらうのが一番ですが、
現状の事情により、瑕疵担保による評価減分だけの
金銭でのやり取りになると思います。(金額については分かりません)

瑕疵担保責任がないと判断された場合、売主への請求はなく、
不動産会社に対しての、業務責任の追及になります。
全面的に勝てば、上記と同じように金額を請求できます。

しかし、書面から判断すると弱そうで、事実は別として、
争いの中、不動産会社がきちんと説明したと言い通せば、
時間と経費だけの浪費になってしまい、
精神的にも後味が悪くなるかもしれません。

今回の件は、物件の紹介から契約、引渡しを全く知らずに、
お伺いしている内容だけでの判断ですので、ご了承下さい。

[その後]

相手は大手の・・・・・・ですので、勝ち目はないと思っています。
ご回答にもありますように業者を訴えても、言葉巧みに交わされるだけだと思います。
この物件はそう遠くないうちに建て替えるつもりで、ほぼ土地値で購入したつもりなので、だめで元々と思っているのですが、業者が説明を十分しなかったことがちょっと悔しいのです。勉強不足もありますが。もう少し考えて最終判断を出したいと思います。

いずれにしても、大変勉強になりました。もう少し早く柴田様にめぐりあってご助言頂きながら購入していたらなと思います。迅速なご対応、明瞭なご回答、本当にありがとうございました。
また、何かありました時には宜しくお願いします。

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posted by preseek_shibata at 09:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 不動産QA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
瑕疵担保免責事項については、売主も売主側についている不動産業者さんも「後で請求されても困るから、ばれていないのならば言わないでおこう。」という姿勢はあるような気がします。
私の姉の友人は気に入った物件があって、買い付け証明を提出したそうです。高基礎部分に作られた物置を何度も見たいと申し出たのに、売主側の不動産業者さんは鍵の手配ができないことを理由に、ガンとして高基礎倉庫を見せようとしなかったそうです。どうも床下がシロアリにやられて張り替えたのを隠して売ろうとしているらしく、売主側の不動産業者さんもグルらしい。基礎倉庫からなら、床下が見える構造の家らしいのですね。「土地付建物」の販売図面なのに、売主側の不動産業者さんは「この物件価格は土地値だから、建物についてあれこれ言うと売主が怒る。」と言い、結局は売主が「建物の瑕疵をはずせ。はずさないのなら、契約はしない。」と降りたらしいのです。重要な基礎部分の瑕疵を黙って売り逃げしようとしたかもしれないケースです。土地のみの販売より高くうれるし、建物の撤去費用を節約しようという意図です。業法違反になるのかなと思いましたが・・。

家の傾斜についても売主サイドは知っていたかもしれません。都道府県の不動産指導課に相談してみてはいかがでしょうか。ただ、担当者の当たり外れがあり、スタンスも担当者によって異なるようですが・・。
Posted by クマちゃん at 2005年12月14日 00:29
コメントありがとうございます。
今回のように“隠蔽”に走る業者が多いのも事実ですが、後でばれたら面倒だから、最初に言っておこうという業者も多くあります。
Posted by preseek_shibata at 2005年12月14日 22:21
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