2009年04月20日

違反建築の住宅を買ったら

[質問]

 5年前に建蔽率違反の一戸建て物件を購入しました。将来的に、できない事を知りたいのです。確か「増築ができない」と記憶していますが、リフォームもできないとなると大変です。

 建蔽率違反の住宅の改築で「できること」と「できないこと」を教えてください。

[回答]

 建物を建築する際、建築基準法の基準に適合しなければなりません。建築基準法の規定はたびたび変更されますが、新築時には適合であったものの、その後の法改正により不適合になった場合は既存不適格といい、新築時から不適合であった建物が違反建築と区別されます。

 建築基準法の規定には様々なものがありますが、その中でも違反建築として多いのが、建ぺい率や容積率などの大きさに関する違反、斜線制限などの高さに関する違反、道路への接道義務違反です。

 これらの基準に反した建物である違反建築の場合、建築確認申請であれば申請は通らず、建築中であれば解体などの処置を行政から命ぜられます。耐震偽装事件以降、チェック体制も厳しくなり、現在では違反建築のまま竣工までたどり着くことも少なくなりましたが、古くに建てられた建物の場合、完成まですり抜けてしまうことがありました。完成して既存してしまった場合、さらに居住を開始したり、転売などをされてしまうと、行政としても解体などの処置を命ずるのも難しく、さらに違反建築物を見つけることも難しいことから、そのまま存在することになります。

 しかし、存在しているだけで、容認されたのでも既得権を得たのでもありません。今後、改めて建築基準法の申請をする場合は、基準に適合しなければなりません

 建物の新築時に建築基準法の申請が必要となることはご存じかと思われますが、リフォームの場合でも、その工事内容によっては建築基準法の申請をして確認を受けなければなりません。建築基準法を要約すると、10u以上の増築、大規模な修繕や模様替えをする場合に建築基準法の確認申請が必要となります。(注:防火地域,準防火地域では面積規定はなく、10u未満でも申請が必要)

 この場合、増改築する部分だけが基準に適合すればいいのではなく、建物全体が基準に適合する必要がございます。違反建築の場合、特に建ぺい率違反であれば、基準に適合するように建物を小さく改築するならまだしも、元々が不適合になるため、どのような内容であっても申請は通りません。

 このことから建築確認申請が伴うリフォームをすることは事実上不可能です。なお、確認申請を伴わない表面的なリフォーム(クロス張り替え、設備入れ替えなど)なら、おそらく可能だと思われます。ただし、大々的なものは寝た子を起こす(存在を認知される)ことも考えられ、また、このような違反建築に対して、金融機関から融資は受けられません。リフォーム会社によっては、法令遵守の立場から違反建築物に関わることさえ避ける場合もあります。

 建ぺい率違反であれば建物自体に問題があるだけで、土地そのものに問題ないため、その敷地に適法な範囲での再建築は可能です。ただし、再建築する場合、現在建物で占められる割合が減少し、現在より狭い範囲でしか建築できません。現在の建物がどの程度の容積率により、建物そのものが小さくなるか大きくできるかは変わります。不動産売却そのものには問題ありません。その場合、建物の評価はマイナスとされ、土地としての取り扱いになると思われます。

◆ポイント

・建築物は建築基準法の基準に適合しなければならない。
・リフォーム内容によっては建築確認申請が必要となる。
・建築確認申請は建物全体の適合判断となる。
・敷地に適法な範囲での再建築は可能。

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posted by preseek_shibata at 18:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産QA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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