2019年06月30日

相続法の改正について

0遺言書.jpg

6月30日(日)、今年も半分が終わり、明日から後半です。

今年前半は、消費税増税前の駆け込みなども(わずかに)発生し、
GW10連休からの春シーズンは少し賑わいました。

しかしながら、先日からの老後(年金)不安問題が意識され、
市場は低迷期へと進み始めました。

需要が旺盛で市場が強い地域でも、
(品川区、横浜市、市川市など)
6月は下降線になっていることを、
業者やご所有者からのヒアリングで感じました。

今後、7月の参議院選挙までは、
この問題が取り上げられることから、
先行き不安からの需要減退で、この状態が継続することでしょう。

そして、選挙も終わり、8月に入って、
消費税増税前の最終の駆け込み需要(発生しない説もあり)で、
9月までが今年最後の売り場がきます。

10月から年末までは
市場がかなり低迷すると思われますので、
今年に売却をお考えの方は、
7月に準備(査定や業者選定、物件への業務手配)を行い、
お盆休み前から販売を始めるというのがお勧めです。

さて、相続法(民法)が改正され、
明日(令和1年7月1日)より施行されます。

主な改正内容は次の通りです。

1)遺産の分割前に被相続人名義の預貯金が一部払戻し可能に

遺産分割前でも預貯金のうち一定額については、
金融機関で払戻しができるようにしました。

なお、引き出せる限度額があり、
一定の手続き(日数)は必要となります。

2)被相続人の介護や看病に貢献した親族は金銭請求が可能に

相続人ではない親族でも、被相続人の介護や看病に貢献した場合、
相続人に対し、金銭の請求をすることができるようにしました。

3)自宅の生前贈与が特別受益の対象外になる方策

結婚20年以上の夫婦なら、
配偶者に贈与した家は相続財産の対象から外れることとなりました。

4)遺留分の請求を金銭でできるように

遺言にて侵害された遺留分を、
金銭で請求できるようになりました。

5)「配偶者居住権」の創設(令和2年4月1日施行)

配偶者居住権は、配偶者が相続開始時に
被相続人が所有する建物に住んでいた場合に、
その建物を無償で使用することができる権利です。

建物の所有権を「所有権」と「配偶者居住権」に分けて、
別個に相続する制度です。この結果、配偶者にとって、
自宅以外の相続取り分が増える効果があります。

注意点は、配偶者居住権は転売や賃貸ができないため、
後々売却が考えられる場合は有効ではないことです。

6)遺言書の取り扱いについて

・財産目録の作成がパソコンでも可能になりました。(施行済み)
・遺言書の保管が法務局でできるようになります。(令和2年7月10日施行)

以上が主な内容とその概要です。

詳細は政府広報などにてご確認ください。
また、有効性の判断や利用法などの相談は、
専門家へご相談ください。
posted by preseek_shibata at 11:20| Comment(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月23日

不動産市場低迷の要因

0売家.jpg

昨日、夏至を迎え、本格的な夏が迫ってきました。

不動産市場では夏は「枯れる」というネガティブなものとなり、
夏至はGWからのシーズンが終わりを告げるものです。

特に今年は、6月半ばから落ち込みが感じられ、
早々にシーズンが終わってしまったのか、
これは一時的なもので、
シーズン終了前にもう一山あるのか、
戦々恐々としております。

もし、シーズンがこのまま終わるようであれば、
先の「老後資金不安」の騒動がきっかけとなるのでしょう。

漠然とした先行き不安で、
目に見えないものの、日本経済全体が低迷しているなか、
今回のような「不安が顕著になるきっかけ」があると、
一気に市場が冷え込むことになります。

このきっかけが起こることが確定しているのが、
「消費税の増税」です。

駆け込み需要が、
8〜9月頃にあるかと予想されますが、
増税後の10月以降、短くても年内は、
かなりきつい落ち込みがあることでしょう。

7月に準備して、
8〜9月に売る、というのが最後との売却チャンスになります。

(補足)消費税増税の取り扱い
10月以降の決済(引渡し)の場合、契約が9月までであっても、
増税後10パーセントの対象となります。

また、市場が低迷している要因の一つとして、
「金融機関の不動産関連融資に対する厳格化」があります。

スルガ銀行の不正融資発覚以降、
金融庁からの締め付けもあり、
多くの金融機関で不動産(住宅ローン)関連融資に対して、
審査が厳しくなりました。

昨年までなら審査を通過できた内容でも、
今年に入ってから、特に、最近は、
審査否決、減額、取り組み不可という回答になることが多くなっています。

住宅ローンが借りれなければ、
当然、不動産を購入できない(売却できない)こととなり、
市場が低迷します。

住宅ローンの融資額減額でも、
例えば、3,000万円から2,000万円への予算縮小など、
不動産市場の下落要因になります。

金融機関としても、
来年以降の日本経済がさらに厳しくなることを予想して、
貸倒れ(返済延滞)が増えると見込んでいるのかもしれません。

これらのことを考えると、
今年の秋以降、来年も再来年も、年々、
不動産市場は厳しい状況にあります。

自宅の場合、家を買うのも売るのも、
市場動向以上に生活や家族などの事情が優先ですから、
売却を急ぐ必要はありませんが、
相続などの余剰不動産については、
お急ぎいただくことをお勧めします。
posted by preseek_shibata at 14:04| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月16日

老後資金は2,000万円で足りるのか

0老後資金.jpg

金融庁の審議会がまとめた
報告書「高齢社会における資産形成・管理」をめぐって、
騒動(メディアだけ?)となっております。

この騒動のきっかけは
「老後資金は年金以外に2,000万円必要」という数字が
政争の具として取り上げられ、
さらに、政府、与党が逃げてしまったことから、
火に油を注ぐ結果となって、逆に目立ってしまったというもの。

当初、この報道が一報されたとき、
そんなものかな、と、当然のように受け止めました。

もともと、年金だけで暮らしていけると思っている方は少数派で、
年金不安、老後不安で、現在の経済、社会に暗い影を落としていた。

それが、具体的な数字として出てきたことで
現実的に考えるきっかけとなりました。

今回の2,000万円が不足するというモデルは、
収入(年金)が21万円、支出が26.5万円、
毎月5.5万円(年66万円)の赤字となり、
30年間の合計した金額が約2,000万円となるというもの。

数字はあくまでも平均値で、
国民年金だけなら夫婦で約15万円で赤字額はもっと大きくなり、
共働き世帯なら赤字なしとなる。

ただし、このモデルケースで気になったのは、
支出26.5万円のなかに
「住居費がほぼ入っていない!」こと。

もし、賃貸住宅、もしくは、サ高住や老人ホームなら、
(私の母のケースで毎月なんだかんだと約15万円)、
収入や貯蓄はもっと必要となる。

さらに、自宅で天寿を全うするギリギリまで生活したとしても、
修繕費用などが必要となってくる。

モデルケースでは、これを子どもに負担してもらう
二世帯住宅を想定しているのか。

核家族化した現代社会に、
昔ながらの生活スタイルで考えているのかもしれない。

正直なところ、現在の試算で、かつ、甘い部分もあり、
年金以外の老後資金は2,000万円では不足する世帯も多いのではないか。

この報告書を基に考えれば、
共働き世帯で、退職金を2,000万円超をもらい、
亡くなるまで暮らせる住居を持っていること、
(もちろん住宅ローンなし)
これが、老後を不安なく暮らせる前提条件となる。

これ以外の方(自営業の私も含め)は、
・住宅ローンのない住宅を準備する
・70〜75歳(少しでも長く)まで働く
が、老後を暮らすための必須条件となる。

このためには、
・早めに手ごろな価格の家を購入し、せっせと返済する
・健康に留意し、研鑽を続ける
ことが今からできることになります。

あとは、年金制度そのものをなくし、
生活保護と統合して、
高齢者を含む低所得者への生活費給付制度と、
政治が変えてくれることに期待するかでしょうか。

団塊ジュニア世代が高齢者になったときの社会はどうなっているのか、
貧困国として暴動が起きるのかもしれません。
posted by preseek_shibata at 15:04| Comment(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月09日

いい担当者の選び方

0不動産営業.jpg

売主より売却の依頼を受け販売活動に入りますと、
より条件がよい買主を見つけるために、
レインズに販売物件を登録し、
他の不動産会社へも情報を提供します。

今週末、依頼されている物件に、
合計5社の方がお客様とご一緒にご見学にお越しなられました。

5社(5名)の方とお会いしますと、
担当者にもさまざまな方がいらっしゃると感じました。

・フランチャイズ系
 宅建士の資格を保持しておらず、
 基本的には「仲良くなる」「押して押して」の営業スタイルにて、
 勢いにのる、お客様から可愛がられることで売ろうとします。
 いわゆる体育会系の営業です。

・リフォーム系
 近年、中古住宅を購入してリフォームする方が増加しました。
 リフォーム会社としては、購入時からお客様と接することで、
 リフォームの受注に繋げようとします。
 不動産の本質的な部分は不得手としており、
 立地、資金計画、法的な部分を苦手としております。
 建物の内装で夢を描いていただく手法を取ります。

・都内の販売系
 都内では予算的に厳しい方を、
 相場が安い郊外へ誘導してきます。
 地理的な部分(環境、生活、地勢など)が一般の方と同等レベルです。
 予算が合う物件(地域)を多く見せて、物件を比較して
 その中から選んでいただくという手法となります。

・地元系
 地域事情にはとても明るいのですが、
 守秘義務が大丈夫かなと心配になることもあります。
 営業に関してのテクニカル的な手法はあまりなく、
 お客様との信頼関係とお客様自身の判断に委ねる傾向にあります。

・ハウスメーカー系
 売地を買主(建築していただく方)へ勧める営業をします。
 土地に関しての分析と建物も含めた提案に秀でております。
 建物を主に置くため、土地に対して厳しいこともあります。
 特に、建物予算により土地の予算が縮小する傾向があります。

以上が、今週末にお会いしました営業の方々の特徴です。

一般的に良いと言われる営業担当者の特徴は次の通りです。

・資格(宅建)を持っている
・時間を守る
・返事が早い
・様々な情報に強い
・知識を持っている
・分析力がある(メリット、デメリット)
・自身も家を買った(売った)経験がある
・一つの会社に定着している(転勤や退職で逃げない)

ざっと思いつくところをあげてみました。

結局のところ、
信頼できるか、相性がいいか、対応がいいか、など、
人としていいのかどうかになります。
優れた社会人、誠実な担当者をお選びください。

--

不動産の売買は、買いは情報、売りは人、と言われます。

売却をご検討される場合、
販売情報の提供をどのような戦略で展開するのか、
売却を依頼する担当者の経験や知識が優れているか、
売主様のご意向やご事情を共感できるか、
スピーディー、かつ、適切な対応ができているか、などが、
ご売却成否の鍵を握ることとなります。
posted by preseek_shibata at 13:59| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月02日

売って買ってのお住み替えの肝

0住み替え.jpg

今週末は「売って・買って(逆も同)」の住み替えの方との
打ち合わせが多くございました。

平均寿命が延びた今日、ご家族の状況、
生活の変化などにより、
同じ家に、一つの家に、
一生住み続けるのは難しい時代となりました。

ライフステージの変化により、
ご所有している不動産を売って、
新しい住まいを買うというケースが増加し、
行政でもこのような状況が今後も増えることから、
既存の中古住宅の流通市場を整備しようとしています。

今年に入って、
新しい元号への切り替え(GW10連休)、
五輪のチケット販売などから、
短期的には不動産市場も活況ですが、
長期的には今後も「空き家が増加していく」ことが見込まれています。

中古住宅の市場を活性化(市場を近代化)しようとしているのは、
この空き家問題が背景にあります。

なぜ、ここまで空き家が増えてしまったのかといえば、
少子高齢化社会の到来が予測されていたにも関わらず、
新築偏重、需要を大幅に上回る新築の供給、
さらに景気低迷(住宅のボリュームゾーンの中間層の疲弊)、
という政治、行政の失策にあります。

今もこの失策は続いておりますが、
それでも、少しでも穴埋めできるように取り組んでいるわけです。

さて、お住み替えをされる際に大事なことは、
「売却想定価格は安全策で」ということです。

需要が旺盛で供給が少ない売り手市場であれば、
見込み発進をしても運よくなんとかなるかもしれませんが、
買い手市場の場合、売却価格が思いのほか安くなることがあり、
見込み違いで、住み替え後の資金不足に陥ってしまうことになります。

なお、売り手に厳しい状況ということは、
買い手には有利ということですので、
お住み替えの場合、
売却価格は想定よりも低くなっても、
購入価格も抑えられることもあります。

ポイントは、購入価格は抑えてでも、
売却想定価格は厳しめに見ておくことです。

なお、売りが先か、買いが先かは、
お住み替えされる方の状況などにより変わりますので、
プロに一度ご相談ください。
一般の方(または買い手側の業者)は、
売却価格を期待値で高くする傾向がありますので要注意です。
posted by preseek_shibata at 16:59| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする