2018年06月03日

査定価格の位置づけ

不動産は個別性が強く、価格の判断が難しいものがあります。多くの不動産会社より、様々な金額提示がございますが、不動産価格に関する基本的な捉え方を理解しておかないと誤った判断となってしまいます。

不動産の売却査定において、価格の位置づけがございます。

1)取引事例比較法

土地やマンションの評価で用いられる方法。査定対象となる土地やマンションに類似する事例と立地や周辺環境、物件の条件を比べることで算出されます。

2)原価方式

主に建物(戸建て)の評価で用いられる方法。新築時の価格に対する現時点での評価をする。築年数、建物のグレード、広さ、状態などとリフォームや点検、保証などの付加などから算出されます。

3)周辺相場からの相対評価

1や2で算出された価格に、現在売り出されている競合物件との相対的な位置づけにて算出されます。1の過去と比べ、相場の変動を加味し、2の原価から、購入層の好みや動向などにて調整します。

4)売り出し価格

上記1から3までの価格を参考にして、住宅ローンの残債、住み替えに必要な金額、住まいへの気持ちや売主のご意向などを考慮し、販売を開始する金額を決めます。

5)成約価格

売り出し価格にて販売活動を行った結果、買主が現れ価格等の条件交渉が行われて合意した金額です。

■不動産価格の特徴

同じ地域の土地や同じマンションでも、立地条件や物件自体の特徴によって価格は変わります。同じ物件でも取引時期によって価格は変わるため、市場全体の動向も踏まえて検討する必要があります。

最終的な取引価格は、売主と買主が個別に希望条件を調整し、合意に至ったときにはじめて確定します。

査定結果の金額だけでなく、その根拠や説明など各社の対応をみて、売却を依頼する(媒介契約を結ぶ)不動産会社を選びます。査定結果に差が生じる場合もありますが、価格の根拠が丁寧に説明され、その説明が合理的で納得できるものかを判断しましょう。

不動産会社にはそれぞれ得意分野があります。得意分野を組み合わせながら、最適な依頼方法をお選びください。

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posted by preseek_shibata at 13:18| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月02日

家を購入するとき、重要なのは立地か建物か

家を買う時、考えるべき基準が二つあります。一つは「消費財」としての使いやすさ・暮らしやすさ、もう一つは「資産」としての売りやすさ・貸しやすさです。

乱暴な分け方になるかもしれませんが、住まいのうち消費財となる部分は主に内部要因で、建物の広さや間取り、設備の新しさや充実度、陽当たりや風通し、さらにマンションなら所在する階、管理状況、共用施設などになります。

資産性の部分は主に外部要因となる立地であり、駅からの距離や移動のしやすさ、都市部・都心部への距離、商業施設・生活施設・教育施設などの利便性、周辺環境と安全性などになります。

どちらも兼ね備えれば、住みやすくもなり、資産性も高まりますが、その分、購入するときの費用も高くなります。

どんな状況になってもそこにずっと暮らす、ということであれば、使いやすさ、暮らしやすさを重視して選ぶということでもよいのですが、購入時には思いもよらないことが長い人生の中では起こります。

中長期的なトレンドでは下落傾向にある不動産市場を考えた場合、まずは、資産性(売りやすさ、貸しやすさ)を重視しないと、いざという時にまったく身動きできなくなってしまいます。

多く見られる代表的なパターンは、会社が移転となり通勤時間が長くなって住み替えを考えるも売れない、離婚して住み替えとなるも売れない、戸建てに住み替えたいも売れない、住宅ローンの返済が厳しくなるも売れない、近隣との関係から住み替えたくても売れない。

売れない理由は、物件そのものの問題ではなく、不動産価格が下がり、住宅ローンの残高が相場よりも超過していることにあります。(例:当初4000万円で購入、現在の相場から売却価格は3000万円想定も住宅ローンの残債は3500万円)

この先人たちの事例から購入の考え方を教えてもらうと次のようになります。

1)いざという時に対処できる程度の住宅ローンの組み方をする(予算)

2)自身の生活スタイルに合う資産性が高い地域を選ぶ(立地)

3)選んだ立地と計算された予算で購入できる住宅から暮らしやすい住宅を選ぶ

逆にいけないパターンは、住まいの設備や新しさに惹かれて、予算を上げていく、立地条件を悪くしていくこと。

同じ立地条件なら価格が高い新築よりも安い中古を選ぶと、同じ予算なら駅から遠い新築よりも駅近くの中古を選ぶと、資産性(家計や人生の安全度)が高まります。

また、売却のお手伝いをしていて感じるのは、特に状況の変化がなくても住み替えをしたくなる要因の多くは外部要因です。逆に言えば、外部要因に満足していると暮らしやすく満足・快適度が高まるということです。

住んでみて「失敗したなぁ」と感じることが多いのもこの立地なのです。建物は、問題があっても後から工夫するなど改善の余地があります。しかし、立地は、個人の努力ではどうしようもないため、快適に暮らすためには、立地をしっかり選ぶことがとても大切になります。

いずれにしても、1に予算、2に立地、3,4飛ばして、5に建物です。(建物への許容範囲はそれぞれあるかと思いますが、中古でも新しさ、快適さが見劣りしない物件もあります)

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posted by preseek_shibata at 18:54| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

空き家になったら早めに売却を

昭和期の一般的な夢は、結婚して、家を買って、クルマを持ってというものでした。その夢を実現するために郊外では、戸建てやマンションが大量に作られました。人口が爆発的に増加した高度成長期には、供給される地域が都心からどんどん離れていきました。

それが今は、若者の低収入化(非正規雇用増加)から未婚者が増えたこと、生活スタイルや価値観の変化、都心部の高度利用なども相まって、郊外から都心部へとどんどん人が移り住む傾向は、押し寄せた波と引いていく波のようです。

昭和期から平成期に移り変わる頃、バブルの真っただ中で、行楽地、観光地、避暑地などに多くのリゾートマンションが建てられましたが、今、とても悲惨な状況になっていることが特集されました。

「1戸1万円!? 越後湯沢発、リゾートマンション価格暴落という大問題」(文春オンライン http://bunshun.jp/articles/-/5325 )

記事の概要は、老後の住処として暮らしている方の介護や亡くなった後の処置、管理費や修繕積立金の滞納とモラルハザード、所有している人に重くのしかかる固定資産税や維持費用など、社会問題となっている。

この記事では、問題がセンセーショナルなことからリゾートマンションが取り上げられておりますが、人口減少と生活スタイル・収入低下による購買力の低下、昭和期に大量供給された住宅ストック、今なお住宅が大量供給される状況は、一般住宅にも、同じような状況になることが目に浮かびます。

このリゾートマンションで起きているようなことから、なにを感じ、なにを学び、どのように対応するか、資産の構成を考える必要がある。

今後、団塊世代の方が高齢化し、お亡くなりになったり、施設へ移住したり、二世帯で同居したりするなどして、昭和期に購入した住宅が空き家となる。

大半のケースで、住宅ローンの返済も終わっていることから、慌てて動く必要もないだろうと思ってしまうのは自然な発想ですが、引き波となっている不動産市場では早期処分が賢明です。

価格が下落してだけではなく、毎年課税される固定資産税、戸建ての場合は庭の手入れや防犯などの管理、マンションの場合は管理費や修繕積立金の負担などが必要となります。その費用は年間で戸建てなら10〜20万円、マンションでは年間40〜50万円にもなります。

価格が上昇するなら、その維持費用を負担しても回収できるかもしれませんが、下落傾向にある状況の場合、ダブルパンチとなって収入が減ってしまいます。

こうした落とし穴にはまらないように、空き家となった場合、早め早めの判断が重要となってきます。郊外の住宅ではリゾートマンションのようなところまでには至っておりませんが、基本的な傾向は同じです。

参考:ビッグデータが語る2030年の負動産(日経ビジネス http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/special/052900993/?ST=pc )

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