2018年04月16日

大空室時代・不動産投資サバイバル(週刊東洋経済)

週刊東洋経済2018.04.12号 https://premium.toyokeizai.net/articles/-/17918 に、不動産投資の現状を特集した記事「大空室時代・不動産投資サバイバル」が掲載されました。

今、不動産投資市場で騒ぎになっているのが、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズが民事再生法を申請した事件。

この事件の概要は、シェアハウスを家賃保証でサラリーマンを中心に販売したものの、入居者が集まらず資金繰りに窮して保証していた家賃の支払いが滞り、借入金で購入したサラリーマン大家が返済に窮しているもの。

投資にはリスクがあり、購入した家主が第一に責任があるのかもしれませんが、いい加減な販売をしたスマートデイズ、ずさんな融資をしたスルガ銀行にも問題があったのではないかと争われている。

司法がどのような判断を下すのか、今回の問題は判決を待つしかありませんが、今回のようなことが起こりえることは、不動産の専門家の多くが警笛を鳴らしていました。

売り上げを上げなければならない業者、融資先がなく貸し付けたい金融機関は、家主の将来リスクには目をつぶって、自社の利益に走り、それを見抜けなかった家主は、今回と同じような状況に陥っています。

クルマを走らせると至る所で建築されているアパート・マンション。

ほとんどがサブリース方式(先の家賃保証と同じ)で運営されることになっておりますが、築年数が新しいうちはまだしも、古くなってきて空室が増えると、設定された賃料の減額を求められ、これが受け入れられない場合は契約解除となる。

この結果、借金の返済をするに際して家賃だけでは足らず、手持ち金(収入)から不足分を補填する必要が生じる。

だらだらとお金が流出するのを避けるために売却を試みてみるものの、借入金額を下回る金額でしか売れず、さらに高額な資金の投入が必要となることから、売却することもできない。

大量のアパート・マンションの供給が続き、住宅のストックが溜まり、持ち家だったマンションや戸建ても賃貸市場に入ってくるなか、人口や世帯が減少する方向へ進んでいるのだから、不動産投資にリスクがなくバラ色の未来が待っていると考えるなら、それは、不動産投資に限らず本質が見えていないのかもしれません。

どの業界、どの市場でも同じように、右肩上がりの成長局面なら気にしなくてもよかったことが、右肩下がりの縮小局面の場合、より慎重に、よりシビアに見て判断することが必要となる。

世に出ている不動産投資の成功事例(書籍など)は、ほんの一握りの事例で、ほとんどの人がうまくいかずに退散、退散までたどり着ければいいほうで、冒頭のかぼちゃの馬車事件のように退散する前に撃沈してしまう人も珍しくない。

起業でも、恋愛でも、受験でも、成功した事例やノウハウを紹介している書籍が多いが、希少なことだから書籍になっているので、自分を同じようにできると思うのは危険です。

今回の特集記事では、不動産投資を行うための考え方から注意点まで掲載されておりますので、それでも進みたい方は一読をお勧めします。

不動産投資は購入がゴールではなくスタート、売却・ローン完済までたどり着いてゴールです。完走できるように、マラソンと同様、事前の練習(勉強)が必要です。

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posted by preseek_shibata at 15:24| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月14日

今後の不動産市場環境

東洋経済.jpg

「賃貸住宅融資、支援機構が厳格化 サブリース巡り懸念」

住宅ローンを扱う独立行政法人・住宅金融支援機構は
今年度から、賃貸住宅向けの融資基準を厳しくした。

アパートやマンションを業者が一括で借り上げ、
家賃も業者が一括で支払う「サブリース契約」による
賃貸物件が増え、空室の増加により将来、
融資が焦げ付くリスクが高まっていると判断したとみられる。

支援機構は、融資判断にあたって家賃収入や空室のリスクなどを
審査する際、収支見通しなどを厳しくチェックするようにした。

これは、先日、新聞に掲載された記事の概要です。

不動産投資をされない方には直接関係ないように思われますが、
アパートを題材としているだけで、一般住宅でも
同じような市場環境になっております。

一般住宅の場合、返済の原資は給与のため、
不動産の需給関係が悪化したとしても、
すぐに返済へ支障が出ることはありません。

しかし、なにかしらの事情で返済が厳しくなった場合、
売却して完済できればよいですが、
市場環境が悪いと、売却金額が借入残高を下回ることもあります。

今回、実質的に国であり行政側が、
「不動産市場の今後は供給過剰で厳しい環境になる」と
認めたものですから、不動産に関わる場合、
この点を十分考慮して動く必要があります。

国土交通省では、将来人口予測マップを公表しております。
https://map03.ecom-plat.jp/map/map/?cid=11&gid=57&mid=1144

これから購入される方は、人口増加率がプラスの地域、
今、人口増加率がマイナスの地域の方は、
プラスの地域へのお住み替えを、というのが基本となります。

もちろん、現在のお住まいが、生活し支障がなく、快適であれば、
資産価値がうんぬんは関係ありませんので、
惑わされる必要はなく、無視してもよいと思います。
posted by preseek_shibata at 00:00| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月03日

サブリースはリスクゼロ?

とっても重要で、よくある事例で、分野を問わず共通するものの、思ったよりも浸透していない、知られていない、しかし、知っておきたい、本質を押さえておきたい、最近露呈した不動産がらみの問題をご紹介します。

(事件の概要)投資家向けに女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売・運営してきた不動産会社「スマートデイズ」が、賃借料の支払いを停止し、巨額のローン返済に苦しむオーナーが集団訴訟を起こしました。同じような状況に陥ったのは約700人に及び、被害総額は1千億円に上る恐れもあるという。

詳細:https://www.sankei.com/premium/news/180331/prm1803310019-n1.html

不動産投資、アパートなどのトラブルで多いのが「サブリース」です。サブリースとは、アパートなどを業者が一括して借り上げて、毎月の家賃を一定期間保証する仕組み。

不動産投資で一番心配される空室と収入減少が避けられる、安定した利益を得られる、返済の不安がない、という勘違い、見落としから起こるトラブルです。

できもしない約束(家賃保証)をする業者にも問題がありますが、その一方で、不動産投資業という商売であるから、リスクが伴うことを意識されていないのも問題があると思います。

今回の事件で、普通に考えれば、そんな話はないでしょうと簡単に分かりそうですが、欲や不安などの感情から、見えなくなってしまったのでしょうか。

他人(業者)を当てにするということは、楽かもしれませんが、他人任せというリスクがあるということです。なにか失敗しても、その人、その業者を選んだ自分が悪いということになります。

もし、このような事態となったら、対応できるのかどうかを検討するのが一番最初です。不動産に限らず、結婚でも、学校でも、就職でも同じことだと思います。

最後に、記事の詳細記事からの抜粋。

「魔法が解けたシンデレラのように、バラ色の未来から一転、“ローン地獄”の境遇に追い込まれる人々を生んだ今回の騒動。スマートデイズの元役員は「人間は、不安が大きければ大きいほど夢にすがりたくなるものだ。その心理に訴えかけたのがわれわれだった」と振り返った。」

不動産投資の本や雑誌、営業活動などを見ていると、そんな簡単にうまくいくわけないでしょ、と思うことも多くあります。成功の陰に数倍、数十倍、数百倍以上の失敗があるということをお忘れなく。

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posted by preseek_shibata at 10:02| Comment(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

まだ買うな!不動産(週刊エコノミスト)

公示地価、基準地価、路線価など、毎年、不動産に関する指標が発表されると、それに呼応して経済誌を中心に不動産の特集記事が掲載されます。

今年の公示地価が発表されると、先陣を切って週刊エコノミストが「まだ買うな!不動産」という特集記事を掲載しました。

記事は、ここ数年、同じような内容となっておりますが、TVのワイドショーやコメンテーターのように、同じことを繰り返し伝えることが大事なのかもしれません。

特集記事の概要は次の通りです。

「好調を維持してきた都心部マンション新築の売れ行きが鈍り、在庫が増えてきた。新築マンション市場は値崩れを起こす寸前にある。」

この要因は「マンション価格はもはや一般的な消費者が許容できる範囲を超えている。」ことに尽きる。

「マンション市場とて他の商品と同様、中期的には需給関係で価格が決まる。空き家の増加が社会問題化する日本の住宅市場では、本来ならばここまで値上がりが許容されることはないはずだ。」

特集記事では、世間で言われている「東京五輪と消費税増税前の駆け込み」で不動産はどこでもなんでも値上がりだ、という昭和期、バブル期のような時代遅れの発想もバッサリ切りこんでいる。

そのような状況での住宅購入・保有を考えた場合、都心への距離、駅からの距離、生活利便性という従来の立地要素に加え、自治体の選択というのも重要になってくると警告している。

最近、ラジオを聴いていると我孫子市、映画を観ると松戸市が、子育てを前面に押し出したCM展開をしている場面に出くわす。同誌でも取り上げられた流山市に触発されたのでしょう。

この他に、住宅ローンの選択方法、不動産(マンション)分野で始まった「不動産テック(テクノロジー)」の紹介なども掲載されております。

特集記事の詳細については、同誌をお手に取ってご確認ください。

すべてに共通する普遍的な本質から考えれば、案外簡単なことなんですけどね、不動産市場は。

目先の話題やニュースを、自己に都合がよいように好意的な解釈、聞きたくない情報を遮断するという欲や恐れで、狂わされてしまうのでしょうか。

不動産投資物件のサブリースによるトラブル(今年は、かぼちゃの馬車というシェアハウス)など、その典型的な例です。

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