2017年01月28日

土地や建物を売った時の税金(譲渡所得)

確定申告の時期がやってきました。平成28年に不動産を売却し利益(譲渡益、譲渡所得)がある場合、確定申告が必要となります。

土地や建物の譲渡所得に対する税金は、分離課税といって給与所得など他の所得と区分して計算します。ただし、申告は同時になります。

税率は、長期譲渡所得となるか短期譲渡所得となるかにより異なります。短期か長期かの区別は、平成28年1月1日時点で5年を超えているかどうかにより判別されます。

譲渡所得金額の計算は、「譲渡価額−(取得費+譲渡費用)−特別控除額=課税譲渡所得金額」として計算されます。

取得費:売った土地建物の購入代金や購入時の諸費用などの合計額です。建物は減価償却費相当額が減額されます。購入費がわからない場合は譲渡価額の5%相当額を取得費とし、購入費が5%に満たない場合も5%として計算できます。

譲渡費用:仲介手数料、測量費、売るための解体工事や改修工事などの費用です。

特別控除:自宅売却の特別控除3,000万円など

税額は、長期譲渡所得の場合は所得税15%・住民税5%、短期譲渡所得の場合は所得税30%・住民税9%となります。なお、現在はこの他に復興特別所得税も課税されます。

「自宅を売却して譲渡益がある場合の特例」

1)3,000万円の特別控除

長期短期問わず適用されます。なお、住み替えの場合、住宅ローン控除との重複適用がないため、どちらを利用するか検討が必要です。

2)軽減税率の特例

平成28年1月1日現在で所有期間が10年を超えている場合、税率が軽減されます。課税譲渡所得金額6,000万円までの部分に対し、所得税10%・住民税4%となります。(6,000万円を超える部分は軽減なし)

3)買換えの特例

自宅売却の前年から翌年までの3年の間に自宅を買い換えた場合、一定の要件の元に、譲渡益の課税を繰り延べる特例があります。

「自宅を売却して譲渡損失が生じた場合の特例」

平成28年1月1日現在で所有期間が5年を超える自宅の売却にて譲渡損失が生じた場合、要件に合う場合、その年の他の所得と損益通算ができます。その年で通算しきれなかった損失がある場合、翌年以降3年内の所得から繰越控除ができます。

1)自宅を買い換えた場合

売却した不動産に住宅ローンの残債がなくても、購入した不動産で住宅ローンを利用すると、譲渡損失の損益通算および繰越控除ができます。

2)自宅を買い換えない場合

売却した不動産に住宅ローンの残債がある場合に限り、住宅ローンの残高から自宅の譲渡価額を控除した金額を限度として、損益通算および繰越控除ができます。

なお、各特例とも適用される条件がございますので、担当された営業の方へご確認ください。

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2017年01月24日

マンションはリスクで、戸建ては惨状。

昨日発売された週刊東洋経済20170128号の特集「マイホームが負動産になる、持ち家が危ない」、副題「自宅が売れない!団塊の悲鳴。ジャングル化する郊外住宅地。リスクいっぱいのタワーマンション」で使われている言葉です。

言葉の感覚では、リスクは今は表面化していないが将来の不安、惨状は既に悲惨な状態に陥っている、ということになります。

戸建ての惨状として、よく言われるのが、高度成長期に新規に造成されたニュータウンは高齢化が激しく、空き家も増加し、深刻な社会問題化しているというもの。

交通利便性で劣り、働き方、暮らし方が変わった若い世代は都心のマンションに暮らし、ニュータウンには戻ってこない、入ってこない。

人口の減少は、商業施設が撤退し、学校の統廃合、病院の閉鎖などにつながり、ますます若者世代が入ってこなくなる悪循環。

ニュータウンでは、クルマが生活の中心になることも多いが、高齢化ドライバーの危険性はニュースで報じられている通り。

この結果、若者だけではなく高齢者も利便性が高い地域への移住が望まれるが、移住できる人は幸せで、多くの人は移住さえもできず、生活に窮している。

それは、不動産価値の下落により思うような金額で売却できないため。

住宅ローンの返済は完了している方も多いが、売っても少ない金額しか入らないため、次の住処や老後の生活資金には足りない。

結局のところ、生活は大変だけど、このまま暮らすしかない、という状況になっている。これが、同誌でいう「惨状」、そして、団塊の悲鳴、悲哀。

この記事を読み、このコラムを書くに際し、他人事や仕事として読み書きしたものではなく、まさに、私の実家(と母)が遭遇していることです。

実家がある千葉ニュータウンは、クルマさえあれば商業施設・医療施設には困らない地域ですが、来月81歳になる身で、いつまで運転ができるのか。

先日、運転を止めないのか、住み替えを考えていないのか聞いてみたところ、歳を取りすぎて引越しそのものが激務で耐えられない、新しい地域で孤立化(孤独)する、だから引っ越さない、だから運転をやめられないとのこと。

本日、空き家は820万戸に増加したと、総務省から発表されました。

今後、ますます、惨状は拡がり、悲哀は深まるのでしょうか。これから購入する人は、住み替えがしやすい地域、不動産とし、状態を維持することをお勧めします。

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林立するタワーマンションは大丈夫?

東京スカイツリーから眺めると、東京湾岸を中心に超高層マンション、タワーマンションがずらりと林立していることが手に取るようにわかる。

安く見積もっても5,000万円(下層階?)、眺望が良い住戸なら億単位なのかなと思い巡らすと、そんな高額な不動産を買えることに羨ましいと思う反面、やっかみ80%で、タワーマンションのこれからは大丈夫なのか気にもなる。

築地市場の移転問題で全国区の名前となった豊洲。この周辺は、湾岸のタワーマンションが林立する特徴的な地域です。

有害物質の影響は高層マンションなら影響も少ないと思いますが、埋め立て地そのものに立地することには、どうにも懐疑的です。また、先日のNHKスペシャル「巨大危機」では津波の危険を伝えていました。

参考:国土交通省でも危険性を認識し、「超高層建築物等における南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動への対策について」という警告を発しています。

平時なら、都心への利便性や商業施設の充実など羨ましく思うことも多いですが、有事の際、どうなってしまうのか不安です。賃貸で済むならいいのでしょうが、何千万円、億以上の金額を投下するにはリスクが多いように思えます。

日常の生活で問題になるのは人口密度が高すぎること。保育園や学童保育の待機児童や、鉄道を利用する際、時間帯によっては入場規制があることなど。

建物としては、タワーマンション特有の修繕問題があります。

一般的なマンションよりも高額となる修繕工事費用。超高層マンションでは、設備や共用施設が高機能・高付加価値なものが多く、さらに、建築コストそのものも高騰しており、現在の積立金では到底足りないと言われています。

修繕積立金がいったいどこまで上がっていくのか、大規模修繕の際に一時負担がないのかどうか、負担が重たくなる可能性が高い。

それだけの負担に耐えられる富裕層ばかりならいいのですが、階層による住民の違い、多過ぎる世帯からの合意形成の難しさ、経済格差や多種の国籍から文化・意識の違いなど、順調に修繕がされるのかどうか。

また、海沿いであることでの塩害はないのか、非居住者との維持管理トラブル、賃貸入居者や外国人との生活トラブルなどはないのか。

先日、銀座に店舗を構える不動産会社の営業マンから売り物(中古)が多すぎて選ぶのが大変という話がありました。

参考として、有楽町線・ゆりかもめの豊洲駅利用のマンションを検索してみたら、386件もの売り情報が登録されておりました。重複登録もあるので実際には少し減るのかもしれませんが、それでも多すぎます。(新築マンションは別途です)

売り物件が多いということは、供給が多くて値崩れするということ。売り出されている方は、果たして、いくらで買ったのでしょうか。

そんな損失なんて気にならないという富裕層なら問題ないのでしょうが、これから買う人は、せめて内陸地の競合が少ない地域で、すでに持っている人は問題が噴出する前の対処をお勧めします。

業界では「誰がババを引くのか」と言われています。ババとは廃墟化した高層マンションのことで、ババを引くと高額な維持費負担だけが永遠に続くことになります。

ちなみに、柏市で憧れのまとになっている「TX柏の葉キャンパス駅直結のパークシティシリーズ」も多くの売り出しがされております。しかし、昔からの柏駅周辺では、数が多い割に売り出しが少なくなっています。買うならどっち?

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2017年01月23日

住宅履歴情報(いえかるて)の役割

消費者から見た「中古住宅購入の不安」として、価格の妥当性がわからない(不透明)、修繕費用がかかる(状態が不明)、いつまで使用できるかわからない(耐久性が不明)、保証・アフターサービスが不十分(瑕疵保険やコールセンターの未活用)、売主が不安(告知書の未活用)がある。

しかしながら、「中古住宅を検討する理由」として、立地にこだわりたい(好立地で新築は高い)、実際に建物が見える、周辺環境や居住者がわかる、既存のため性能が判断しやすい、などもある。

これらのミスマッチを解消するために一番重要になるのが、情報の管理であり、これを解消するために制度化されたのが「住宅履歴情報(いえかるて)」です。

現在、インスペクション(点検)が普及しはじめました。しかし、インスペクションでは「現在」しかわからず、やはり、今までの履歴、変遷がわかる履歴情報は重要になります。

履歴情報(いえかるて)に記録するメリット。

1.住まいのメンテナンスに役立つ

工務店が定期点検と修繕の計画を作成し、実施状況を記録する。所有者自らも維持管理を把握できる。

2.突発的なトラブルの時でも補修や復旧がすばやくできる

設備機器の機種や品番、保証内容などを登録する。メンテナンス情報の他、リコールなどの情報も提供する。

3.リフォームがしやすくなる

住宅の履歴がわかることにより、リフォームの発注や打ち合わせがスムーズになる。工事取り掛かり後の修正(費用の増加)なども減少する。

4.売買の時に価値が証明される

新築時からの建築図書や関係書類に始まり、修繕履歴を登録することにより、売却の際の情報提供が的確になることにより評価が高まる。

さらに、この履歴情報を管理し、いざという時の相談役となれる業者の選定が重要になっていきます。

自動車では、車検点検と記録簿の整備がきちんとなされているのに、それよりも高額で長期的な住宅では、このような仕組みがなかったことが異常なことです。

クルマを売る時に、整備記録がきちんとあるかないかで査定が違うことを想像していただければわかりやすいでしょうか。

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新たな住生活基本計画における住宅ストックへの施策

我が国の総人口は2010年をピークに、以降は減少していく見通し。2025年までに高齢人口は700万人超の増加に対し、生産年齢人口は1,090万人弱の減少、年少人口も360万人減少する見通し。

これに対し、新設住宅着工戸数は昭和43年以降、年100万戸超で推移し、リーマンショックや消費税増税で一時的に減少するものの一定数の着工数が維持されている。

この結果、住宅ストック数6,060万戸に対し、総世帯数5,250万世帯と、ストック数が16%多く、量的には充足している。空き家の総数は、この20年で1.8倍に増加した。

住宅ストックの中身は、性能で劣る建物が多く、耐震性なし900万戸、省エネルギー性で劣る1,900万戸となっている。

我が国の全住宅流通量に占める既存住宅の流通シェアは約15%と、欧米諸国と比べ、1/5から1/6程度の低い水準にある。

このような現状から、新たな住生活基本計画に「住宅すごろくを超える新たな住宅循環システムの構築」「建替えやリフォームによる安全で質の高い住宅ストックへの更新」という目標が示されている。

システムの構築とは、価値が低下せず、既存住宅の魅力が評価され、流通することにより、資産として次世代へと承継されていく新たな流れを作ること。

具体的な施策は、点検や保険を活用した品質確保、性能表示や履歴情報を活用した情報提供、リフォームの質を高めて魅力の向上を推進、価値向上を反映した評価方法の普及と定着など。

質の高い住宅ストックとは、老朽化した住宅を建替えるかリフォームして性能向上を推進すること。

旧耐震建物に関しては、基本的には建替えを促進し、新耐震建物はリフォームにより性能向上を図る。さらに難しさを抱えるマンションの建替えも円滑に行えるよう法整備を図る。

これらの目標を達成するために、不動産仲介業者とリフォーム業者の新しい担い手を育成(古い担い手は淘汰)し、新しい制度や文化を根付かせるための法整備を行っていく。

この他にも、空き家除去、少子高齢化社会における暮らし方なども含め、住まい方を向上させていこう、というのが「新たな住生活基本計画」です。

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