2016年02月11日

今年の目玉は空き家特別控除とインスペクション説明の義務化

不動産業界では、毎年この時期になると「税制改正」について関心が寄せられる。

今年の税制改正(不動産関連)で注目されるのは、「空き家の特別控除(譲渡所得について3,000万円を特別控除する措置)」です。

趣旨は、放置される空き家による悪影響を防ぎ、有効活用を促進するため。その最大要因になる相続に由来した空き家の売却について特例措置を設ける。

相続時から3年を経過する日の属する年の12/31までに、被相続人が居住していた家を相続した相続人が売却した場合、譲渡所得から3,000万円を特別控除する制度。

特例を受ける要件としては、1.耐震性ある建物または解体した更地、2.相続直前に被相続人が居住し、被相続人以外の人が居住していないこと、3.昭和56年5月31日以前に新築された建物、4.相続時から売却時まで利用していないこと、5.譲渡価格が1億円以下。特例の適用期間は、平成31年12月31日までの譲渡です。

その他は、特例措置の延長が主な内容で、目新しいものはございません。なお、税制改正法案成立が前提となります。

また、税制改正の他にもこの時期には法改正が行われます。不動産業界と言えば宅建業法の改正が注目となります。

昨年は、宅地建物取引主任者が宅地建物取引士と名称を変更するという、ほとんど実務や市場には影響が出ないものでしたが、今年は、実務にも、市場にも、さらに、住宅環境から家計や経済まで深く大きく影響を及ぼしそうな改正がございます。

それは「インスペクション(点検、調査)」が法律に明記されて、取引の中に位置付けられることです。

内容は、インスペクションそのものが義務付けられるものではなく、インスペクションを実施するかどうか、節目節目で確認し説明することが義務付けられる。

説明するタイミングは、売主・買主より依頼される「媒介契約」、売買契約前の「需要事項説明」、売買契約の「締結」の3つとなる。

説明をしたうえで、依頼者がインスペクションを実施しないならそれでもかまわない。実施するのかどうか、説明をして、意志を確認しなさいというもの。

この結果、中古住宅の性能に対して買主の不安が払しょくされることが期待され、取引の促進が図れるようになる。

インスペクションの条件は「既存住宅瑕疵保険」の点検に準ずることになりそうで、取引関係企業(不動産会社の関連企業)によるインスペクションは不可となるらしい。(不要で不当なリフォーム工事を誘因することが予想されるため)

今年の4月以降、どの程度の影響が出るのか、施行されてみないとわかりませんが、インスペクションが当たり前のようになれば、とても良い結果が出ると思います。

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posted by preseek_shibata at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年からは中古戸建ての逆襲が始まる

昨日、今日と、古くてもいいので、安心できる建物(基本的な構造)と新しい設備(リフォーム)の中古住宅(戸建て・マンション)を求めている方が続いた。

2015年、首都圏では、中古のマンションと戸建てで、成約件数と平均成約価格がともに上昇し過去最高の規模となった。特に中古マンションはここ10年で1.7倍にも拡大している。

低金利の住宅ローンで買いやすいという現在の状況と、先行き不透明で収入の伸びが期待できず、逆に物価上昇の気配から、住居費を抑えるという両面から、中古住宅市場へ流れているものと思われる。

2015年までは、利便性が高いことと分かりやすさ(安心感)から、中古住宅では、戸建てよりもマンションの方が注目されて堅調に伸びてきた。

このため、戸建て価格にマンション価格が近づき、さらに逆転まで起きた地点もある。平均の数値では、10年前は1000万円の差であったものが、2015年は100万円の差までに縮まった。

ここまで価格差が縮まり、逆転現象まで見られたことから、2016年からは中古戸建ての逆襲が始まると言われている。

それには、取引環境の改善が不可欠であり、それが浸透することが条件となる。

具体的には、大手仲介業者が中心となって取り組み始めた「かし保険」「インスペクション(点検)」「不具合の保証」「住宅履歴登録」「駆け付けサービス」「告知事項の事前開示」などである。

行政側も、今年の4月以降、宅建業法の改正により、媒介契約や重要事項説明時に、かし保険やインスペクションに対しての説明や確認が義務化させるなど、本格的に動き出した。

これらの取り組みにより、購入者が抱く中古戸建ての住宅品質に対しての不安感を和らげることができる。

これがしっかりと根付くようになれば、中古住宅市場も活性化して、家計負担の軽減から、日本経済への下支えまで良い影響をもたらされることになる。

来年の春には消費税の再増税が迫っているが、一般の方が売主の中古住宅であれば消費税は非課税になるため、購入者にとっては、買いやすい環境が整うことはありがたいことになる。

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