2014年09月30日

実も震える老後破産の恐怖

9月28日に放送されたNHKスペシャル『老人漂流社会“老後破産”の現実』にて、破産状態にある高齢者(独居老人)の現状が紹介された。

わずかな年金で暮らしていて満足な生活が送れず、介護や医療が受けられない老人たち。早く死にたいと思ってしまうような生活。ゴミ屋敷寸前で電気が止められた人、持病が悪化して自宅内の移動も苦にする人、食費がなく野草や川魚を取って自給する人。

他人事のように、自分には関係ない、本人や家族が悪いんだ、自己責任である、とは思えず、少し歯車が狂えば、ちょっとしたアクシデントに遭えば、自分も同じ境遇になるかもしれないと恐怖した。非現実的なホラーよりも現実に恐怖を感じる瞬間。

この放送がされた後、社会問題(ブーム)になると推測されていたのか、NHKとコラボしたのか、翌日には、週刊現代やダイヤモンドで、老後破産についての特集記事が掲載された。

週刊現代では、NHKで取り上げられたケースの他に、妻のがん治療で老後資金を使い果たしてしまった(さらに息子がうつ病)、認知症で散在してしまい破産状態になった、子供が起こした交通事故による賠償金支払いで財産がなくなり生活が逼迫している(任意保険の更新忘れ)、会社の倒産により住宅ローン返済で老後資金がなくなってしまった、など、悲惨な状態になったケースが紹介されている。(詳細は同誌にて)

取り上げられたケースでは、かなり余裕ある老後資金の準備をしていたにも関わらず、病気や事故(倒産に巻き込まれたのも社会的な事故と想定)により、一気に老後破産へと進んでしまったものもあった。

今が順調でも、老後資金を万全に備えても、ふとしたことにより、誰にも起こりえる老後破産について、特集を組んだメディアでは、それぞれに社会としての対応策を示している。

まずは、生活保護を受けること。NHKの特集では、低収入の高齢者世帯は300万あるが、200万世帯は生活保護を受けていない。受けていない理由は、受けようとしないケースと受けられないケースがある。

受けようとしないのは、生活保護を受けるなんてというプライドと三親等以内の親族全員に影響を及ぼすことから躊躇うことによる。受けられないケースは、単純な役所の対応の悪さと売れなくても(価値がなくても)持ち家であることで条件から外れてしまうことによる。プライドに関しては本人の問題としても、三親等、持ち家などの条件の柔軟な運用と対応の向上は、政治や行政によって変えられる。

政治や行政に対応を求めるにしても、必要になるのはお金である。NHKの放送内で外国の取り組みが紹介されたが、高福祉を実現できるほど財政に余力があるのか。

千葉県内の市で近い将来破綻する(財政破綻)と宣言があったり、財政再建のために消費税増税をと連日与党幹部や政府高官が声を大にしていることから、期待をすることはできない。

ダイヤモンドでは、コンパクトシティの促進により財政余力を生み出し、また、社会福祉費用そのものも節約できるとしている。(根本的な解決ではなくとも、社会福祉以外にさまざまなメリットがある)

さて、現状と社会的な対策を見てきたが、貧しくなってきている日本経済と社会、財政再建に取り組む本気の気概を見せない政治と行政を考えれば、やっぱり信用は置けず、自分の身は自分で守らなければならない。

嫌な言葉かもしれないが、お金があればなんだかんだと救われる。お金があれば人は寄ってくるし、介護や医療などのサービスも受けられる。貯蓄する、リスクに備える(保険)、身軽な状態になっておく(借金軽減)の全方位で対策を取る。

これは老後になってからでは間に合わない、現役時代から住宅、教育などの大きな支出から、聖域を設けずに考えなければならない。金銭面からが厳しい場合は、頼れる家族(子供)がいるかどうか。これも現役の行いが大切になる。

[PR]「中古マンション購入パック・売却パック
中古マンションの購入や売却をパック料金で提供するサービスです。(不動産取引の諸経費が軽減できます)
posted by preseek_shibata at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | くらしと生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月26日

空き家問題は自己防衛しかない

今年の流行語候補には暗い世相を反映する言葉が多い。世間を騒がせた度数から言えば、STAP細胞、号泣県議、ブラック企業、日本人劣化などが考えられるが、生活に一番影響があったのが消費税の増税、さらに円安。

不動産業界でも、生活ジャンルでノミネートされそうな言葉が「空き家問題」。2013年住宅土地統計調査(総務省)が集計発表した「2013年の空き家率は13.5%」というデータが、今年はクローズアップされた。

空き家は毎年増加しており、特に今年だけ流行った、急増したというものではないが、なにかがきっかけでメディアに取り上げられ、連鎖反応が起こった。

”空き家である”こと自体の懸念材料は、景観や住環境(雰囲気)が悪くなる、ゴミの不法投棄などの衛生と住環境への悪影響、放火や不法侵入など犯罪の温床になる懸念、地震などの災害時に被害の拡大に繋がること、など。

”空き家が増える”ことの懸念材料は、個々で財産価値の低下(持ち家は供給過剰による価値低下、賃貸経営者は空室増加による収益悪化)、さらに、街としての機能低下、住民流出とつながり、イメージとして人口減少、景気後退、過疎というネガティブな発想による活力低下となる。

なぜ、空き家が社会問題になるまで増加してしまったのか。メディアでは固定資産税の特例(住宅用敷地の評価減の特例)が現況のように伝えているが、それは本質から外れており、小さい問題でしかない。

もし、固定資産税の特例がなくなって、空き家の解体が進んだとしても、その後、家を建てない(暮らさない)のなら、今度は「空き地」が増えるだけ。空き地でも、空き家と同様の問題が起こる可能性がある。

空き家(空き地)が増加してしまったのは、人口と世帯の減少(需要減少)、都心と地方の格差(過疎)、新築住宅偏重の政策と志向(供給過剰)という単純な作りすぎが原因。

需要(消費者)が、自宅を新築にするか中古にするか、持ち家にするか賃貸住宅にするかは、個人の自由であり、強制できるものでも、善悪を決めるものでもない。供給(事業者)も、商売になるなら、買う人がいるなら、求められるなら、供給することは自由である。

消費者も事業者も、社会全体を考えて経済活動する義務はない。理想と現実は別であり、高額になればなるほど自身の利益優先になるのは当然である。社会全体を考え、特に長期的な視野で物事を判断するのは政治の役割である。(行政は執行者という建前で)

新築数を制限(規制)するというのは、経済活動の自由を束縛することであり反対だが、使いづらくて不公平が残る中古住宅流通への政策は見直すべきである。

中古住宅流通の促進のために、というお題目で、形としてはやっているが、実態に反映されておらず、もっともっと根っこから変えていく必要がある。単純に、新築中古問わず自宅ならという条件でシンプルにするべきである。

ただし、いくら中古住宅流通を促進するための制度が整ったとしても、物自体に魅力がない(問題がある)のではどうしようもない。空き家になるのは価値がないからである。価値があれば売るなり貸すなりして空き家にはならない。

人口減少、新築供給の継続も、まず止まらない。政策に期待も持てない。年金問題と構造は同じである。この先、明るい展望はない。

ならば、自己防衛するしかない。価値ある不動産を選ぶべきである。価値とは1に立地である。もしくは買わないという手もある。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートするサービスです。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月19日

平成26年(2014年)基準地価(千葉県北西部、東葛エリア)

平成26年(2014年)基準地価が、国土交通省より発表され、千葉県北西部(東京通勤圏)の基準地価一覧を作成しました。

柏市 平成26年(2014年)基準地価:柏市では、わずかに上昇した地点が柏駅周辺にいくつか見られるが、全体的にはわずかに下落したという地点が多数を占める。交通利便性が高い地点は上昇、標準的な地点は横ばい、弱い地点は下落と明確に分かれた。今後も利便性に左右される傾向は強まることから、下落か上昇かの方向性は景気による影響になるが、地点ごとの比較評価は同様の傾向が強まると思われます。

松戸市 平成26年(2014年)基準地価:松戸市では、横ばいと上昇地点が多数を占め、。昨年のアベノミクス、消費税の駆け込み需要の影響により地価が上昇したことを示している。下落した2つの地点が目立ってしまうが、両地点とも駅からの距離が敬遠されたものと思われる。今後は、強い地点で横ばい、弱い地点で緩やかに下落という傾向になるかと思われます。

流山市 平成26年(2014年)基準地価:流山市では、人気の高いTX沿線で上昇、昭和期からの住宅地で下落、両方の要素を兼ね備えている地点で横ばい、と、現在の社会動向が地価に影響したことがわかりやすく示された。今後もTX人気は続くと思われるが、隣接の柏の葉エリアも含め、宅地供給の増加に需要が追いつくのか、景気動向と併せ気になるところである。TX沿線は売れないことはないが、他の地域に影響が及ぶ。

我孫子市 平成26年(2014年)基準地価:我孫子市では、ほとんどの地域で下落したが、常磐線沿線エリアは下落率が小さく、ほぼ横ばいで推移していることを示している。ただし、成田線沿線や地盤面が懸念される地域の下落幅はやや大きい。災害への強さが地価にも影響することがうかがえる。

鎌ケ谷市 平成26年(2014年)基準地価:鎌ケ谷市では、上昇地点や横ばい地点が多く、下落地点も小幅なことから地価が底打ち上昇傾向にあったことが示されている。特に交通利便性に優れる新鎌ヶ谷エリアは大幅に上昇した。今後も堅調に推移するとは思われるが、日本経済や社会情勢から上昇が続くとは考えられず、横ばいで推移するというところか。

白井市 平成26年(2014年)基準地価:白井市では、下落幅は1%未満と小さく、ほぼ横ばいで推移したといえます。隣接する同じ沿線の新鎌ヶ谷駅エリアが大幅に上昇していることから、この流れが続けば白井市へ流れる需要もあり堅調な流れが期待できますが、景気動向、社会情勢に加え、北総線の高運賃が頭を抑えてしまうかと思われます。(潜在スペックから考えれば、北総線の運賃が改善されると、地価も上昇する余地が残されている)

印西市 平成26年(2014年)基準地価:印西市では、ほとんどの地域で下落したが、下落率は小さく、ほぼ横ばいで推移していることを示している。今年は新しく千葉NT中央駅の駅近くに2点の基準点を設けた。この点が印西市の中心で一番高い地点となるため、この点がどのような推移をするかにより印西市全体の様相も推測することができる。

船橋市 平成26年(2014年)基準地価:船橋市では、下落地点がなく、すべての地点が、上昇もしく横ばいとなった。昨年のアベノミクス、消費税の駆け込み需要の影響により地価が上昇したことを示している。都心への通勤や生活環境から極端に落ちることはないと思われますが、景気動向などにより弱含みの展開になることが予想されます。

市川市 平成26年(2014年)基準地価:市川市では、すべての地点で上昇した。昨年のアベノミクス、消費税の駆け込み需要の影響によるもので、千葉県屈指の人気エリアであることを示している。特殊な地域を除いて小幅な上昇となっており、景気動向や情勢などから、このまま緩やかな上昇か横ばいで推移すると思われ、急激な上昇はないと思われます。

基準地価とは、各都道府県の調査を基にして9月下旬に公表される地価指標の一つです。 正式には都道府県基準地標準価格といい、7月1日時点の土地価格の調査を基にしています。 国土交通省が公表する公示地価と同様な公的な指標です。

今回の基準地価は、昨年7月から今年6月までの一年間の傾向を示すものです。昨年はアベノミクス期待から景気回復基調に伴い地価も上昇し、さらに今年に入って消費税の駆け込み需要もあり、12ヶ月間の9ヶ月は上昇傾向の時期にあたるため、総じて上昇傾向になるのは自然な結果です。

今年の4月以降、消費税の反動減、景気後退不安(収入の伸び悩み)、W杯の惨敗、天候不順と災害の多発、さらに円安による資材の高騰や復興と五輪に伴う人手不足など、景気悪化要因が多く、来年の公示地価や基準地価の発表では厳しい数字が出てもおかしくありません。

このように弱っている中、消費税の再増税を決行し景気悪化にとどめを刺すのかどうか、当然、地価・不動産の価格動向に影響を与えます。※私個人は増税の賛否は中立です。使い方や政治行政のあり方次第かと。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートするサービスです。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月04日

わたしと夫の失業日記〜失業夫を立て直す妻の最愛&最強マネジメント

今回は知人が発行した本のご紹介です。

著者である神田さんは、FP(ファイナンシャルプランナー)として独立し、今は企業研修や労働組合の講師業をメインにご活躍されているなか、今月、初めての本を出版しました。

わたしと夫の失業日記〜失業夫を立て直す妻の最愛&最強マネジメント」 わが家の夫の2度の失業体験をまとめた日記です。

わたしと夫の失業日記〜失業夫を立て直す妻の最愛&最強マネジメント

(目次)
第1章 リストラはある日突然に
第2章 早期退職を決意した夫
第3章 退職後に見える風景
第4章 失業家族のヘビーな日々
第5章 悪夢はやっぱり繰り返す
第6章 夫婦で支えるライフプラン
第7章 辞める選択VS辞めない選択

(概要)
住宅ローン、教育資金、失業中の夫へのNGワードなど失業したら、どんな生活が待っているのか? 実際に2度の失業を妻として体験した著者がストーリー形式により、生活にかかるお金の話を書いています。妻として、何ができるのか? 夫は再就職に関して、どのように臨めばいいのか? この本で解決です。

(著者)
東京生まれ、千葉育ち。法政大学法学部政治学科卒業後、総合商社にて貿易事務に携わる。その後、会計事務所、社会保険労務士事務所を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。2006年に柏FPオフィスを開設(その後、K&K FPオフィスに名称変更)。今までの実務経験と女性の生活感覚を活かし、企業、大学、自治体向けセミナー講師、マネーコラムの執筆等で活躍中。得意なテーマは働く人のライフプラン、わかりやすい金融経済。

アマゾンのサイトはこちらです。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートするサービスです。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする