2013年03月31日

住宅ローン特約・融資利用特約

住宅を購入する際の売買契約において、住宅ローンを利用する場合、住宅ローンが借りれなかった(融資の承認が得られなかった)際、契約を白紙とし、受領済みの金員を返還するという特約が付きます。これを「住宅ローン特約・融資利用特約」と呼びます。

売買契約書に記載される条項の例文は、次の通りです。

・買主は、融資の全部または一部について承認が得られないときは、平成・・年・・月・・日までであれば、契約を解除できるものとする。(もしくは、自動的に解除される)

・前項により本契約が解除された場合、売主は受領済みの金員を無利息にて変換する。

・買主は、本契約締結後、すみやかに(平成・・年・・月・・日までに)、融資申し込み手続きを行わなければならない。

・買主が、申し込み手続きを行わない、虚偽の申告、転職などにより、融資の承認が得られなかった場合は、この特約は無効となる。

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注意点は、申し込み手続き期日、承認期日(解除期限)が定められており、この期日を守るために、速やかに対応しなければならない。買主の保護するための特約であり、売主に一方的に不利な条項のため、誠実に運用されることが求められる。

手続きを行わない、虚偽、転職など、明らかに不承認となるようなことを、買主が行った場合は、この特約が無効となるというのも、買主の不誠実さを許容してまで保護する必要はなく、売主の利益も保護しなければならないため。

普通に手続きを行い、最善を尽くしたが、どうしてもダメだった、という場合は、第三者の意向であるから、当事者どちらにも負担なく解除しようという趣旨。天災地変による危険負担の解除と同じ扱いになる。

この特約で揉めるケースは、次の二点。

・期日までに承認、不承認のいずれの判断も出なかった場合に、特約期日を延長するか、白紙解除とするか。売主、買主それぞれの意向と、期日までに間に合わなかった理由により協議される。

・承認された融資内容が、買主の希望するものではないとき。承認が得られたのだから特約は破棄されるのか、希望する融資内容ではないから白紙解約できるのか、書面に明確な記載をしていない場合は紛糾する。

不動産取引の仲介を行っていて、なにかとバタバタするのが住宅ローン。解約うんぬんの揉めごとは、契約前の事前審査や融資内容の打ち合わせでカバーできるが、悩まされるのが期日の方。

住宅ローンの申し込みから承認、金銭消費貸借契約、取引期日など、関係各所の調整と手配など、余裕を持った日程を組んでも、バタバタすることが多い。

買主、売主ともに多忙であったり、金融機関や役所が平日のみの対応であったり、審査の追加書類や遅延など、ここで悩まされます。仲介手数料には、不動産取引の安全を図るほか、スムーズな取引の調整(とストレス)が含まれます。

なお、一般的な金融機関で融資が得られず、高金利のノンバンクなら融資を受けられる場合、書類に金融機関や金利条件などを明記しておけば、融資特約による解除が可能です。

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2013年03月25日

生活スタイルの変化に対応する住まい

日曜の朝、NHKニュースおはよう日本で、新しい住まいの考え方が紹介された。その考え方は、旭化成ホームズ(へーベルハウス)、積水ハウスの商品コンセプトを紹介したもの。

ここまで特定企業の商品を、NHKがニュース番組で取り上げていいのか、素朴な印象を持ったが、それだけ、両社の考え・コンセプトが時代を先取りしているのか、NHKが題材に持ってきた意味があるのだろう。

ただ、積水ハウスが打ち出していたことは、へーベルハウスが従来から取り組み、当たり前の標準となっている内容で、詳しい人が見たら、積水ハウスの分が悪いというのが分かってしまった。

ちなみに、両社を評価、比較するものではなく、あくまでも、住まいへの考え方が、以前ほど画一的ではない、将来を見越して柔軟な対応力が必要ということ。

将来の家族構成や生活スタイルの変化に対応できるように、供給する側も建築時から考えて提案し、購入者側も将来の変化を考えながら住まいを求める傾向が増えていく。

土地は住宅と違い、年齢や家族構成、生活スタイルの変化に合わせ、周辺環境や利便性を自身の力で変えることはできない。

右肩上がりの経済成長と、それに伴い、地価が上昇すれば、新築時はその時のことだけを考え、先行き、住まいと生活がミスマッチになったら住み替える、という手段があった。

先日、地価公示が発表されたが、基準地価と同様、全体は下がるも一部では上昇という傾向がパターン化している。

これは、都心などの限られた競争力のある地域のごく一部だけは、低金利という金融政策の影響を受け、資金が流入して上昇するが、実体経済が悪いため、まんべんなくは上昇しないというもの。

安倍新政権が成長戦略を打ち出し、それが実体経済の回復とつながって、全体的な上昇となれば、住み替えもまだ考えられるが、どこまで期待してよいのか半信半疑な状態である。

既存の宅地ストックも多く、これからも宅地の供給がなされ、かつ、人口・世帯が減少する地域は、需給バランスから上昇は望めない。

地価が上昇しない、住み替えがしづらいなら、住み替えなくとも住まいと生活スタイルをマッチできるようにしよう、というのが、今回紹介された柔軟な対応力を持った住まいと考え方。

住まいだけでは対応できない場合は、住み替えを考えなければならない。需要が安定して存在する強い競争力を持った地域や土地を購入しておくと、住み替えしやすい。

万人共通して、必ず年齢は重ねていくことになり、家族や生活も変化する。ミスマッチの住まいを改善するために、土地で対応するか、建物で対応するか。購入時の検討が大事になる。

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2013年03月21日

平成25年公示地価速報

本日、国土交通省より、平成25年(2013年)の「公示地価」を発表されました。

都市圏の住宅地では、下落幅は0.6%でほぼ横ばい、上昇地点が11.4%となり、リーマンショック以降の地価下落が止まり、景気回復気配から上昇(回復)の兆しが見える内容となりました。

国土交通省が発表した概要は次の通り。

平成25年地価公示結果の概要

平成24年1月以降の1年間の地価は、全国的に依然として下落を示したが、下落率は縮小し、上昇・横ばいの地点も大幅に増加し、一部地域において回復傾向が見られる。

都道府県地価調査(7月1日時点の調査)との共通地点で半年毎の地価動向をみると、前半に比べ後半は下落率が縮小している。

住宅地は、低金利や住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えもあって下落率は縮小した。

都市中心部における住環境良好あるいは交通利便性の高い地点で地価の上昇が見られ、また、郊外の住宅地でも都心への利便性の高い地点で地価の上昇が見られる。

国土交通省 土地・建設産業局


安倍新政権発足以降、インフレ期待から、不動産に資金が流入し、特に不動産リートを中心とした投資向け不動産の価格が上昇していることは耳にしており、報道でも何十%上昇などと熱い内容が報じられていた。

住宅向けでも、景気回復期待、低金利の好条件に消費税増税のインパクトから、動きが活発になっていることは現場で感じられる。

公示地価は、市場の後追いをする傾向があり、今年秋の基準地価、来年の公示地価では、さらに、上昇、横ばいの地点が増え、地価の回復傾向を示すのであろう。

この上昇傾向(気配)は、バブル崩壊後も、IT隆盛期や外資ファンド全盛期にもあったが、その後、いづれも崩壊し、数年も持たず下落傾向へと変わった。

今回は順調にインフレ傾向へと推移するのか、消費税増税後の反動や景気悪化で下落傾向へと戻るのか。2度あることは3度あるという諺もあれば、3度目の正直という諺もある。はたしてどちらになるのか。

勢いに流されて判断ミスだけはしないように。

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2013年03月20日

情報を知らずに契約しても自己責任

契約を締結するかどうかの判断材料となる情報は、当事者が自己責任で収集すべきであり、その情報を知らずに契約して損害が発生したとしても、相手方は責任を免れる。

これは、民法の改正案で明文化される原則であり、これに異論は出ていない。ただし、例外規定がある。購入者を当事者、売却者を相手方とした場合、次の通り。

相手方が情報を知ることができ、その情報を提供すれば契約を締結しないことが確実で、当事者は情報を入手する手段がなく、損害を当事者にすべて負わせるのは不適当な場合、相手方は損害を賠償しなければならない。

この4つのいずれにも該当する場合というのが条件。

相手方も知ることができなかった、契約を締結するかしないか判別できなかった、当事者にも入手手段があった、損害を当事者が負ってもやむを得ない、のいずれか一つに該当すれば、相手方は責任を免れる。

民法の原則であるから、相手方が一般人か業者かによっても、規定を適用するかどうかの判断は分かれると思われます。

建売や新築マンション、業者売り主の土地、中古住宅、中古マンションであれば、民法以外の宅地建物取引業法、消費者契約法などなどの法律で、別に定められているから、救われる道もある。

この案文が問題となるのは、一般人が売り主となる土地、中古住宅、中古マンションである。

この大原則が適用されれば、故意か、努力不足でないかぎり、売主側に責任を求めるのは難しいかもしれない。

購入する側がしっかり調査するとしても、不動産取引の場合、知識不足、経験不足であることは否めず、これをサポートする不動産会社の役割、特に調査という点の重みが高まる。

この案文を読んだとき、現在ある瑕疵担保責任はどうなるのかが気になった。

瑕疵担保責任は、売主側が知らぬも、目的物に問題があったとき、売主の責任において対処するというもの。

改正案で瑕疵担保の部分を確認してみると、請負契約という内容に限定されていた記述となっており、従来の瑕疵担保責任は、売主の義務という規定に移っていた。

売主の義務という規定では、目的物に問題があった場合、売主が負担するとなっている。瑕疵というより、完全な内容で引き渡すのが売り主の義務(債務)であるという捉え方に変更される。

この両方の案文を見ると、契約内容の取り決めが重要になってくるのを感じる。従来の日本型で話し合いましょう、から、米国型の取り決められた契約内容に従いましょう、という文化の転換である。

この民法改正を待たず、不動産取引において、調査と契約に対しての意識を高める必要がある。不動産会社の選定、依頼に対しての考え方を転換するよう、消費者に迫っているものかもしれない。

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2013年03月19日

アドバイスはどこまでいってもアドバイス

住宅購入の可否、タイミング、なにか買うか、どこにするか、住宅ローンの選定、家計の安心度などなど、住宅購入や住宅ローンの相談を受けていると、さまざまなお話しが出る。

それぞれ、自分なりのお話しをさせていただき、アドバイスをするが、どこまで行っても、私はアドバイスの領域を出ることはできず、最終的な判断は、お客様ご自身にお任せすることになる。

南道路がいいのか、北道路がいいのか、それぞれに長短の特徴があり、一概に断じられるものではない。

お客様のお考えや状況から、こちらの方がいいのではとアドバイスを送ることはできるが、こっちにすべきと判断を押し付けることはできない。

客観的に考えて、どっちがいいというものはあっても、主観的な部分でやっぱりこっちとなることはある。それはそれで尊重されるべきで、アドバイスを送る側に気を使う必要はない。

アドバイスする方の本音としては、気を使って、どちらも否定しないよりは、はっきりご意向やお考えを伝えてもらうほうがありがたい。

そのご意向やお考えを知ることができれば、それを踏まえたうえで、リスクやデメリットを説明し、それをマネジメントする方策もアドバイスできる。

客観的、中立的にありながら、お客様のお気持ちに共感し、状況を理解して、最善のご提案をする。それがプロだと思います。

なお、プロにも専門領域があり、その道のプロにアドバイスを受けることが最良です。

FPでも、保険、証券、税金、資産活用、住宅ローンなど分野が分かれます。不動産でも、土地活用、住宅購入、不動産投資に分かれ、不動産屋と建築会社は似て非なるもの。

専門を外れると、断片的な知識と経験の一般の方と変わりません。(私自身も)

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消費税増税と建築のタイミング

「土地は買うけど、建築時期は分からない(未定)」。ここ最近、お客様から聞くことが多くなったフレーズ。

引渡し時期が明確な建売や、消費税が非課税の中古住宅や土地(一般の方が売主)は、消費税の増税と現在の購入は結びつかないが、土地購入後、建物を新築する場合、契約時期、引渡し時期などにより、消費税の取り扱いが変わる。

単純に消費税増税前の適用にするだけなら、建築時期の判断は迷わない。建物完成・引渡し時期を来年3月までに行うか、建物の新築請負契約を今年の9月までに行えばいい。

判断を難しくしているのは、住宅ローン減税との兼ね合いと、円安や建築数増加による資材や建築費の上昇との兼ね合いがあるため。さらに消費税増税後の需要減による値引きも加わる。

値引きに関しては、各社の事情や意向などもあるため、不透明すぎてなんとも言えないが、前回の消費税増税後は一時的に下落したという歴史がある。

住宅ローン減税は、消費税増税のタイミングと合わせ、来年4月以降の引き渡し分から拡充される。なお、消費税を増税前とし、住宅ローン減税拡充もというダブル恩恵はできない見通し。

現行の住宅ローン減税は、1年上限20万円(年末残高の1%、10年で最大200万円、長期優良などは加算)であるが、これを1年上限40万円(年末残高の1%、10年で最大400万円、長期優良などは加算)まで拡充される。

なお、消費税増税は景気動向を見極めて決めるという停止条件があるため、増税が実施されない場合は、拡充されない。※現行制度の延長。※この応用で消費税5%の人は現行制度となる。

そもそも、住宅ローン減税は、住宅ローンの年末残高の1%を控除額とするため、2,000万円以下の借入額なら拡充も意味がなく、消費税増税分が負担増になる。

また、控除額をたくさん確保したとしても、収入が少ない、扶養控除などが多くて納税額が少ない場合は、控除される金額も少なく、拡充金額の恩恵を受けられないこともある。※給付があれば別です。

建築資材は輸入の占める割合が多く、円安は、資材価格の上昇、建築費の増加につながる。為替レートや建築単価の設定がどのようになされているのかは不明だが、価格改定はキリがいいタイミングで行われることが多く、4月以降は要注意となる。

さらに、消費税増税、景気回復などから、建築需要が増加すると人件費が上昇する。震災の復興需要で、土木関連(人件費の他、コンクリートや機材など)は上昇していると聞いている。

これらのことを考えると、明らかに増税後の恩恵が大きく出ると計算されない限り、早めの購入がよいのかもしれない。

現在、需要が多くなる1〜3月期に、史上最低水準の住宅ローン金利、消費税増税、景気回復期待(株高)などが加わり、家を求める人は増加しており、売れ行きも好調な様相である。

地価や不動産価格の上昇も予想されればなおさらである。ただし、購入するタイミング(家族、生活、自己資金など)でなければ、増税後、さらに時間を置いて、という選択もある。

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持ち家80%超という驚きの結果

持ち家率80%超という調査結果(総務省)にはビックリした。2012年、2人以上の世帯の持ち家率は81.4%で過去最高を更新。

世帯年収を5分割したうち一番低い層(平均年収263万円)の持ち家率は、さらに高い82.4%で、二度ビックリ。

世帯年収別に5分割の階層があるというのは、格差社会の表れかと実感。勝手に名づけると、富裕層、上流層、中流層、下流層、貧困層か。統計だから仕方ないが、このような分け方があるのは厳しい現実を実感。

持ち家率が上昇した理由を考えてみると、1,000万円以下も含めた低価格の中古マンション、2,000万円を切ることもある建売住宅とそれに引きずられた中古住宅の価格低下による買いやすさがある。

さらに、利益があるのかと思うばかりの低金利な住宅ローンがあり、家賃よりも安い(同じレベルの住宅なら)ことが、持ち家へと走らせているのではないか。

付け加えると、景気刺激(後援先の業界のために)を目指す政治・行政という官、大得意先の不動産・住宅業界に気を使うマスメディア、過剰な業者数の業界が、持ち家取得へと一丸となって推進することもある。

また、2人以上の世帯というのは、持ち家(庭付き一戸建て)を目標に頑張ってくれた団塊世代の方も含まれ、年金生活になって年収的には低所得層に組み入れたことが、持ち家率の増加に寄与したと思われる。

現在、金融緩和方針と国債買い入れ増強により、低金利下になっている。長期固定系であれば、金利上昇しても返済額が増えないが、変動金利の場合、この先の金利上昇時に返済が問題がないか、収入の動向と併せ検討する必要がある。

安倍政権と日銀新体制は共同して、インフレへと誘導していこうとしている。これが実現したら、家計負担が増加することになる。持ち家取得の際には、この点も考慮しておかなければならない。

インフレとともに収入が増加すれば問題はない。しかし、負担増ばかりになってしまった場合、家計が苦しくなったからといって、家計のダウンサイズを容易にできないよう束縛するのが持ち家である。

”不”動産であることを忘れてはいけない。

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2013年03月17日

仮換地と保留地

土地区画整理事業では、従前地(区画整理前の土地)と換地(区画整理後の土地)を交換する形となります。換地処分は区画整理事業が完了した際に行われ、区画整理事業中は仮換地となります。

換地を取り決める際、すべての換地を過不足なくすることは困難であり、換地相互間に、ある程度の不均衡が生じてしまいます。これを是正するために徴収、交付する金銭のことを「清算金」といいます。

例えば、本来は、もう少し小さい土地に交換されるべきところを、敷地面積があまりにも小さいと利用に支障が出ることから、面積を広げて換地することがございます。

このため、当該敷地換地面積−本来の換地面積=余分に渡した土地面積となり、この余分に渡した面積部分を、金銭で清算(区画整理組合へ支払う)することになります。

この清算金額は、区画整理事業の完了後、決定いたします。購入する際には、将来徴収される清算金を見込み、価格と合算してご判断する必要がございます。

また、事業終了後、区画整理事業全体の収支を計算し、事業費が赤字になった場合、区画整理地内の土地所有者全員で、面積に応じて分担することがあり、これを賦課金と呼びます。賦課金の有無も、区画整理事業が完了し、収支計算を行うまで未定です。

「仮換地」の他に、土地区画整理事業地内には「保留地」というものがございます。

保留地とは、区画整理事業に伴う事業資金をねん出するために、換地として地主に戻さず、売却される土地になります。

保留地の場合、換地とは別枠になるため、一般的に、清算金、賦課金などの不透明な支出は対象外になります。※将来の支払いリスクなし

ただし、保留地の懸念点として、次のようなことがございます。

・区画整理事業が完了するまで、法的には土地が存在していない。(※現実的には存在しているが、登記がされていない。)
 ↓
・所有権の登記、抵当権の設定登記ができない。
 ↓
・一般的な金融機関では住宅ローンの取り扱いができない。(※担保なしと判断されます)
 ↓
・組合提携の金融機関のみ対応が可能。

保留地の売買としては、組合の保留地権利人名簿に記載することを登記の代わりとします。イメージとしては、区画整理完了後の土地の権利を確保するという感じでしょうか。

不動産取引において、登記できない、金融機関が限定されることは、購入者側からするとマイナス評価となるため、その分、保留地価格を通常より割安に設定されます。(一般的な場合です)

通常では、土地区画整理事業地内の購入をご検討される場合、保留地の価格と内容(清算金などのリスクなし、登記不可、金融機関限定)、仮換地の価格と内容(清算金などのリスクあり、登記可、金融機関自由)の両者を比較検証し、どちらを選択するかご判断いただくことになります。

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2013年03月15日

土地家屋調査士の業務

不動産登記は、不動産の内容と権利関係を誰にでもわかるようにし、財産の安全と取引の安全・円滑化を図るためにあります。

不動産の登記事項証明書(謄本)には、土地や建物の所在・面積などの不動産の内容を記載する表題部、所有者の住所・氏名など所有権に関わることを記載する甲区、所有権以外の権利(抵当権など)に関わることを記載する乙区で構成されております。

このうち、表題部に関する登記を担当するのが土地家屋調査士(測量士とも呼ばれる)、権利関係を担当するのが司法書士になる。不動産の取引は権利売買であることから司法書士が立ち合い、その前段階の不動産の物理的な業務は土地家屋調査士が行う。

この両者は互いに侵すことができない専門職であり、司法書士が便宜的に物理的な部分も預かることはあっても、独自で行わず、土地家屋調査士へ手配することになる。

土地家屋調査士に依頼する業務で、一般的なのは、土地の分筆登記(分割)、土地の境界標設置、土地の測量、建物の表示登記(建物の表題部を作る)、建物の滅失登記(建物解体後に登記を消す)がある。

このうち、トラブルも多くやっかいなのは土地に関わる業務であり、特に隣地との立ち合い確認が必要な境界標の設置が一番面倒となる。

境界標の設置まで行われれば、それに基づいて測量すること、土地を分筆することは業務的なことになるので問題は少ない。不動産取引でも、境界標の設置という点を特に意識しておく必要がある。

※公簿(登記)の面積と実際の面積(実測)に差異が生じることがあり、これは別途考えておく必要もある。

境界標の設置がいかに大切なのかは、土地が高価な財産であり、境界のちょっとしたずれで、財産に大きく影響する場合があるためです。※金額よりも気持ちの方が大きいケースも。

隣地としては、少しでも敷地を広くしたいので、境界標を相手側に押し込みたい。そのエゴに対して、合理的な理由をもって、または、なだめすかし、境界設置の合意を取るのが土地家屋調査士である。

物わかりがいい隣人であれば、すなおに応じてくれるが、へそ曲がりな隣人だと根気強くなんども声をかけなければならない。

隣人の立場だと、自分の土地ではない業務に無償で協力することをお願いされるものであり、協力しなくても、当面は問題にならない。

そこをなんとか、と言って、なんとかしなくてはならないのが土地家屋調査士である。不動産会社からは依頼するだけだが、傍で見ていると大変なんだろうなと感じる。

実際に費用を払い、依頼するのは土地の所有者であり、我々不動産会社は、取引を円滑にするために間を取り次ぎ手配する立場である。

土地の所有者から見れば、土地家屋調査士の業務の実態を知らず、費用を知らされるのみであるから、もっと安くしろって口にする感覚には理解できるものであるが、理解し、尊重していただければありがたい。

先日、建物の表示登記を施主自身で行った方がいらっしゃった。20年以上業界にいるが、初めてのケース。その方は、こんな大変なら、お金を払って頼めばよかったとおっしゃっていました。

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2013年03月01日

平成25年3月実行分の住宅ローン金利

各銀行より平成25年3月実行分の住宅ローン金利が発表されました。
主要銀行の主な3月実行金利は、以下の通りです。
(比較しやすいように優遇適用後で表示します)

◇千葉銀行
 変動金利:0.875〜1.275%
 10年固定:1.35%
 全期間固定:2.23%

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇京葉銀行
 変動金利:1.175%
 5年固定:1.400%(キャンペーン中)
 10年固定:1.550%(キャンペーン中)

※配偶者が保証人となれば、保証料不要。(期間限定)
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.0〜1.2%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇みずほ銀行
 変動金利:0.875%〜1.075%
 10年固定:1.350%〜1.550%
 全期間固定:2.250%

※保証料要。
※金利優遇幅は借入・審査内容次第で可変。
※自己資金20%超の場合、この他の優遇設定あり。

◇三菱東京UFJ銀行
 変動金利:0.875%〜1.075%
 5年固定:1.000%(キャンペーン中)
 10年固定:1.350%(キャンペーン中)
 全期間固定:2.610%(30年返済まで)

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4〜1.6%

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3月の住宅ローン金利は、全期間固定系でほんの少し動きがごさいましたが、ほとんど横ばいで1月・2月の金利と変わりません。

安倍新政権発足後、国債増加、株高、円安の流れで、長期金利は上昇するかと思われましたが、2月の長期金利市場は下がり傾向で、3/1現在は0.645%で政権交代前の低水準と変わらない。低金利環境は根深いようです。

政治、金融の世界で、日銀の新総裁人事が話題になっています。国会同意人事という問題はありますが、政府が提示した人事案通りになった場合、どうなるのでしょうか。

基本的なこととして、物価上昇率が2%を超えるまで金融緩和が続くと思われる。政策金利が低いままであれば、長期金利上昇の足かせになるのではないか。

予定されている新総裁は、国債?などの債権を買い取る姿勢が強いらしいので、しばらくは金利は低水準に推移するとも思える。

ただし、インフレの流れになったとき、金利がどう動くのかは未知数。海外との関係もあって、日銀だけの動きだけでは読めない。見えない、分からない金融市場に左右されたくなければ、低金利状態のときに固定系を選ぶべきなのか。

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