2013年02月27日

契約交渉の不当破棄(民法改正中間試案)

不動産業に身を置く者に必須となる資格が宅地建物取引主任者。宅地建物取引業法(以下、業法)では、この資格を有している者が5人に1人以上の割り合いでいればいいとなっているが、営業に携わる者は全員取得しておくべきものである。

この資格試験で、中心となっているのが業法と民法である。不動産業界であるのだから、業法に精通し、業務を滞りなく行えるのは当然であるが、その前に、一般的な社会経済活動の基本法である民法をしらなければ、商取引も行えない。

民法では、財産関係と家族関係を中心に、権利、義務、契約などを規律する。社会生活、一般的な商取引をするうえで、基本中の基本となる法律である。この民法が、大改正されようと動き出している。

法制審議会の民法部会が取りまとめた中間試案の一部を抜粋してご紹介します。

・契約の約款における無効条項

細かい字で膨大な量の取り決めが書かれている約款。ネット上などで、約款を読み同意するというボタンがあるが、私はまず読んだことがない。現実的に読む人がほとんどない現状から、消費者保護の規定が盛り込まれた。

内容は、消費者が「まさかこんな条項は含まれてはいないだろう」と通常考える「不意打ち条項」、消費者にとって「不当な条項」は無効とする、というもの。

・連帯保証人の一部廃止

金融機関から融資を受ける場合、代表者が個人として連帯保証人に入ることは多い。これは、会社と個人の境目があいまいで、財産隠し、信用補完などを目的としている。この代表保証は継続される見通し。

改正後に廃止となるのか、代表者以外への連帯保証人を認めなくする点。会社、代表者に信用が不足する場合、親族や友人を連帯保証人として融資を受けるケースがある。会社が倒産した場合、親族や友人まで巻き込まれ、最悪の場合、自殺などの悲劇が生まれる。

広義には、人権問題までに発展するため、改正を検討している。一部の保証制度(包括根保証など)は改正済み。

今まで、金融機関は、融資をする際、担保の要素を強く見ていた。物の担保は不動産や債権になり、人の担保が連帯保証人である。今後は、物の担保に対するウエートが高まることになる。

さらに、企業そのものの安定性、将来性など見抜く金融機関の審査力、考え方を改められば、さらに望ましい。住宅ローンでも、ノンリコースローン制度が普及すれば、人の経済的な再生もしやすくなるが、金融機関側の審査力が至っていないため難しい。

・契約交渉の不当破棄

通常、契約を締結するまでには、契約の申し出から交渉を経て合意するという過程がある。この交渉合意後、正当な理由もなく契約を一方的に妨げた場合、損害賠償の責任を負う、という但し書き規定が盛り込まれた。

不動産の現場まで適用されるのか、正当な理由とはどこまでか、など、民法が改正され、運用が始まり、裁判での争いがあって判決が出て、慣例となるまでには、10年単位の月日が経つと思われる。

この試案を素直に解釈し、慣例となれば、購入の申し込みをし、契約条件が合意された後、キャンセルしたら損害賠償が発生しますよ、となる。損害賠償だから、契約後の見込み利益補てんではなく、契約に際しての実害のみに留まると思われる。

行為能力者が判断したことは守りなさいよ、好き勝手にしたら、社会道徳的な秩序が乱れる、正直者がバカを見るので、防ぎますよ、ということか。常識的、道徳的なことが定められる民法だから当然と言えば当然。

以前に、私が体験したことで、見習うようにしているのが、「大の大人を動かしたんだから、それなりの支払いはさせていただきます」。こういう人が増えればいいのですが、ちゃっかり者が増えた現代だから仕方ないのでしょうね。

この他にも面白いと思うことが多々書いてあるのが民法です。興味があったら、現行の民法、改正案をご覧になってみてください。

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成果のためなら人の道に反しても

多くの誤認逮捕を生んだなりすまし事件で、真犯人と言われている男性が逮捕された。逮捕された男性は、否認しているらしいが、真犯人なのかどうかは今後の捜査に委ねるしかない。また、誤認逮捕でなければいいのだが。

この男性が真犯人かどうか、ということは別に、違和感を感じたことが二つ。

一つ目は、逮捕されたら容疑者であり、刑事被告にはなるが、裁判が終わるまで真犯人か、無実か無罪かは未確定であり、逮捕された直後から、真犯人であると確定したように報道するメディアのあり方はいかに?

今回のなりすまし事件では、多くの人が誤認逮捕された。無実であるにも関わらず、真犯人として大々的に報道したメディアは、警察と同等に罪があるのではないか。しかし、一切の謝罪はない、もしくは、報道と比べ小さすぎる。

二つ目は、今回逮捕された容疑者の私生活に関して、逮捕前から尾行され、盗み撮りをされていたこと。さらに、逮捕時の現場に数多くの報道機関が集結し、撮影できたことを不思議に思う。

なぜ、尾行し盗み撮りをできたのか。なぜ、逮捕時の瞬間を撮影できたのか。さらに、逮捕直後に容疑者の過去から今に至るまでの取材ができていたのか。

考えられることは、警察側が容疑者の情報を事前に報道機関に垂れ流し、報道は正義だと過剰に思い込んでいるメディアのおごりからなんでも許されると勘違いしているということ。

今までにも、逮捕前の様子として、数日も前からの映像が放映されるたびに、なぜ撮影することができたのか、関係者を片っ端から尾行し撮影しているのか、特定の人だけに絞っているのか、なぜ、特定したのか、その情報源は、など疑問に思うことが多かった。

今回のような刑事事件とは別として、日常生活、恋愛報道など、報道機関なら、他人のプライバシーからなにからなんまで、勝手に尾行し撮影していいのか。プライバシーの侵害にあたらないのか不思議でしかたない。

政治家という選挙で選ばれた公職、税金を使い所得を得ている公僕である公務員なら、業務的な面の部分で仕方ないときもあるだろうが、犯罪に関係のない私生活、一般市民、民間企業人まで対象とされるのはおかしい。

報道機関の社員、記者などが、同様に、家庭の問題、恋愛など私生活を、尾行され、撮影され、公開されたら、どういう反応をするのだろうか。自分たちもしているから仕方ない、と理解してもられるとは思わない。こういう人に限って、騒ぎそうにさえ思う。

結局、自社の都合、自分の成績成果のためなら、他人がどうなろうが関係ない、という風潮が蔓延している社会であるということではないか。

不動産、住宅業界でも、自社、自身の成績のためなら、道義、仁義、人の道に反し、さらには、法律の抜け道をつき、法律さえやぶっても構わない、という人や会社が非常に多い。財閥系の銀行系でさえ例外ではない。(最近の経験より)

経営者として、業績のことを考えることは当然であるが、現場に立ったとき、うまくいってくれたらありがたいと思うまでで、正義に反してまでやらない節度は大切にしたい。

こんな甘ちゃんの発想だから、生き馬の目を抜くこの業界で伸びきれないのでしょうね。

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円安は消費者側には辛いだけ

アベノミクスなる効果、とは限らないが、円安が進み、輸出産業を中心に業績が好調らしい。内部留保となって、社員の給与に行き渡らないようだが、その影響もあってか株高となって、地価まで影響するのかもしれない。

円安が企業業績を上げ、生活者の所得を上げるなら歓迎であるが、所得が上がらないまま、円安になると、家計や内需の企業(不動産屋)にはとても厳しい状況に進むだけである。

円安が顕著に表れるのがガソリン価格。資源エネルギー庁は、レギュラーガソリン1リットル当たりの店頭価格が12週連続で上昇したと発表した。同じように、灯油も値上がり続けている。※円高の時は、なぜか顕著に下がらない。

ガソリン価格が上がれば、物流コストが増加し、生活物価が上昇、家計がより逼迫する。灯油の値上がりも光熱費の増加を招き、家計を苦しめる。円安が進めば、ガス料金、電気料金の値上げにもつながる。

家計と同様に、ガソリン価格、灯油、ガス、電気料金などが軒並み値上がりすれば、経費が増加し、内需産業の企業経営を苦しめる。不動産仲介業の場合は、経費が増加しても値上げが法律的にできないため、二重苦になる。

円安は、この他の輸入品の値上がりにもつながる。鉄、木材、石油製品など、海外からの資材調達が高い建築業界でも、資材価格の値上がりがコスト上昇を繋がる。建築コストに反映できれば消費者が、反映できなければ企業が苦しむことになる。

小麦などを始め、輸入される原料を利用する食品価格も、いずれ値上がりの方向へ進むことになる。海外のブランド品や高級外車などは、値上がりしても、個人的には痛くも痒くもないが。

日本は輸出で繁栄してきた歴史から、国全体で円安を歓迎する方向になるのは自然なことであり、その歓迎ムードと為替による企業業績の改善が株高につながるまではよしとして、問題は、そのあとの一般生活の部分。

円安の恩恵が、個人所得の増加、さらに、消費拡大、景気回復までつながり、円安によるさまざまなデメリットを打ち消して、初めてほんとうによかったとなる。

安倍政権は、企業側に1%の賃上げを要請したが、円安による値上げを含めて2%のインフレ(物価上昇)となったら、家計は差し引き1%のマイナス。ここに消費税増税までたたみ込まれたら、企業業績はよくても、家計の破綻者は増加するのではないか。

理屈を述べてみたが、つまり、ガソリン価格が高い。クルマ社会の生活者、企業は苦しい。せめて、ガソリンの暫定税率を止めて、円安の陰の部分を緩和してもらいたいな、という切実な願い、思いがあるだけ。

数多くのお客様に接していると、皆さま、朝から夜まで、休みも削って働いている方が非常に多いと感じる。この時間のすべてが給与の対象にはならず、サービス残業で貢献しているのではないかと思われる。

企業が、今後の不安から賃上げしづらいなら、せめて、サービス残業への規制を強め、残業分をきちんと支払うように、行政側が強くお達しを出せばいいのではないか。

ただ、賃上げしてくれ、と、頼むだけで、企業が言うとおりになるとは思えない。頼むだけで従わせるなら、反社会的な勢力が脅すのと同じ手法である。小説の中では、政治家はこの勢力のさらに上をいく強面だが、現実もそうなのか。

最後に、円安傾向が続くと、建築コストの増加にもつながります。今後の住まい探しのご参考までに。

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2013年02月25日

マンション買うなら私はこう

都心では、新築時よりも高く売れた、新築時と同じ金額で売れた、というマンションがあるらしい。柏市で営んでいると、書籍やニュースでしか聞かない噂レベルの話でしかないが、新築の供給が少ない、新築マンション用地がない都心では、ありえるのか。

バブル期には、入荷待ちが長いため、新車よりも中古が高いというセルシオ現象があった。これは早く欲しいという感情的な面とバブル期でお金に余裕があったから起こったもの。

マンションの場合、一にも二にも立地という特性があるため、需要が多い、価値がある立地で、新築がなければ中古にまわり、供給が少なければ、中古といえども価格が上がるということなのか。

東京都内だから、すべてがこのようなことが起こるものではない。千葉県なら震災前の浦安エリアくらいなもので、柏市とその近隣エリアでは、なかなかそういうことは起こらない。

では、千葉県のようなベットタウン、郊外の地域なら、マンションの購入をどう考えるべきか。

まず、思いつくのは、資産として考えるのではなく、消費として考えるということ。家賃と同じように、毎月の支払いを消費として考える。消費だから、マンションの価値が下がることは気にしない。

購入をすると住み替えがしづらいというマイナス面がある反面、賃貸よりも建物内外の質感が違う、防災面も優れているケースが多い、同じ建物に暮らす方の定着率が高い、などの利点があり、どちらを取るか、家賃と支払い額を比較しながら検証する。

そうは言っても、なかなか割り切れない人は、支払い総額とマンションの価値低下分を合算し、月毎、年毎にどれだけの支出になるか、賃貸と持ち家、マンションごとに検証してみるといいのかもしれない。

マンションを購入する場合の費用は、住宅ローンの返済、固定資産税、管理費、修繕費、マンションの減価分。

計算例として、毎月5万円の支払いで年60万円、固定資産税10万円、管理費と修繕費で月2万円で年24万円、年間支出合計94万円。10年後に2,000万円で買ったマンションが1,000万円で売れたとしたら、年100万円の支出となり、支払い額と合わせて年194万円。

年194万円を月額にすると約16.7万円。賃貸が同額なら、使用価値(質感の満足度、設備の快適度)や持ち家ステータスなどが分譲マンションの方が上だから購入の方に分があり、家賃が10万円なら、使用価値に6.7万円の支払いをするかどうか判断する。

この使用価値に換算する金額を抑えるためには、購入価格と売却価格の差を埋める必要がある。2,000万円→10年後1,500万円なら、年50万円と支払い額を合わせて年144万円(月なら12万円)となり、家賃相場から差額を出して判断する。

購入価格と売却価格の差を小さくするには、マンションの特性である立地にこだわることとか、新築時からの急激な価値低下の流れが落ち着いた中古マンションにすること。

千葉県でも、柏市などの郊外でも、やはりマンションは立地が大きい。主要駅、ターミナル駅で、さらに、駅から徒歩3分、徒歩5分圏内のマンションは、中古になってからもある程度の価値が維持されやすい。

中古マンションの市場動向を見ていると、各地域ごとに、落ち着く価格帯というものがある。その価格帯近くになってから購入すると、その後の落ち方は緩やかで、実際の金額も小さい。

矛盾するようだが、資産価値が維持されやすい高額なマンションを購入するか、価格が落ち切った購入しやすい金額帯のマンションにするか。

手ごろなマンションを自宅として購入し、自宅であることの様々な恩恵(税制、金利など)を受け、返済が終わったら売らずに賃貸として家賃を稼ぎ、新しく手ごろなマンションを買う、というサイクルを繰り返すというのが、私の個人的な考え。

私は、高額帯にチャレンジして資産形成をするという器ではない。10年ごとに生活も変わり、クルマと同じようにライフスタイルに合わせて住み替えるという遊牧民タイプでもある。

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2013年02月24日

資産価値が高いのは購入価格も高い

物から始まるのが、今までの不動産屋(仲介)であり、人から始まるのがこれからの不動産屋(コンサル)となる。さまざまな個性に対応できるか。

買いたい内容を聞いて、物件を探すだけから、購入者の考え方や背景などを考えて提案できるか。

購入の意思表示があってから(契約直前)の不動産調査、情報提供で済まされた時代から、購入の判断をするための不動産調査、情報提供の時代に変革した。業界人は、これに対応できるか、意識改革ができるか。

資産価値や住宅ローンという金融の側面と、物件そのものや生活という不動産の側面の両方から総合的に考える。それぞれの面から考察し、総合的に考え、提案する。

資産価値なら、売却までの出口戦略を考えておく必要がある。価値を高めるための工夫(リフォーム、リノベーション)、維持管理、情報の整備(履歴)が必要になってくる。

多様化した時代、価値を判断する物差しが増えた。さまざまな判断基準のどこに優位性を持っているのか具体化させ、こだわりを持ち続けるのも必要。

地価が下落傾向のなか、購入した建物価値が年々減少すると、資産減少のダブルパンチとなり、家計に余裕が生まれない。個々が集まる国富(国全体の資産)も減少し、国力低下、経済の足かせとなる。

家を作っては壊す、というスクラップアンドビルドの傾向をなくさないと、いつまで経っても国富は増えない。このためには、建物価値の経年による資産価値現象を緩やかになるような質のいい建物が増えないとならない。

国も業界も、人口減少、住宅余りという状況から、既存のストックである中古住宅の推進と建物の質の向上を目指している。

新築分譲をおこなっていた会社が、中古を買い取り再生販売に注力し始めた。中古住宅に安心を加えられる検査や保証のサービスが増えてきている。質が高い建物に優遇策を設け推進している。

また、防犯、周辺環境などに影響を与える老朽化した空き家への対応にも、行政は動き出した。大規模な金築物に対しては、耐震診断の義務付けをし、ストックの維持も図ろうとしている。

リスクとリターンは背中合わせ、コストも関連してくる。ハイリスク、ローリターンがないのと同様、ローリスク、ハイリターンもない。どの程度のリスクが許容でき、どの程度のリターンを求めるか。不動産以外の面も含めて、総合的に判断する。

不動産も住宅も、固有性が高い。それを、様々な基準に分解し、横並び、表にして点数化するように比較することも必要。その中で、どの基準を重点配分するのか、優先順位の整理も必要。

買うときは少しでも安く、というのは一般の人なら共通する思い。買ったあとは、資産価値が高く維持され、将来売るときは少しでも高く、というのも共通する思い。

資産価値が高く、また、高く維持されるようなクオリティを持つ不動産は、どうしても高くなる。でも、少しでも安く買いたい。ここが住宅購入の難しいところ。

※このコラムは思いつくまま作成したため、文章全体の脈略はございません。

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持ち家を資産価値で考えるか否か

不動産、特に持ち家には二つの顔がある。不動産は確かに資産であるが、持ち家は資産でもあり、資産だけでは考えられない側面でもある。

資産価値として考える場合、換金性、貨幣価値に置き換えることになる。不動産の他にも、預貯金、株、債券、会員権、クルマ、宝石、絵画、骨董品、広義には、時計、書籍、などもある。

貨幣価値に換算できる対象すべてが資産であり、不動産の資産価値とは、貨幣価値に換算して考えた評価。これは、不動産の枠を超え、相対的評価、客観的評価に基づく。

不動産の資産価値を考える場合、他の金融商品や資産とコストやリスクを比較し、お金を使う先として、不動産を選ぶか否か、さらに、どの不動産に、いくらなら使ってもいいか、判断することになる。

この考え方と同様、持ち家を資産価値として考える場合、賃貸との比較、換金性、金利、不動産の動向、社会などなどを検証し、購入するか否かの判断になる。

購入するとなった場合、現在と今後の貨幣価値を考え、一戸建てなのかマンションなのか、広さを取るか利便性を取るか、新築か中古か、資金投下額をいくらにするか、償却率の高い割安な物件か償却がゆるやかな高品質なものを買うか、などを検証し判断する。

不動産投資の場合、金融商品も含めた資金の運用と今後の資産形成を考えるのであるから、資産価値、貨幣価値という面から考えることが基本となる。

しかし、持ち家の場合、資産価値だけでは考えられない、お金には代えられないという側面も持つ。

例えば、この学校に入れたい、実家の近く、周辺環境の雰囲気、生活スタイルに合った利便性、満足度、納得度などの抽象的な幸福度、災害などの安全面、日当たりや開放感など。

交通利便性を考慮する場合、通勤時間を貨幣に換算するなら資産価値になるが、肉体的な疲労や苦痛からの解放ならあてはまらない。(健康もお金に関係するので貨幣価値へと変換できるかもしれない)

資産価値で考えるのは、相対評価、客観評価であるのに対し、お金に変えられない部分は、購入者と家族の絶対的評価、主観的な評価になる。

持ち家が不動産である限り、資産価値をまったく気にしないというわけにはいかないと思われる。

資産価値の面を考慮しつつ、資産の反対語である消費という満足度の部分に、どの程度の金額拠出をするのか、ここが持ち家を選ぶ再の判断を迷わせる。

我々不動産業界に身を置く者は、二つのグループに分かれる。日々、資産価値で考える環境であるがゆえ、不動産、持ち家をドライに考え、消費、満足度の部分を割り切って考える者。

こんな家に住んでいるんだぞと満足度に浸る者は、高級なクルマや時計など見栄を張るタイプの古きイメージ業界人。(これは悪い意味ではないです)

なお、資産(お金)を重視するタイプはリスクを取る変動金利、生活を重視するタイプはリスクを避ける固定金利を選ぶことが多い。

資産価値の部分、満足度の部分、これを区分けして考えることが、持ち家取得には大切なことになる。

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2013年02月23日

不動産投資から住宅へ価格上昇が波及する

安倍新政権になり、なにかと好調な株式市場。物価上昇率2%を死守するように圧力をかけ、日銀が行った金融緩和措置により、インフレ期待、インフレ観測が高まり、預貯金から株式市場に流れた。

この流れは、不動産市場にも及んでいる。即座に反応したのは不動産投資信託の市場。不動産を運用の対象にしている金融商品である不動産投資信託(リート)は、株式市場と同じ流れになる。

株と同様に、インフレに強い不動産であるが、不動産への直接投資は何かとハードルが高い。その理由は、換金性の悪さ、購入手続きの煩わしさ、高額資金の調達、購入後の維持管理の手間、など。

そこで、購入から管理までをプロに任せられ、換金しやすく、少額からも購入できる不動産投資に資金は向かいやすい。

さらに、日本の不動産投資の供給量は、欧米に比べ、圧倒的に少なく、不動産投資信託の供給量を増やそうと、投資信託会社は、不動産の購入を加速させている。

不動産投資信託のプロが現場で感じている感触では、新政権発足後、すでに30〜50%程度の上昇ではないかと感じており、データを見ても、今年1月だけの購入量で昨年の80%程度になる。

不動産投資信託を購入したい投資家(資金)が増加する。供給が少ないので、利回りは低くても売れる。利回りが低くても不動産を取得し組み入れても成り立つ。購入価格を上げても採算が取れる。

このような流れで、不動産価格の上昇という結果になる。

この上昇は、金融緩和、カネ余り、金融商品の需要増加であるため、不動産のなかでも金融商品である不動産投資信託に、現時点では限られている。

さらに、不動産投資信託では、都心部と地方部での配分割合などがあるものの、価格上昇は都心部を中心となり、地方でも大都市に限られる。

住宅という実需(金融商品ではない)は関係ないか、と、現時点では思われる。しかし、前回の不動産価格上昇では、まず、不動産投資部門が上がり、地価や投資用の住宅物件に移り、その後、実需の住宅部門にまで波及してきた。

金融緩和によりカネ余りとなれば、投資部門から不動産市場にもカネが流れ、住宅ローンの融資緩和により住宅部門からも不動産市場にカネが流れる。

近年、不動産価格が上昇してくると、大きな出来事があり下降する、というパターンが続いている。

上昇傾向になって、ライブドアショックでITバブル崩壊、また上昇して、リーマンショックによる金融バブル破綻、また持ち直したかなというタイミングで、東日本大震災、さらに欧州危機、と。

今回、安倍新政権の圧力による金融緩和によりカネが余り、不動産投資から住宅へと価格上昇へと向かう気配が出ている。例年のパターン通りなら、大きな出来事で下降へとなる。この出来事は消費税増税(と景気後退)か。

なお、今回の株高は、アベノミクスには関係なく、シェールガスによるアメリカの景気回復であって、安倍総理はタイミングが良かったという説もあります。

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2013年02月01日

住宅ローン減税延長案まとまる

迷走を続けていた住宅ローン減税の延長内容がまとまりました。2013年度税制改正大綱にそって国会に提出され、可決されると正式に決定します。衆議院の議席割合から成立は確実視されております。

現在の住宅ローン減税は、2013年末(平成25年末)までに入居した人を対象に、年末残高の1%、控除限度額20万円、控除期間10年間とし、最大200万円の控除とするものでした。長期優良住宅は最大300万円。

延長される内容は、入居期限を2017年末(平成29年末)とし、年末残高は1%のまま、控除限度額を40万円に引き上げられる。控除期間は10年とし、最大400万円の控除となる。長期優良住宅は最大500万円。

所得税が40万円に満たない中低所得者は、住民税からも控除することができ、現行9.75万円から13.65万円に引き上げられる。

さらに、これでも控除枠を残す場合、現金給付をするとされているが、具体的な金額や内容は夏までに決める、という結果となった。

なお、住宅ローン減税の延長は、消費税増税のかけこみ需要、反動による需要減退を抑えるためのもので、消費税増税の対象とならない2014年1月〜3月入居の人は延長の対象にならない。

住宅ローン減税の空白期間を設けないために、現行制度を2014年3月末まで延長することにより対応する。

これで、消費税は5%のまま、住宅ローン減税は延長案の拡充で受ける、というダブル適用はできない見通しになった。

実際、住宅ローン減税が拡充された影響を考えてみると、高所得者(住宅ローンを多く借りる人)には恩恵が大きいが、中低所得者には、あまり効果はないかもしれない。

仮に、年収500万円の人が、その5倍の2,500万円を借りた場合、最大控除額は年25万円。返済とともに残高が減少すると、年20万円の控除に近づき、現行制度と大きく変わらない。

その代わりに消費税増税は等しくくるため、増税による負担増加分だけ資金計画が縮小する。住宅ローン減税が延長されたことで、消費税増税のダブルパンチにならなかったということのみ。

一連の税制改正が、不動産市場にどのような影響を与えるのかを考えてみる。

建築との兼ね合いが大きい土地は、高額帯は横ばいに推移するも、低額帯は消費税増税の影響による建築コスト増加で地価は下落傾向になる。

建売やマンションも、高額層が対象となる物件はまだしも、低額帯はコスト増加と資金力低下で厳しくなる。実際に、これを見越して、最大手のパワービルダーは集約化を進めている。

中古住宅、中古マンションは、一般の売主が多いため、消費税は課税対象外になり、住宅ローン控除延長の効果のみとなって、堅調に推移する。

市場の影響は私見のため参考程度に。税制だけで市場の動向が左右されるものではなく、一過性の部分もある。本質的な部分を見落とさないことが大切です。

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平成25年2月実行分の住宅ローン金利

各銀行より平成25年2月実行分の住宅ローン金利が発表されました。
主要銀行の主な2月実行金利は、以下の通りです。
(比較しやすいように優遇適用後で表示します)

◇千葉銀行
 変動金利:0.875〜1.275%
 10年固定:1.35%
 全期間固定:2.25%

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇京葉銀行
 変動金利:1.175%
 5年固定:1.400%(キャンペーン中)
 10年固定:1.550%(キャンペーン中)

※配偶者が保証人となれば、保証料不要。(期間限定)
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.0〜1.2%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇みずほ銀行
 変動金利:0.875%〜1.075%
 10年固定:1.350%〜1.550%
 全期間固定:2.250%

※保証料要。
※金利優遇幅は借入・審査内容次第で可変。
※自己資金20%超の場合、この他の優遇設定あり。

◇三菱東京UFJ銀行
 変動金利:0.875%〜1.075%
 5年固定:1.000%(キャンペーン中)
 10年固定:1.350%(キャンペーン中)
 全期間固定:2.560%(30年返済まで)

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4〜1.6%

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2月の住宅ローン金利は、全期間固定系でほんの少し引き上げられましたが、ほとんど横ばいで1月の金利と変わりません。安倍新政権になったあと、一時的に長期金利は上昇しましたが、1月は少し落ち着き、現在は0.7%台で落ち着いております。

日銀は、政府からの圧力で金融緩和を強化し、金利は低下傾向となるはずですが、相変わらずのばらまき公共投資予算で国債発行残高は積み重なり、今後の国債需給関係(長期金利)の先行きは不透明です。

金融緩和を当面続けることから、政策金利(短期金利)に影響される変動金利は、変わらずの低空飛行を続けると思われます。変動金利が一番変動しない、という皮肉な結果です。

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