2012年07月22日

不動産取引の基本的な流れ

不動産の選定と検証が終わると、不動産の購入へと進む。不動産取引の流れは、次のようになる。

1.購入申し込み(買い付け)提出

購入を希望する意思と条件を、書面にて売り主に提出する。この書面を、以前は”買い付け”と呼んでいたが、業界用語であること、ニュアンスをソフトにするために最近は”購入申込書”と呼ぶ。

不動産の選定段階で、不動産業者に「値引きできますか?」と尋ねる方も多いが、業者は間を取り次ぐ(媒介)だけのため、最終的には売り主の回答を得なければ、確実なことは分からない。

その交渉結果(値引き)を知るためには、この書面を提出する必要がある。書面には、購入希望価格のほか、取引条件、住宅ローンの利用有無と内容、契約日程なども記載する。

この申込書に記載する交渉条件の内容などは、不動産業者の意見などを参考にして決める。各業者により、交渉のテクニック(企業秘密)があるので、そのあたりは、担当者に聞いてみるといい。

購入申し込みには法的拘束力はない。買い主、売り主のどちらも、交渉成立の段階に関係なく取り止めてもペナルティはないが、道義的な問題と、理由もない場合はトラブルに発展することもある。

2.売買契約締結

宅地建物取引業法で細部にわたり取り決められている。契約書の締結前に、重要事項説明を受けることになるが、重たい話をその場で理解する難しさ、問題があっても、相手方もいることで断りづらいことから、事前に、契約書類の確認、もしくは、同内容の説明を受けておくことが望ましい。

売買契約が成立する証として手付金の授受を行う。手付金は売買価格の5〜10%が目安だが、双方が合意すれば規定はない。ただし、手付金は双方に解約権を発生させるため、あまりにも少ないと、安易に解約され、購入ができないことになりかねない。契約に重みを持たすことも必要となる。※売り主が業者の場合は20%が上限。

3.住宅ローン手続き

住宅ローンの審査は、事前審査(仮審査)と本審査の二段階となる。事前審査は契約前に完了させ、仮承認を受けていることが望ましい。本審査は、売買契約締結後に行う。もし、本審査が通らない場合、手付金の返還をする特約を売買契約に盛り込まれるのが一般的。

本審査承認後、金融機関と金銭消費貸借契約を締結する。この契約をしたあとは、金利タイプの変更などはできないことから、ここが最終判断となる。審査段階では金融機関と接触する方は少ない。初めて、金融機関の担当者と相対するが、その際、金利の選択について、詳しく説明があるかどうかは、金融機関や担当者により大きく異なる。疑問や悩みがあれば、遠慮なく相談していい。

4.決済(所有権移転、残金支払、登記手続き、引渡し)

関係者が金融機関に集まり、所有権移転、残金支払、登記手続き、引渡しなどの不動産取引の手続きを行う。これをまとめて、決済と呼ぶ。基本的には手続きばかりのため、言われるがままにすることになるが、とても重たい内容なので、本来は理解しておくべき。

丁寧な担当者なら、ひとつひとつの手続きを説明してくれるが、言うとおりにすればいいんだという乱暴な担当者もまだまだ多い。登記手続きは、司法書士が行う。諸費用の支払いも、決済時に行う。

これで不動産取引が完了する。この後、日にちが空いて、権利証、不動産取得税の納付書、税務署からのお尋ね、などの書類が届く。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートする不動産仲介会社。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

探す順番が違いますよ(岡目八目)

さぁ、家を買おう。なにがきっかけで、どうして家を買いたくなったのか、その動機が正しいかどうかは別として、買おうと思ったあと、住まい探しの順番が間違っていることが多い。

家を買おう、と思い立ったら、通常、どのような流れになるでしょうか。私をモデルとするとき、家だとプロなので、クルマに置き換えてみる。

私がクルマを買おうと思ったら、どの車種が欲しいのか、あれこれ比較し、車種を決める。中古車しか選択肢にないので、年式、色、グレードなどを決め、どの程度の金額で買えるのか、ネットで調べてみる。

そのとき、いつも同じパターンになる。

希望するクルマの予算が、私のイメージを大幅に超えている現状に愕然とし、それは保留にしつつ、予算内の車種をさらに検索。

いろいろ調べていくなか、予算内の車種を探しているものの、いつしか、予算を大幅に超過した車種も見ている。そして、どうしても欲しくなる。高いのだから、欲しくなるのは自然な感情。

私の場合、無い袖触れぬ、お金もないから、諦めて、結局、予算内のクルマを買いますが、それは、今回諦めた車種を、次回のとき買おう、と割り切れるから。

これが住宅になると、次はない、という発想も出て、欲しくなった感情に抗えず、ちょっと予算を伸ばせばいいんだ、と、ついつい、住宅ローンを組む金額が上がってしまう。

住宅決める三要素は、物件(土地、建物)、地域、と予算。住まい探しをする際に、みなさまはどこから始めていますか?

通常、物件、または、地域が先にきて、その後、予算がいくらなのか、買えるのか、返済できるのか、という順になる。不動産の価格が上昇していくとき、収入が増加していくときなら、これでもいい。

しかし、不動産価格も収入も将来が楽観視できない今、まず予算を決め、その後、物件、もしくは、地域を決めていくのが、これからの探し方になる。

一戸建て、マンションであれば、予算を決め、その後、地域優先なら、その地域で買える物件からベストな選択をする。物件優先なら、買える地域からベストな選択をする。

土地から注文住宅であれば、トータルの予算を決め、そこから建物の予算を除いた土地予算から、地域優先なら予算内の土地からベストな選択を。土地優先なら予算内で買える地域を選ぶ。

いづれにしても、まず予算を決めること、その後、予算内でベストな物件選定、地域選定を決めること。総合して住まい探し計画を決めるのに、自分たちだけだと、感情、主観などが混じり、状況も知りえないことから、プロを客観的な立場として利用するのがいい。

碁を打っている人よりも傍で見ている人の方が八目先まで読めるということから、第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるという”岡目八目”という諺がある。

この第三者が、不動産屋なのか、ハウスメーカーなのか、ファイナンシャルプランナーなのかは問わない。しかし、友人、知人、家族ではない。経験数と広い料簡がないから。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートする不動産仲介会社。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 18:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

土地を買うのではなく、その土地で暮らす生活を買う

資産として考える土地・不動産もある。資産として考えた場合、将来の価値(売却)を想定することになる。売却価格(見込み含む)が高いことにこしたことはない。

だが、特に自宅の場合は、それ以上に、所有している間の利用価値に目を向けて、土地・不動産を考えて選択すべきである。利用価値を言い換えれば、そこで暮らす生活の快適さ。

土地の要素を漠然と比べ、または、土地のスペック評価と比較で考えるのではなく、その要素がどのような影響を与えるのか。次に例を示してみた。

所在地:場所として考えるとさまざまな要素がある。地勢、地形、地盤の強弱や水災リスクなどの災害面。周辺環境と暮らしている人たちなどの生活環境。商業施設などの日常生活もある。

交通:駅までのアクセスで、毎日の通勤通学が変わる。バス便であれば、駅へ自宅へのアクセス時間にも制約がでる。最寄駅から勤務地へのアクセスも大きい。時間のほか、混雑具合、終電なども、肉体的、労働的な考察が必要。

価格:価格そのものよりも、住宅ローンの返済計画が大事。特に土地だけでは全体の購入資金は判明せず、建物(付帯含む)も含めた全体の確認が必要。返済金額が家計にどの程度の影響があるのか。

面積:建物も含め、敷地をどのように利用するのか。駐車場や駐輪場、庭、さらには、空間も変わってくる。同じ面積でも敷地形状により、生活イメージは、大きく変わってくる。

道路:方位や接道幅、道路幅、角地か否か、高低差などにより、日照、採光、通風、開放感から、駐車する際の容易さ、自宅までのスムーズさ、建物の外観まである。

設備:水道、ガス、下水、電気など、暮らし始めて、日常生活に大きくかかわる。初期コストからランニングコストまで家計への影響も。

法規制:自身の敷地も含め、周辺環境がどのようになるのか。中高層が容認されているエリアであればマンションが建築される可能性があり、事業性用途が容認されれば住宅地環境がかわる。どのような環境で暮らしたいか。

この他にも、土地や不動産を構成する要素はたくさんあり、複雑に絡み合っている。そして、さまざまな要因と状況から不動産市場が形成され、価格が決まってくる。

土地や不動産を探されている方を見ると、ご自身の生活を思い描いてイメージを合わせていくよりも、土地や不動産のスペック評価で、比較検討される方が多い。

どの土地が優れているかではなく、その土地を構成する要素から作られる生活と、ご自身ご家族の生活が合うかを検証する方が望ましい。

たくさんの土地を見ることも大切だが、生活をおいて土地比べになるのは、本末転倒な話。ひとつひとつを見て、これは自分たちの生活には合う合わないと白黒つけていく。

数多くの土地が目の前に出てくるため、ある程度は、エリア(通勤、環境)、予算(建物も考えて)、広さ(生活イメージから考えた)などで絞り込むのは必要ではある。

その延長線では、スペック比較の流れを引きずることなく、どこかで切り替えて、個々に判断し、土地探しの段階で、建物の検討に移り、生活を見て買う。生活を買うようにする。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートする不動産仲介会社。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする