2012年07月31日

交通利便性の落とし穴

青春18きっぷ11,500円。「JR全線普通列車に限り乗り放題」になる一日券が5枚つづりで、春、夏、冬の学校の長期休暇にあわせて発売。

時間にゆとりある学生が長期休みを利用し、鉄道を利用してきままな旅を楽しんでもらう趣旨で企画された。寝台列車や在来線の優等列車の廃止が相次ぐなか、国鉄時代(昭和)の匂いが残る切符。

新幹線全盛時代に逆行したこの青春18きっぷが、旅鉄に支持され、長距離夜行バスやLCCに負けず、いつまでも継続されることを望む。

▼都市圏の鉄道網も、スピード化、乗車利便性の向上が目覚ましい。そのひとつに、複数路線、複数会社の相互乗り入れがある。

JR路線内の相互乗り入れで有名なのは、都心を通り、北関東と神奈川を結ぶ湘南新宿ライン。宇都宮・高崎から大宮、池袋、新宿、渋谷、横浜を経由し、横須賀、小田原までを繋ぐ。

JRでは、悲願とも言われる「東北縦貫線」の工事が進んでいる。開通後は、東海道本線と東北本線、常磐線が繋がり、上野〜東京間の混雑緩和、利便性向上が期待される。

▼複数会社の相互乗り入れは、京成電鉄と都営浅草線から始まった。現在、都営浅草線には京成電鉄(芝山鉄道)のほか、北総鉄道(成田スカイアクセス)、京浜急行も乗り入れ、成田空港から、船橋、千葉NTを経由し、都心、羽田空港、横浜、久里浜を繋ぐ。

今、注目を浴びているのが東横線。現在、日比谷線を経由し東武伊勢崎線と乗り入れているが、これを廃止し、今後、副都心線と乗り入れ、東武東上線、西武池袋線(有楽町線)と相互乗り入れを行う。さらに、相鉄線とも乗り入れ予定だ。

▼相互乗り入れ(直通運転)がされることによる直接のメリットは、乗り換え減少による時間短縮、駅の混雑緩和がある。間接的には、通勤時間の短縮による郊外の発展にもつながる。

計画が発表されたときは、バラ色のような効果がイメージされたが、神奈川の運行障害により、群馬、栃木まで影響するという、運転見合わせとダイヤの乱れの恒常化というデメリットが生まれた。

▼勤務地までの所要時間、乗り換えロス、さらに、混み具合から終電時間まで、通勤にともなう交通利便性が、住宅購入をしようとするときの地域選定に占める割合は大きい。

さらに、交通利便性が高い地域は、当然、地価や不動産価格は高いが、値下がりしづらいという特徴も備え、資産性からも選ばれることが多い。

建物の性能や設備のように、利便性を高めれば高めるほど、価格に反映される。利便性が高いことに越したことはないが、返済で生活が苦しくなってしまっては、本末転倒な話である。

ちょっとした工夫、発想の切り替えで、ぐんと割安になる地域選びというものがある。価格と利便性、それぞれの高低を比べ、ベストな地域を選びたい。

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2012年07月30日

将来の危機に自己防衛

連日続く猛暑、過去に経験がないくらいの大雨、アメリカの大干ばつ。地球温暖化の影響なのか、最近の気象は、程度を知らない激しいものとなっている。

アメリカ政府は、今年の大干ばつは、1950年以来、最悪であるとしている。この大干ばつにより、アメリカの穀倉地帯の被害は深刻で、トウモロコシ、小麦など、出荷量が減ると予想され、取引価格が高騰している。

▼記憶にも新しい原油価格高騰によるガソリン価格の上昇。この高騰の背景には、投資マネーの流入による影響があったと言われている。

これと同様に、金融市場で行き場が見当たらない投資マネーが、穀物市場へ流入し、価格が高騰することは容易に想像でき、すでに、上昇し始めている。

▼欧州の金融危機による資金の回避先として日本国債が買われ、金利が低下し、円高となっている。

この資金が、日本の国債購入から離れることによって、日本に食糧危機が来ると、「2015年の食糧危機(東洋経済新報社)」は警笛をならしている。

同書では、食料の必要量を確保できなくなる、食料価格が高騰し家計を痛める、食の安全が確保できなくなる、という三種類の食糧危機を想定している。

▼食糧危機と同様に、近い将来起こりえるのが年金危機である。財政状況悪化による公的支援の減少、人口(特に働き手)の減少による支える力の衰退、経済力の低下による活力の低迷。

これらにより、生活に必要なお金を確保できなくなる、物価の上昇や税金などの公的負担増加により生活を維持できなくなる、生命の安全が確保できなくなる。

▼自然災害が起こることは止められない。食糧危機や年金危機そのものを止めることも、一個人ではできない。

我々ができることは、災害なら、被害を軽微にする準備をすること、生活なら、年金収入の確保と生活費の軽減のために準備をすること。

行政をあてにしてはいけない今、自己防衛をするしかない。どちらも、住宅が占める割合は大きい。

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2012年07月29日

優柔不断でもいいじゃないか。

優柔不断は、成功の第一要素とも言われる。なぜなら、決断して前に進むことは、なにかしらのリスクが生じることになり、失敗する可能性が出るから。決断しなければ、失敗することはない。

【優柔不断】ぐずぐずして物事の決断のにぶいこと。辞書を引くとこのようなことが書いてあり、マイナスのイメージがある言葉。すばやい決断が好ましく思われるが、あくまでも結果を見たうえで判断される。

▼東京、神奈川、大阪、愛知など、有力校がひしめく地域で、夏の高校野球地方大会の決勝が行われた。高校野球の定番に、バント、スクイズという作戦がある。

監督がカウントを見ながら決めようと考えている間に、打者が手を出してしまうことがある。ヒットになって結果オーライのときもあれば、ダブルプレーでチャンスが潰えることもある。

スクイズも、成功すれば決断したことが褒められ、失敗すれば決断したことが責められる。どうしようか躊躇した結果、いい方に転がれば、優柔不断だったことが幸いする。監督は、優柔不断だったとは言わないだろうが。

▼決められない政治、近年、言われ続けたフレーズから脱却しようと、わが選挙区から選出された野田総理は、消費税増税、原子力発電再稼働へと邁進している。

決めたことは、あくまでも通過点であり、その後の結果、歴史が、野田総理の決断を評価する。決めたことがよかったのか、決められないことがよかったのか、現時点ではわからない。

▼住宅購入も、優柔不断で決めない、決められないことが幸いすることがある。

購入した場合、買った土地や建物に不具合が生じて面倒があるかもしれない。住宅ローンの返済計画が、収入の変化、金利の変化などにより狂いが生じるかもしれない。

さまざまな事情で、売却することになることもある。不動産価格が下落し、住宅ローンの残高を下回って自己資金の拠出が必要であったり、購入時の自己資金が取り戻せないこともある。

▼不動産には同じものがなく、すべてに特徴がある。欠点ではなく特徴がある。不動産を構成するさまざま特徴は、見る人に、満足される点も、不満に思わせる点も与える。すべてに満足というのは稀である。

その貴重な物件に巡り合うまで、優柔不断を発し、決断しないという手もある。住宅の購入は、必ずしも人生必須の項目ではないのだから慌てることはない。

▼人生を歩んでいくうえで、リスクなしで安全地帯を歩いていくのは難しい。進学、就職、結婚、子育てなど、人生の岐路でなにかしらの選択をする場合、ノーリスクはありえない。

買った人に起こるリスクは、買わなければ起こらない。明るい未来をイメージしづらいこの社会、買えなかったことが幸いする可能性も高い。

ただし、買わない(賃貸派)決断にも、リスクはあることは認識しておきたい。いづれにしろ、決断すれば、リスクは生まれる。私のように、打席に立てない補欠が幸せなのかもしれない。

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2012年07月28日

目先の価格より建物のクオリティ

高校野球の地方大会予選が佳境に入っている。この炎天下、猛暑の中、選手も観客も、暑さに負けず、がんばっている。野球のユニフォームは、枚数を重ね、夏向きではない。25年前、この暑さの中、練習していた自分が信じられない。

梅雨明け以降、連日、全国的に猛烈な暑さに襲われ、今日も42の都道府県に高温注意情報が発表されている。今年、熱中症で病院に搬送された人は1万人を超え、50人以上の方が亡くなってしまった。

▼熱中症は、日射病とは違い、室内でも発症するケースが多い。節電を意識しエアコンを使用せず、蒸し風呂のような部屋に長時間いたため、熱中症にかかることがある。

我が家は、築33年(昭和54年築)の建売木造住宅である。断熱材が入っているのか怪しいもので、夏は、日中の陽ざしで2階の室温が上昇し、炎天下の日に帰宅すると、まさに蒸し風呂状態である。

▼建物の性能を示すひとつに、断熱性、気密性、省エネルギー性能がある。この性能を考えるようになったのは、昭和55年からになる。昭和54年築(設計はさらに遡る)の建物に、断熱性能を求めることはできない。

昭和55年から、省エネルギー性能に基準が設けられて以降、平成に入り、徐々に基準が高くなってきた。当初、壁30mm・天井40mmであった基準は、現在の次世代省エネルギー基準では壁110mm・天井200mmとなっている。

▼国は、阪神大震災以後、耐震性に向上を推進してきたが、近年は、省エネルギー性能に力を入れている。これは、二酸化炭素排出を抑える環境面からの狙い。

しかし、この基準を満たす建物は全体の3割に満たない。これは、義務化されていないことと、建築コストが高くなることが要因。

国は、省エネルギー性能向上(次世代省エネルギー対応)を目指すために、フラット35の金利優遇などを行ってきたが、これも少ない予算枠のなかで行っており、限定的に行っているため、思うように普及しない。

▼次世代省エネルギー基準そのものも、その普及率の低さも、世界の基準からみると最低限らしい。日本の現状を発表した際には、あまりのことに会場から失笑が起きたとのこと。

この屈辱が起因となったのかは不明だが、2020年度以降は、次世代省エネルギーの基準を満たさなければ建築を認めない方向に動いている。

▼震災以後、計画停電や原発問題など電気に対する信頼性は落ちた。太陽光などの再生可能エネルギーを取り入れ、また、節電の意識を高め、コストの削減を心がけている家庭も増加した。

小手先の工夫では限界がある。根本的に、建物の性能を向上させ、レベルの高い建物が当然のように普及しなければならない。目先の価格に心を動かされないことが肝要である。

耐久性、省エネルギー性能など、日本の建物の基準は低い。昭和時代の質より量から、長く使える(多少高くても)建物を増やさなければならない。35年の住宅ローンが完済したら、建物の価値もゼロだった、ではいけない。

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2012年07月27日

住宅ローン金利、8月さらに引き下げ

南アフリカW杯、2012ユーロを制し、世界王者に君臨するスペインサッカー。大一番に弱い無敵艦隊、と呼ばれたのがウソのように主要大会を制している。

ロンドンオリンピックでは、そのスペイン代表※とグループリーグ初戦で戦い、勝利をあげた日本代表※。今朝、日本のニュースは、この勝利と警察官の集団セクハラの話題で持ちきりである。※U-23とOA枠の五輪代表。

▼さて、サッカーと同様に、スペインが、もうひとつの話題で世界の注目を浴びている。それは、金融と財政の危機が止まらず、国債の価格が暴落(金利上昇)していること。

この影響を受け、日本の国債が、緊急避難、相対的な安全性から買われている。国債が買われると、長期金利が低下する。7月後半の長期金利は、0.7%台を推移した。これは約9年ぶりの低水準らしい。

長期的には、日本の国債も不安視され、この低金利がいつまで続くか疑問だが、当面はこの水準でいきそうである。

▼毎月、住宅ローンの金利は、月初に発表される。この金利は、長期金利(10年物国債)に連動して決められる。7月の長期金利がかなり低水準だったことから、8月の住宅ローン金利は、さらに引き下げられるらしい。(日本経済新聞記事より)

さらに、金融機関の住宅ローン獲得競争が激しくなっているのも、金利低下に拍車をかけている。変動金利は、長期金利ではなく、日銀の政策金利(短期金利)に連動するため、店頭金利に変化はないが、優遇幅は拡大方向。

住宅金融支援機構のフラット35は、いままで、景気対策(補正予算)により金利の優遇を行ってきたが、優遇幅の縮小した。この受け皿として、住宅ローンを獲得しようと金利優遇などを競っているのだろうか。

▼住宅ローンの返済に窮し、自宅の売却を余儀なくされるケースが増加している。売り出される不動産に、任意売却物件(債権者同意要)という文字が目立つようになったことで、それが分かる。

任意売却物件とは、債務(借金)の返済が滞り、不動産の売却代金をもって返済に充てようとするが、債務残高が売却代金を上回り、さらに自己資金の充当でも足らない場合、債権や担保放棄を債権者が同意して売却される物件を指す。

低金利下のままであるから、金利上昇による返済増が要因になったのは少ないと思われる。収入の激減など、雇用面の要因が多い。

▼消費税の増税が現実味を帯び、すでに増税された所得税・住民税、社会保険負担の増加など、収入が同じでも、可処分所得の減少が見込まれている。収入面から、返済に苦しむケースが増加するのだろう。

この厳しい状況に加え、金利が上昇に転じ、返済額が増加すると、住宅ローンの返済に苦しみ、売却せざる負えない悲劇がさらに増加する。明るい未来のために購入したマイホームが、家計、生活、家族を破たんさせてしまったら、なんのための住宅取得だったのか。

史上空前の低金利は、住宅取得へ背中を押しているが、長期に返済がつづく住宅ローンを、目先の返済額だけ借りてはいけない。家を買うということはどういうことか、原点に立ち返って考えてみることが必要である。

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2012年07月26日

解体工事費用が高くなった

毎年、何兆円も住宅に資本が投下されても、おなじくらい消失していては、国全体の住宅ストック(資産)は増えず、まるで、ざるに水を注ぐように、お金なくなっていく。

これではいけないと、国は、住宅ストックの形成のために、建物の耐久性を高め長寿命化を図り、住宅流通市場を整備し資産価値を維持しようと動き出した。

これから新築される建物は、この流れに乗ることができるが、とにかく住宅の数を確保するために作られてきた昭和年代の建物は、この流れに乗れるものは少なく、解体し、クオリティ高い建物に建て替えられる。

既存の住宅地で売り出される土地は、昭和年代の建物があることが多く、売り主側で売り出す前に解体するか、買い主側で購入後に解体されることになる。

この建物解体工事費用が、近年、かなり高くなってきた。きっかけは、リサイクル法により、建物廃材の分別が徹底され撤去費が高くなったこと。さらに、東日本大震災による重機、人員不足による手間賃の上昇による影響もある。

解体工事費用は、およそ次のような項目で構成されている。

建物本体解体:建物の構造と面積で計算される。木造以外の鉄骨造、鉄筋コンクリート造は単価が高くなる。

足場、養生:建物解体工事による近隣へのトラブル防止。

建物以外の撤去:浄化槽、植栽、庭石、カーポート、物置、井戸などの撤去費用。

諸経費:解体証明書・マニフェストの発行、重機運搬費用などの雑費。

さらに、ベタ基礎、基礎補強の杭、建物内残置物があると、加算料金が必要となる。道が狭い、道路との高低差があると、運搬の回数が増えて割増しされる。もちろん、消費税課税の対象となる。

少し前までだと、標準的な大きさの木造建物と庭であれば、約100万円をイメージしていればよかったが、最近は、小さな建物でも120〜150万円程度の見積もりが出て、びっくりすることがある。

この解体工事の費用が高くなったことは、不動産取引価格にも影響が及ぶ。

古家付の土地を購入しようとなったとき、建物の建築費用を確認することに加え、設備や解体工事費用の見積もりも取る。その際、工事費用が高くなった分、土地価格を抑えようとし、安い土地を選んだり、価格交渉を行なわれる。

ただ、注意すべきは、解体工事費用が発生するからとやみくもに乱暴な交渉はしないこと。売り主側で解体工事費用を見込んで、相場よりも安く売りだしている場合、感情的になり、壊れてしまうこともある。

更地に換算した時、その価格が適正であるのか否かが重要。費用がかかるからとなんでもかんでも価格交渉しようとすれば、いい土地を逃すこともある。冷静な分析を忘れずに。

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2012年07月24日

自己資金、頭金の違い

住宅購入時に言われる”自己資金”と”頭金”の違いについて、ご理解頂いているだろうか。

頭金は、購入する価格から住宅ローンの金額を引いた金額をいう。3,000万円のマンションを購入するのに、住宅ローンが2,500万円なら、頭金は500万円。不動産そのものに支払う現金を指す。

自己資金は、この頭金に、諸費用も含め、住宅購入のために拠出する現金の金額。上記の例で諸費用が200万円なら、500+200=700万円が自己資金となる。自己資金=頭金+諸費用。

不動産屋やハウスメーカーの担当者でも、言葉の意味をきちんと認識し、使い分けているか怪しいもので、一般の人が正しく認識していなくても仕方ない。

もし、担当者が悪意を持って、この言葉を使い分けると、こうなる。

担当者「頭金はどのていど?」、お客様「500万円」、担「ローンは2,500万円ですね」、客「はい」。

後日、決済直前。

担「諸費用200万円も現金で準備してください」、客「え、頭金は500万円って、、」、担「頭金は価格に充当する金額、その他の諸費用も必要です、自己資金って聞いていないでしょ?」、客「・・・」。

ま、こんな、言葉いじりで進めても、現在の営業の現場では通用しないでしょうが、頭金という言葉と自己資金という言葉の違いの本質は理解しておきたい。

住宅購入をするにあたり、頭金という発想は要らない。諸費用も含めて自己資金は、いくらまで使っていいのか、使えるのか。そこに諸費用もすべて含め、残りが頭金であり、そこから足りない分が住宅ローンとなる。

自己資金として使える金額は、現在の貯蓄額とイコールにはならない。いざという時の予備費、その他の利用使途がある金額を引いた金額が、住宅購入に使える資金の最大金額。

古くからの定説である、頭金は2割が適正、というのはどこから出てきたのか。

これは、昔の住宅金融公庫が価格の8割までしか貸してくれなかったため、2割の頭金が必要となった結果、2割必要、2割以上ないとだめ、2割以上が適正、と変化していった。

現在は、新築の場合、新築プレミアが2割乗っており、買ったとたんに中古となることで2割ダウンすることから、住宅ローンの残債が下回るように、プレミア分は頭金としていれた方がいい、という説になっている。

もし、頭金を2割とするなら、それに諸費用を加え、自己資金は25〜30%程度必要となる。3,000万円の住宅を買おうとすれば、900万円程度の自己資金が必要という計算になる。

ここでポイントとなるのは、頭金2割(自己資金3割)というのは、標準値、平均値などの数字のまやかしにすぎない点。

重要なのは、借りる金額が適正であるかどうか。諸費用も含めて仮に110%の住宅ローンとなっても、返済比率などが問題ないのであれば、自己資金ゼロは問題にならない。

逆もしかり、自己資金が50%超だったとしても、住宅ローンの金額(返済)が厳しいのであれば、それは問題となる。

住宅購入に使ってもいい現金はいくらか、返済が問題ない住宅ローンはいくらか、その合計が、総予算となるだけである。

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2012年07月23日

住宅ローンの審査金利

住宅ローンを検討する際によく出てくる言葉として”返済比率”がある。業界では”へんぴ”と呼ぶこともあるらしい。こう呼ぶのを聞くことはあるが、私は使わないので、らしいとした。

返済比率とは、年収に占める住宅ローンの返済額の割合であり、年間返済額を年収で割ることによって計算できる。仮に年収500万円、年間返済100万円であれば20%となる。

この返済比率は、いくらまで返せるか、という家計の安全度を計る目安として使われるほか、金融機関の審査にも利用される。

現在、変動金利は店頭で2.475%、実効では約1%、返済額(3,000万円、35年の場合)にすると、店頭金利で1,282,152円、実効で1,016,220円、年収500万円であれば、返済比率は、それぞれ、25.6%、20.3%となる。

ただし、これは実際に融資で適用される金利を基づいた返済比率であり、金融機関が審査する場合は、金利上昇を見込んで、高い金利を設定して計算する。

審査金利をどのラインに設定するかは金融機関により異なり、これは表に出していいのかわからないので、具体的な数字は伏せておくが、3.5〜4%が一般的である。

仮に4%で計算すると、3,000万円・35年の場合、年1,593,984円となり、返済比率は31.87%となる。審査金利で計算された返済比率が35%を超えてくると、審査はかなり厳しくなる。

逆に、上のケースであれば、返済比率を見る限り、融資の承認はおりることとなる。※その他いろいろな条件があるので、こんなに単純ではありません。

金融機関が承認してくれるなら、大丈夫なのだろう、借りられる(買える)ならいいや、と考えてしまったら、たいがいの場合、とても苦しい返済生活になる。

金融機関が承認してくれる上限金額(返済比率の上限)は、生活のすべてを犠牲にして、返済を最優先にしたらなんとか大丈夫だろう、というもの。

モデルにしたケースの場合、年収500万円から税や社会保障などを引いて、残り(可処分所得)は、約400万円。そこから、住宅ローン返済160万円を引くと、生活費は240万円、月20万円となる。

この20万円から、食費5万円、通信光熱費3万円、教育費5万円、保険2万円、残り5万円で、クルマ、衣服、こづかい、旅行、そして、将来の貯蓄までしなければならない、なんて不可能。

当面は、低金利の恩恵を受けるので、ここまでには至らないが、もし金利が上昇したら、このような生活になるということ。これは健全ではない。危ない。

理想は、審査金利の設定で、返済比率を20%、すこし緩めても25%までにすること。※緩めるケースはそれぞれある。

年収500万円の20%は年100万円、審査金利でこの比率に抑えるには、2,000万円(21.25%)、2,300万円(24.44%)となる。年収の4倍程度が目安となり、5倍となると厳しい。

当面の返済は、年677,480円(13.54%)、想定している100万円よりも年間で32万円少なく、5年で160万円、10年で320万円、この浮いた分は消費せず、貯蓄や繰り上げ返済に回し、家計の健全化が図りたい。

このような借り方であれば、金利が上昇しても安心でき、逆に、金利上昇を恐れることなく変動金利を選ぶことができる。

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2012年07月22日

不動産取引の基本的な流れ

不動産の選定と検証が終わると、不動産の購入へと進む。不動産取引の流れは、次のようになる。

1.購入申し込み(買い付け)提出

購入を希望する意思と条件を、書面にて売り主に提出する。この書面を、以前は”買い付け”と呼んでいたが、業界用語であること、ニュアンスをソフトにするために最近は”購入申込書”と呼ぶ。

不動産の選定段階で、不動産業者に「値引きできますか?」と尋ねる方も多いが、業者は間を取り次ぐ(媒介)だけのため、最終的には売り主の回答を得なければ、確実なことは分からない。

その交渉結果(値引き)を知るためには、この書面を提出する必要がある。書面には、購入希望価格のほか、取引条件、住宅ローンの利用有無と内容、契約日程なども記載する。

この申込書に記載する交渉条件の内容などは、不動産業者の意見などを参考にして決める。各業者により、交渉のテクニック(企業秘密)があるので、そのあたりは、担当者に聞いてみるといい。

購入申し込みには法的拘束力はない。買い主、売り主のどちらも、交渉成立の段階に関係なく取り止めてもペナルティはないが、道義的な問題と、理由もない場合はトラブルに発展することもある。

2.売買契約締結

宅地建物取引業法で細部にわたり取り決められている。契約書の締結前に、重要事項説明を受けることになるが、重たい話をその場で理解する難しさ、問題があっても、相手方もいることで断りづらいことから、事前に、契約書類の確認、もしくは、同内容の説明を受けておくことが望ましい。

売買契約が成立する証として手付金の授受を行う。手付金は売買価格の5〜10%が目安だが、双方が合意すれば規定はない。ただし、手付金は双方に解約権を発生させるため、あまりにも少ないと、安易に解約され、購入ができないことになりかねない。契約に重みを持たすことも必要となる。※売り主が業者の場合は20%が上限。

3.住宅ローン手続き

住宅ローンの審査は、事前審査(仮審査)と本審査の二段階となる。事前審査は契約前に完了させ、仮承認を受けていることが望ましい。本審査は、売買契約締結後に行う。もし、本審査が通らない場合、手付金の返還をする特約を売買契約に盛り込まれるのが一般的。

本審査承認後、金融機関と金銭消費貸借契約を締結する。この契約をしたあとは、金利タイプの変更などはできないことから、ここが最終判断となる。審査段階では金融機関と接触する方は少ない。初めて、金融機関の担当者と相対するが、その際、金利の選択について、詳しく説明があるかどうかは、金融機関や担当者により大きく異なる。疑問や悩みがあれば、遠慮なく相談していい。

4.決済(所有権移転、残金支払、登記手続き、引渡し)

関係者が金融機関に集まり、所有権移転、残金支払、登記手続き、引渡しなどの不動産取引の手続きを行う。これをまとめて、決済と呼ぶ。基本的には手続きばかりのため、言われるがままにすることになるが、とても重たい内容なので、本来は理解しておくべき。

丁寧な担当者なら、ひとつひとつの手続きを説明してくれるが、言うとおりにすればいいんだという乱暴な担当者もまだまだ多い。登記手続きは、司法書士が行う。諸費用の支払いも、決済時に行う。

これで不動産取引が完了する。この後、日にちが空いて、権利証、不動産取得税の納付書、税務署からのお尋ね、などの書類が届く。

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探す順番が違いますよ(岡目八目)

さぁ、家を買おう。なにがきっかけで、どうして家を買いたくなったのか、その動機が正しいかどうかは別として、買おうと思ったあと、住まい探しの順番が間違っていることが多い。

家を買おう、と思い立ったら、通常、どのような流れになるでしょうか。私をモデルとするとき、家だとプロなので、クルマに置き換えてみる。

私がクルマを買おうと思ったら、どの車種が欲しいのか、あれこれ比較し、車種を決める。中古車しか選択肢にないので、年式、色、グレードなどを決め、どの程度の金額で買えるのか、ネットで調べてみる。

そのとき、いつも同じパターンになる。

希望するクルマの予算が、私のイメージを大幅に超えている現状に愕然とし、それは保留にしつつ、予算内の車種をさらに検索。

いろいろ調べていくなか、予算内の車種を探しているものの、いつしか、予算を大幅に超過した車種も見ている。そして、どうしても欲しくなる。高いのだから、欲しくなるのは自然な感情。

私の場合、無い袖触れぬ、お金もないから、諦めて、結局、予算内のクルマを買いますが、それは、今回諦めた車種を、次回のとき買おう、と割り切れるから。

これが住宅になると、次はない、という発想も出て、欲しくなった感情に抗えず、ちょっと予算を伸ばせばいいんだ、と、ついつい、住宅ローンを組む金額が上がってしまう。

住宅決める三要素は、物件(土地、建物)、地域、と予算。住まい探しをする際に、みなさまはどこから始めていますか?

通常、物件、または、地域が先にきて、その後、予算がいくらなのか、買えるのか、返済できるのか、という順になる。不動産の価格が上昇していくとき、収入が増加していくときなら、これでもいい。

しかし、不動産価格も収入も将来が楽観視できない今、まず予算を決め、その後、物件、もしくは、地域を決めていくのが、これからの探し方になる。

一戸建て、マンションであれば、予算を決め、その後、地域優先なら、その地域で買える物件からベストな選択をする。物件優先なら、買える地域からベストな選択をする。

土地から注文住宅であれば、トータルの予算を決め、そこから建物の予算を除いた土地予算から、地域優先なら予算内の土地からベストな選択を。土地優先なら予算内で買える地域を選ぶ。

いづれにしても、まず予算を決めること、その後、予算内でベストな物件選定、地域選定を決めること。総合して住まい探し計画を決めるのに、自分たちだけだと、感情、主観などが混じり、状況も知りえないことから、プロを客観的な立場として利用するのがいい。

碁を打っている人よりも傍で見ている人の方が八目先まで読めるということから、第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるという”岡目八目”という諺がある。

この第三者が、不動産屋なのか、ハウスメーカーなのか、ファイナンシャルプランナーなのかは問わない。しかし、友人、知人、家族ではない。経験数と広い料簡がないから。

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土地を買うのではなく、その土地で暮らす生活を買う

資産として考える土地・不動産もある。資産として考えた場合、将来の価値(売却)を想定することになる。売却価格(見込み含む)が高いことにこしたことはない。

だが、特に自宅の場合は、それ以上に、所有している間の利用価値に目を向けて、土地・不動産を考えて選択すべきである。利用価値を言い換えれば、そこで暮らす生活の快適さ。

土地の要素を漠然と比べ、または、土地のスペック評価と比較で考えるのではなく、その要素がどのような影響を与えるのか。次に例を示してみた。

所在地:場所として考えるとさまざまな要素がある。地勢、地形、地盤の強弱や水災リスクなどの災害面。周辺環境と暮らしている人たちなどの生活環境。商業施設などの日常生活もある。

交通:駅までのアクセスで、毎日の通勤通学が変わる。バス便であれば、駅へ自宅へのアクセス時間にも制約がでる。最寄駅から勤務地へのアクセスも大きい。時間のほか、混雑具合、終電なども、肉体的、労働的な考察が必要。

価格:価格そのものよりも、住宅ローンの返済計画が大事。特に土地だけでは全体の購入資金は判明せず、建物(付帯含む)も含めた全体の確認が必要。返済金額が家計にどの程度の影響があるのか。

面積:建物も含め、敷地をどのように利用するのか。駐車場や駐輪場、庭、さらには、空間も変わってくる。同じ面積でも敷地形状により、生活イメージは、大きく変わってくる。

道路:方位や接道幅、道路幅、角地か否か、高低差などにより、日照、採光、通風、開放感から、駐車する際の容易さ、自宅までのスムーズさ、建物の外観まである。

設備:水道、ガス、下水、電気など、暮らし始めて、日常生活に大きくかかわる。初期コストからランニングコストまで家計への影響も。

法規制:自身の敷地も含め、周辺環境がどのようになるのか。中高層が容認されているエリアであればマンションが建築される可能性があり、事業性用途が容認されれば住宅地環境がかわる。どのような環境で暮らしたいか。

この他にも、土地や不動産を構成する要素はたくさんあり、複雑に絡み合っている。そして、さまざまな要因と状況から不動産市場が形成され、価格が決まってくる。

土地や不動産を探されている方を見ると、ご自身の生活を思い描いてイメージを合わせていくよりも、土地や不動産のスペック評価で、比較検討される方が多い。

どの土地が優れているかではなく、その土地を構成する要素から作られる生活と、ご自身ご家族の生活が合うかを検証する方が望ましい。

たくさんの土地を見ることも大切だが、生活をおいて土地比べになるのは、本末転倒な話。ひとつひとつを見て、これは自分たちの生活には合う合わないと白黒つけていく。

数多くの土地が目の前に出てくるため、ある程度は、エリア(通勤、環境)、予算(建物も考えて)、広さ(生活イメージから考えた)などで絞り込むのは必要ではある。

その延長線では、スペック比較の流れを引きずることなく、どこかで切り替えて、個々に判断し、土地探しの段階で、建物の検討に移り、生活を見て買う。生活を買うようにする。

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2012年07月17日

月々2万円の金利保険料

本日の長期金利(10年物国債)は、0.770%という驚くべき低水準。1.4%、1.2%、0.9%、どの水準のときも、もうこれ以下はないだろうという空気でしたが、今度こそ、もう下はないだろうと思われる。

もし、長期金利が下がっても、住宅ローンを貸し出すにあたり、金融機関にも経費があるから、現在の住宅ローンの実行金利水準が下がることはないだろうにも思う。

現在、住宅ローンの主流は、変動金利、10年固定、長期固定の3つ。それぞれの割り合いは、変動金利50%、長期固定25%、10年固定10%(住宅金融支援機構調べ)となっている。

変動金利が過半を占めるのは、近年同じ傾向、長期固定と10年固定の割り合いは、年により変わるが、これは、長期固定(主にフラット35)に対して、国からの経済政策による金利優遇があるのかによる。

今年は、被災地を中心に、当初5年間1%優遇を行い、長期固定にも関わらず、実行金利が1%台前半という、10年固定よりも低く、変動金利に低い水準になったため。

ただし、この優遇金利も、もうすぐ終わるとあって、変動金利、10年固定、長期固定の金利差が、リスクとリターンに見合う正常な状態に戻る。時期は、今年の秋ごろかと予想される。

あくまでも、現在の金利水準であればという前提で、今年の秋ごろの適用金利は、変動金利1%、10年固定1%台後半、長期固定2.5%(団信含む)前後になると思われる。

それぞれの返済額は、3,000万円(30年返済、ボーナス加算なし)で、変動金利96,491円、10年固定103,536円、長期固定118,536円となる。

金利が今度どの程度上昇するのかも分からず、月々2万円の差なら長期固定を選択する、という手もある。逆に、どの程度上がるかもわからないものに、月々2万円を金利保険料として支払うのを嫌がる方もいる。

もし、変動金利が、長期固定の水準である2.5%程度(1.5%の上昇)までと考えるなら、上昇するまでの利息負担が少ない分、変動金利の方が有利となる。

悩ましいのは、住宅ローンの返済期間が長期間にわたること。5〜10年程度であれば、ある程度の計算もできるが、20年、30年となると、変動金利の金利水準を推定するのさえ難しい。

金利が上昇するのは確実視(これより低くはならないことの違う言い方)されるなか、上昇したあと横ばいになることもあれば、上昇した後、下がることもある。

10年間の期間中に、上昇して下降するという前提であれば、10年固定がおススメになる。しかし、11年目以降も高い金利水準であれば、10年固定はリスクを伴う。

変動金利の場合、返済額の見直すタイミングと返済額の上昇幅に独特の決まりがある。最終的に支払いが減るわけではないが、急激な返済額の上昇を避けられる。10年固定の場合、この決まりがなく、金利上昇がダイレクトに返済額へ反映される。

どの金利タイプを選んでも共通するのは、3.5%の金利(銀行の審査金利)でも返済できるかどうか。そのうえで、全期間固定で安定させるか、金利差があるうちに余力を繰り上げ返済か貯蓄に回すかの違い。

決してやってはいけないのは、変動金利の金利が変動しないという摩訶不思議な言葉を思い込み、現在の変動金利でないと返済できないような計画にする、もしくは、余力を消費してしまうこと。

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現地見学のチェックポイント(外部編)

現地見学でしっかり確認したいのが、不動産そのもの以上に、周辺環境などの外部要因です。敷地の中や建物、資金計画は、工夫もできますが、立地や周辺環境はどうしようもない。

自分たちでどうしようもない、変えられない点が問題ない、となってから、敷地の利用、建物の配置やプラン、資金計画などの検討に移り、内部要因も問題ない、と、なってから、購入(交渉)に進みます。

1.交通利便性

駅や路線そのものと、駅までのアクセスについて、坂道の有無と程度、歩道や交通量など、歩きやすさや夜道の雰囲気などの道路事情、バスの有無と使い勝手、など。

2.生活利便性

商業施設までのアクセスや営業時間、通学路の安全性と距離、公共施設の有無など、日常生活における使い勝手。クルマを利用した生活になるのであれば、周辺道路事情なども。

3.嫌悪施設

日常では利用しない施設の確認も必要。嫌悪施設があれば、物理的、または、心理的に影響があるのか。広い農地や未利用地があれば、そこにどのような施設が建つ可能性があるのか。

4.災害への安全性

地震と水災に関してどの程度のリスクがあるのか。平野部と比べ、台地面は総じてどちらの災害にも強い。周辺に、池や田んぼ、水路などがある場所は水が流れてきやすい。

古くからの寺社や遺跡などがあるのは、昔から安定していると推測できる。最近は、行政からのハザードマップなどで情報公開が進み、調べやすい。周辺との地盤の高低からも推察できる。

5.周辺環境

昔、話題になったゴミ屋敷などわかりやすいもの以外にも、公園や学校が隣接すると騒音や粉塵の影響があったり、敷地の近隣関係がどのようになっているのかは要注意。細かいところでは、電柱との関係、ゴミ集積所。接する道路が抜け道になっていることもある。

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これらのすべてが満点評価されるような立地環境の敷地は稀有だが、生活の重要項目となる点が、どのような状態になっているのか、問題なく暮らせるのかは、まず確認すべきことです。

自分たちで工夫できるものとできないものの区別。自分たちではどうしようもないことが引っ掛かると、生活を始めても、なかなか快適にはなれません。

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2012年07月16日

間違った住宅を選択しませんように

長年、住宅購入やら売却やら、いろいろとご相談を受けているお客様がいます。※弊社での不動産取引経験はなく、相談のみ。

今回のご相談(というか世間話)は、今お住まいの一戸建てと、以前住んでいて売りにも貸しにも出さずそのままにしている一戸建ての2つを売って、マンションを購入しようか、という内容。

前回は、古くなった一戸建てから、新しい一戸建てへと住み替えました。新しい自宅は、閑静な住宅地で教科書通りの住まい。以前の自宅で満足いかなかった点が解消されました。

しかし、ご定年を迎えて、夫婦二人、大きな一戸建ては、広い家を持て余し、階段の昇降、生活施設への利便性などから、マンションの方がいいのではないか、という話になったそうです。

昭和の高度成長期は、住宅すごろく、と呼ばれる住宅変遷の流れがあり、そのゴールが、郊外の庭付き一戸建てでした。

いまは、ゴールの先に、利便性が高く、使い勝手がよく、重労働の庭の手入れがなくて楽なマンションという新しいゴールができました。

利便性高い(ものすごい地価の)都心でも、マンションであれば、高い土地代の負担が少ないため、手ごろな価格で購入することができる。

利便性が高いとは、交通面だけではなく、医療施設、生活施設なども充実しており、それが人を集め、さらに便利になっている地域であり、それだけ土地代が高くなって、一戸建てでは手が届かないが、マンションであれば、その利便性を享受できる。

ただし、管理費などの住居コスト、他の住民との関わり合い、などの懸念材料もあり、また、利便性が高い地域はすでに開発され、新しいマンション用地が少なく、新築は品不足、中古も視野に入れることになる。

なお、新築供給余力が少ない地域(利便性高いのは絶対条件)は、ストックが増加しないことから値崩れしづらく、利便性が高いことに相まって、資産価値も維持されやすい。

一方、一戸建ても、自分の思うがままの建物利用ができ、土地としての再利用も含め、可変性が高く、また、採光・通風面に優れ、クルマとの相性はいい。

マンション、一戸建てともに、新築、中古という選択肢があり、新築マンション、中古マンション、新築住宅(建売、注文)、中古住宅という4つの選択肢になる。

新築の場合は、広告費、販売経費、業者利益などが計上されるため、資産価値と購入資金とのバランスであれば、中古の方がおススメになる。

この中古住宅の流通市場は、現時点ではぜい弱すぎ、不安感を抱かせている。これが、日本人は新し物好き(新車、新築)という傾向とともに、安心、信頼という名ものに、新築へと逃げられている。

住宅の質より量を追い求めていた時代の建物は致し方なくても、いま作られている住宅のクオリティは高いはず。今後、質の高い住宅が中古市場に流れてくれば、選択肢となってくるはず。

購入前提で、住宅を選ぶならなに?という話をしてきましたが、購入ありきではありません。

住宅も増え、高齢者向けの賃貸市場も広がれば、資産を持つリスクを敬遠する方、住まいや地域に縛られることない自由さを求める方には、賃貸のままという選択肢もあります。

どの選択肢でも、それぞれに良し悪しもあり、状況により住まい方も変わります。ライフステージに合わせて住み替えできるようになればベストです。

くれぐれも、お考え方、価値観、家族状況、資産や収入などの経済状況などに合わない間違った選択をしないことだけを願います。

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住宅購入はこの夏が勝負?!

フラット35(住宅金融支援機構)の金利が驚くほどに低下している。

先日、弊社のお客様が申し込んだみずほ銀行の場合、7月の適用金利は2.16%(団体信用生命保険料は別)、さらに、フラット35Sエコで金利優遇を受けると1.16%(被災地指定、当初5年のみ)と、変動金利並みである。

※フラット35Sに適合した場合、被災地は当初5年間▲1.0%、6年目から10年目または20年目まで▲0.3%、被災地以外は同▲0.7%、▲0.3%、融資上限も被災地は10割。適用枠に限度あり。

※弊社営業エリアで被災地指定されている市は、柏市、松戸市、市川市、船橋市、野田市、我孫子市、印西市、この他の市町村や県は、住宅金融支援機構のサイトをご参照ください。

民間の金融機関も、独自の優遇で住宅ローンの獲得にやっきとなっている。変動金利では実質適用金利が1%を割り込み、当初10年固定も1.5%を下回る金融機関も増加している。

この加熱した住宅ローン獲得競争(金利優遇)も、もうすぐ終了するかもしれない。

住宅ローンの異常に低い金利の土台となったフラット35の優遇措置で、優遇幅が大きいSエコが予算枠を使い切ると適用がなくなる。時期は今年の秋(9月〜10月)と見込まれている。

このことにより、フラット35の適用金利が上昇することから、民間金融機関の住宅ローン適用金利との乖離幅が大きくなり、民間金融機関に申し込みが流れることから、金利優遇競争が落ち着く。

また、日本経済新聞の記事によると、金融庁は、住宅ローンの貸し倒れ率上昇していることと過度な金利優遇競争を鑑み、金融機関の健全性を維持できるよう検査を強化するとのこと。

バブル崩壊の引き金となった金融引き締めから推測するに、今後、貸し出しを抑制するため、住宅ローンは厳しくなる。実際、もう厳しくなっている、とも感じている。

消費税増税にともない、住宅関連の軽減税率適用や、不動産取得税、登録免許税、印紙税の軽減や廃止、住宅ローン控除の延長など、住宅取得を促進すべき対策案も出ておりますが、どうなるかわかりません。

金融情勢、税制などの外部要因で、購入の理由にしたり、時期を決めたりすることは本末転倒ですが、今まさに、探している、購入するタイミングであるならが、この夏が勝負です。

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2012年07月09日

朱に交われば赤くなる(子供の教育環境)

「商人の子は算盤の音で目をさます」子供がそれぞれの生活環境の中で成長していくことをたとえたもの。商人の子供は幼い時から金銭の勘定や損得に敏感になり、算盤の音がすると目を覚ますという意味から。(ことわざ辞典より)

このことわざの通り、子供は身を置く環境の影響を受けやすく、その環境は子供自身は受け身の立場であるから、親がどのような環境を選び、子供に与えるかによって、子供の将来も変わってくる。

千葉県の東葛エリアで、正否は別として、有名なのは、相模台小学校・第一中学校(松戸市)、中原小学校・中原中学校(柏市)。この二つの市のそれぞれの学区に共通するのは、公務員の官舎があること。

公務員の官舎に暮らす子供たちが通う学校の評判がいいのは、公務員である親の教育熱心さが、子供に伝わり、そのお友達につながり、学校にも影響することは否定できない。

周りの生徒が優秀であれば、それにひっぱられ成績も向上するし、周りの生徒が塾通いや勉学に励めば、それに影響され、それを自然に、それが普通となっていく。

公務員の官舎は特徴的でわかりやすいが、この他にも、邸宅街、分譲比率、大手企業の社宅、街の歴史などをみることにより、およその地域と学校の特性も推察できる。

新しく暮らす地域を探す際、高収入な家庭ほど、このような学力水準が高い学校と地域を選ぶ傾向にある。厳しい現実であるが、学校の水準が高い地域は、地価も高くなる傾向にある。

また、高収入は家庭ほど、時間に対しての考え方がシビアになる。そのため、通勤時間を減らすために、利便性が高い地域を選ぶ傾向になる。

利便性が高い地域は、高収入な家庭が増え、地価もあがり、さらに、教育水準も上がり、また、高収入な家庭が増え、高収入家庭の教育熱心さを対象にした教育関連の施設が増え、さらに集まり、地価もあがる。このような循環が起きる。

リーマンショック以後、さすがに教育熱心だといっても、資金力に陰りがでてきて、私学への進学率は低下してきた。でも、近年の子供第一(過剰なまでと思うときも)という風潮から、教育環境は落としたくない。

そこで、最近、増えてきているのは、公立の学校で評判がいいところにしようという地域の探し方。私学であれば、細かい住所は関係ないが、公立の場合、詳細な番地によっては、学区が変わることがある。

学校選択制を採用している市でも、評判がよくて人気のある学校は選択制の対象から外したり、学区外からの受け入れ人数が少なく抽選になることもある。数年先の入学の場合は、今と同じ状況かわからず、狙った学校の学区内で居を構え、確実にする必要がある。

もっとも、これは親が受験(教育)重視の場合である。例にあげた学区のなかのまさに公務員官舎にお住まいの方から、疲れたのでこの学区から出ていきたい、という要望もいただいたこともある。

一橋大学経済研究所の小塩隆士教授の研究によれば、学校よりも家庭環境の方が、子供の学力に影響が大きい、と結論付けている。(経済力の差、置かれた環境による影響も否定はしていない)

子供が周りに影響されて勉強するようになり学力が向上する、ということよりも、親が高収入・高学歴の親に影響される方が子供の学力向上につながる、という方が正しいかもしれない。

地価が高く、学力水準が高い学区を選ぶというのもひとつの選択肢として間違えではないが、地価を安くすませた分、家庭教育などの充実につなげる道もある。どういう教育を目指していくか次第で、選ぶ地域も変わる。

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2012年07月08日

やっぱり便利がいい。

「地盤が悪い、液状化リスク高い、水災ハザードマップの色が濃い、なのに、なんでこんなに高いの?」。昨日、お客様から受けたご質問です。

震災以後、災害リスクと地価が連動すると言われているのにも関わらず、それでも、利便性が高いことが地価を決める大きな要因になっている。

都心部の高額帯マンションが、今までになく売れている状況を見ても、いざというときのことよりも、日々の生活の方が大きく占めてしまう心理が表れている。

わたしごとですが、将来の健康を考えて、減量に取り組もうという意識は持ちつつも、目の前に食欲そそる料理が並ぶと、ついつい食べてしまう、というのも同じ?

本題に戻ると、利便性が高い地域だからと言って、なんでも売れているわけではないように思える。その地域に属していても、土地なり不動産に、問題を抱えているような物件は、なかなか売れない。

利便性が高い、かつ、不動産に問題がない(問題が解決できる)、という場合に、多少高くても売れている。いいものと悪いものの区別をする、という消費者の見る目が高まっている。

この二つの条件をクリアしている、ということは、すなわち、資産価値が維持されやすい。値上がりとまではいわなくても、値下がりしづらい、値下がり幅が小さいということに繋がる。

い不動産を買える高所得者・資産家は、資産価値が維持され、高い不動産に手が届かない普通の方は、資産が目減りしやすい。

税や社会保険の負担、雇用などなど、逆進性の時代。さらに、資産に占める割合が高い自宅の部分でも、格差社会が鮮明になることに繋がっている。

弊社が所在する柏市の不動産売却の査定依頼が2件あった。先日発表された路線価で、柏駅前は千葉県での最高値をつけたが、柏駅から離れた住宅地の地価状況は厳しい。

どちらの不動産も、都心へのアクセス路線(常磐線、TX)から乗り換えた支線が最寄り駅となる。駅から徒歩15分圏内にも関わらず、評価した金額は、長年、この地域を見てきた私の目から見ても、こんなに安くなってしまったのかと落胆した。

そのなかでも、角地であったり、台地の平坦地であったり、公道である、商業施設が近くて生活利便性は高い、など、見出せる面があるので、救われている部分はあり、売却そのものは可能だが、交通利便性が地価に大きな影響を与えることは否めない。

これからの不動産購入で考えたいのは、住まいの計画を柔軟に考えて利便性が高い地域を選ぶか、割り切って安く買うか。これだけ安く買えるなら、ライフステージに応じて住み替えていく、ということも考えられる。

理想は、軽い住宅ローンで、ライフステージが変換するまでに完済(残高を極力減らす)できるようにし、住み替えの際、売却でも賃貸でもどちらにも対応できるようにする。

高額な住宅を1件どんと持つと、資産の下振れリスクもあるので、生涯同じ金額を使うなら、それを2件3件、、と不動産を分散するといい。不動産投資家(賃貸業)で、老後の収入の足しになるかもしれない。

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2012年07月07日

住宅取得資金贈与の非課税枠を利用して負担軽減

住宅資金としての贈与資金を自己資金拡充に利用し、住宅ローンの借入額を減らした場合、どの程度の差が出るのか、シミュレーションしてみた。

トータル4,500万円の資金計画の場合、贈与分なし、自己資金500万円、住宅ローンの借入額4,000万円だと、月々130,038円(変動金利1.075%、30年返済)、利息合計6,813,671円。

このケースで、贈与資金(省エネルギー性・耐震性適用)の住宅取得非課税枠1,500万円と同じ金額を自己資金に充当し、借入額2,500万円になると、月々81,374円(同)、利息合計4,258,443円となる。

1,500万円の資金贈与分を、将来何かしらの形で返すことになったとしても、利息の差額250万円超も負担が軽減できる。完全な贈与ではなくても、一時的に子供へ貸し出すだけでも、子供の負担は軽減でき、援助したことになる。

この負担軽減分を、一部でも、子供から親への恩返しに使えれば、ほとんど利息がつかない銀行預金に預けているよりも、親としても得をする。

今回のシミュレーションは変動金利でおこなったが、フラット35の金利2.5%(30年)で計算すると、月々158,048→98,780円、利息総額の差額は630万円超に!

贈与資金をほんとうに贈与しきった場合、贈与資金1,500万円+250〜630万円の利息軽減分の両方を援助したことになり、贈与金以上の効果が生まれる。

なお、親も子も、この点を認識しているのか別で、こんなに渡した、こんなにもらった、とどこまでわかっているのかは不明。

この考え方は、相続時の精算課税制度、生前贈与を利用した相続税対策の応用したもの。相続税と贈与税は兄弟のように関連し合った税金である。

仮に、相続税100万円、贈与税100万円、と同じ税額であれば、生前に贈与した方がいい。これは、贈与した時点から、子供がその財産から得られる利益を直接得られるようになることによる。

資産価値1億円のアパートを持っている場合、相続、贈与とも課税対象額は1億円だが、相続時だと、そこまでの家賃収入が相続財産に加算される。生前に贈与した場合、贈与後の家賃収入は子供に移るため、相続財産には入らない。

実際には、相続財産全体で考えなければならないが、高い贈与税を払ってでも、節税効果を得られることもある。本題の住宅取得用の資金贈与は、非課税枠を拡大しており、贈与税が発生しないものであるから、単純に利息軽減分の効果が得られる。

平成24年度の税制改正で、住宅取得用の資金贈与に関する特例が延長された。内容は次の通り。

直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税枠は、平成24年1,000万円(1,500万円)、平成25年700万円(1,200万円)、平成26年500万円(1,000万円)とする。()内の金額は、省エネルギー性・耐震性を備えた住宅の場合。この他にも適用要件、被災者の特例などもあり。

この贈与税の特例を利用した利息軽減効果を得るためには、贈与資金分を、全体資金の拡充に使わないこと。借入額は変わらず、贈与分だけ総予算を増やすことになれば、まったく軽減効果はない。満足する住宅にはつながりますが。

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2012年07月03日

2012年(平成24年)路線価

路線価とは、国税庁所管、相続税などの国税評価を算出する際の地価の基となる。毎年発表され、以前は8月に発表されていたが、近年、7月に変更された。路線価は、各税務署の他、インターネットで閲覧することができる。

税金を徴収するためには、不動産も含め、すべて時価で計算するのが原則だが、土地を個々に計算するのは実務的に難しく、道路を評価することにより、同じ道路に接する土地を機械的に評価できるようにした。

2012年(平成24年)の路線価が発表された。千葉県は、県平均で▲2.0%、リーマンショック以後、4年連続の下落。東日本大震災の被災地を中心に下落し、下落幅も拡大した。

特に、液状化の被害がひどかった浦安市や千葉市美浜区の下落幅が大きいが、震災直後よりは持ち直している。これからは、景気や人口動向などの長期的な波動に連動していくと思われる。

長年、千葉県の路線価で特徴的だったは、千葉駅前(千葉税務署管内)の次に評価が高いのが、柏駅前(柏税務署管内)であるという点。これが、今年、柏駅前が県内最高値をつけ、さらに、船橋駅前も千葉駅前を超えた。

千葉県の地域(地価)を区分けすると、東京のベットタウンである北西部(市川、船橋、松戸、柏など)、県の中心である中央部(千葉市)、成田・木更津などの県内衛星都市、銚子から房総にかけての漁業と農業の東南部に分かれる。

今回の路線価でわかったことは、千葉県の中心よりも、東京近郊部の中心部(柏)の方が経済的な活力が強いということ。千葉県も大東京圏に組み込まれたことが、地価にも反映された。

同じ東京のベットタウンであり、柏よりも大きな都市である船橋、松戸、市川などは、東京に近すぎてることと、周辺にも活力があるため分散する。柏との地理的な要因により、後塵を拝することになる。

柏よりも都内へ遠い地域は、距離時間がネックとなり都内よりも県内(茨城県含む)の中心地を目指す。地理的な要因に、東の渋谷と呼ばれた街の特性が、東京の代わりとなれた。

駅前の商業地路線価とは違い、住宅地の路線価は、市川、船橋、松戸の方が総じて高くなる。これは、都内への通勤アクセスが強く反映されるためである。商業地は人が集まるところ、住宅地は都心への利便性が高いこと、これが地価の決め手になる。

路線価の他に、国土交通省が所管する公示地価(基準地価)、各地方公共団体が所管する固定資産税評価額という公的な地価評価がなされている。これに時価(市場価格)を加え、同じ土地でも4つの地価が存在することになる。

複数の地価を、きちんと区別し、関連性を把握している一般の方は少ない。不動産を扱う現場にいると、路線価よりもこんなに高い、こんなに安い、などと聞くことも多いが、ひとつの土地に4つもの評価システムがあるのだから、仕方ない。

近年、地価下落も進み、市場価格と公的評価(路線価、公示地価、固定資産税評価)とのかい離率も小さくなった。場所によっては、路線価以下の時価ということもある。

今まで、路線価6掛け、固定資産税評価7掛け、公示地価8掛け、などと時価との差を言われていたが、地価下落時代では、この通説も通用しなくなってきた。聞きかじりの半端な知識ではなく、個々に分析が必要な時代となった。

それでも、公的な地価評価を話題に出されたいのなら、路線価から基づいた地価評価の仕組み、路線価は方位に影響されないことや、土地の状況により修正手法などを理解し、それを用いて使った方がいい。

安易に、路線価よりも高い、などと不動産屋に言うと、営業スマイルに隠された心の中で、この素人が、って、舐められちゃいますよ。方位や土地形状、時価とのかい離などを一言添えると、お、やるな、って思われます。

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2012年07月01日

平成24年7月分住宅ローン実行金利

各銀行より平成24年7月実行分の住宅ローン金利が発表されました。

主要銀行の主な7月実行金利は、以下の通りです。
(比較しやすいように優遇適用後で表示します)

◇千葉銀行
 変動金利:0.875〜1.275%
 10年固定:1.400%(キャンペーン中)
 15年固定:1.900%(キャンペーン中)
 20年固定:2.100%(キャンペーン中)
 全期間固定:2.300%

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇京葉銀行
 変動金利:1.175%
 5年固定:1.500%(キャンペーン中)
 10年固定:1.600%(キャンペーン中)

※配偶者が保証人となれば、保証料不要。(期間限定)
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.0〜1.2%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇みずほ銀行
 変動金利:0.875%〜1.075%
 10年固定:1.450%〜1.650%
 全期間固定:2.250%

※保証料要。
※金利優遇幅は借入・審査内容次第で可変。
※自己資金20%超の場合、この他の優遇設定あり。

◇三菱東京UFJ銀行
 変動金利:0.875%〜1.075%
 5年固定:1.100%(キャンペーン中)
 10年固定:1.400%(キャンペーン中)
 全期間固定:2.490%(30年返済まで)

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4%
※7大疾病保障のキャンペーンあり。

◇三井住友信託銀行
 変動金利:0.775〜1.075%
 10年固定:1.350〜1.650%
 30年固定:2.250〜2.550%

※保証料要。
※金利優遇幅は借入・審査内容次第で可変。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.4%

◇中央労働金庫
 変動金利:1.225%(1.075%)
 10年固定:1.550%(1.400%)
 35年固定:2.550%(2.400%)

※()内は中央労働金庫規定の会員優遇。
※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲0.4%

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相も変わらず、長期金利市場が低い水準にとどまり、7月の住宅ローン金利も長期系を中心に下がりました。これは、消費税増税案が衆議院を通過したことによる、日本国債信任でもあると言われている。

日銀の理事は、衆議院の委員会で「財政健全化の取り組みへの期待が市場に存在しているためだ、万が一取り組みが進まないと市場が失望すれば、長期金利が上昇する可能性が高まる」と指摘した。

日本の国債が買われている理由(金利が低い理由)は、消費税増税による財政(国債の支払い根拠)改善の余地があることと言われており、この根拠となる増税の見通しが暗くなれば、国債償還に影響が出ると受け止められる。

国債償還の不信から長期金利が上昇するシナリオとなった場合、変動金利は、日銀の政策金利に影響されるため、市場金利が上昇してもすぐには反映されない。しかし、長期金利に連動する固定金利は毎月のように上昇していく。

住宅ローン金利の上昇による購入資金力の低下と、住宅ローン返済額の増加と景気悪化による収入減少による返済苦による売却物件増加により、不動産価格の下落の方向へと進むことになる。

消費税が増税された場合も、さまざまな家計負担増(年収の10%程度と言われる)と相まって、住宅ローン金利上昇した場合と同じ流れが想定される。

消費税が増税されても、現状維持されても、不動産市場のこの先は暗い(下落)。人口減、世帯減、少子高齢化という大きな流れも下落トレンド。進むも地獄、戻るも地獄という、不動産・住宅業界には辛い環境になる。

バブル崩壊から20年を超えてもなお、高度成長期からバブル期を経た悪しき部分が一部残っている。業界が近代化へと脱皮し飛躍するために、この厳しい環境は良い機会かもしれない。

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posted by preseek_shibata at 16:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする