2012年02月16日

消費税増税を住宅購入に活かすなら

現実味を帯びてきた消費税増税。一派一絡げに、消費税増税が住宅購入費用を莫大に増大させる、という雰囲気になっている。

増税がそのものがどのような影響を与えるのか、購入者側に知らされる、知ることなく、消費税増税だからと、慌てる、慌てさせられる風潮は、とても危険です。

金利は上昇する、と同じく、以前から話題になりつつも、なかなか現実的にならなかった消費税の増税が、政府の方針で打ち出されました。年金の先行き不安、財政赤字などを解消するため?です。

消費税の増税で問題が解決するのか、増税すべきかなどの大きな話はメディアにお任せするとして、もし、消費税増税が現実になったとき、住宅購入環境、不動産市場はどのようになるのか。

過去を振り返ると、消費税導入時、3%から5%に引き上げられたとき、駆け込み需要があって、そのあと、反動で需要が落ちたという流れがありました。おそらく今回もそのようなことになります。

不動産や住宅の営業マンも、金利が上がる前が得、消費税が増税になる前がチャンス、という常套の営業トークを繰り広げています。はたして、これは本当なのか。私の見解は、嘘でもないけど、本当でもない。

仮に、不動産市場や建築コストがまったく変わらない前提なら、金利が上昇することや消費税増税は、費用が増加するのですから、たしかに営業トークは本当になる。

金利の場合、金利が上昇すれば、不動産購入の資金力が低下することから、市場の下落要素となり、利息は増えても、価格そのものは下落し、帳尻は合うことになる。

消費税増税の場合では、駆け込み時に需要の先食いをしたため、増税後の需要が激減し、価格の下落圧力が強まり、やはり、同じような結果となります。

結果、金利上昇の前でも後でも、消費税増税の前でも後でも、費用の増加もあり、減少もあって、帳尻は合う。どちらも同じようなもの。得もなければ損もない。

住宅購入の場合、まず、土地は非課税扱いのため、消費税増税そのものが価格には反映されない。売主が一般人(非課税対象者)の中古住宅や中古マンションも非課税で同様。

消費税が直接的に関係するのは、建築やリフォーム、新築中古問わず、売り主が不動産業者の物件価格(建物部のみ)、購入の諸費用関係です。

建築、リフォーム、業者売り主の物件では、消費税増税分をそのまま価格に転嫁するのは厳しい面もあるため、大きく上昇しないことも想定される。その分、協力業者や仕入れ時の買取価格に影響はあり、価格下落要因になる。

購入の諸費用では、単純に増税されますが、住宅購入費用全体から見た諸費用の割り合いと、価格そのものの減少を考えれば、大きな費用増加にはならない。さらに、住宅関連の消費税は据え置きという意見もある。

市場的には、短期的な動きはあっても、落ち着くところに落ち着くので、慌てる必要はない。よっぽど、大きなトレンドである人口減少、雇用や収入、経済全体の方が影響を与える。

社会的な外部要因ではなく、購入者自身の内部要因、家族や生活スタイル、収入や人生計画などから、購入を判断すべきで、もしそれが今なら今購入すべきで、それが先なら増税前に駆け込まず、先に買うべき。

長期な検討と判断が必要な住宅購入では、消費税増税という一時的なもので左右されることなく、大きな視点と正しい状況把握のうえで考えることが大切になります。

もし、消費税増税というチャンスを活かしたいなら、非課税扱いで増税されないにも関わらず、市場下落要因の影響を受けて価格が下がる中古住宅、中古マンション市場を狙うことをおススメします。

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2012年02月15日

年金制度のおさらいが効く

国民年金の保険料未納率が高いことが問題となって久しい。未納率が高い一因として、賦課方式なのに積み立て方式と思われていること、年金の仕組みが理解されていないことがある。そもそも、賦課方式(仕送り方式)を採用するなら、いっそ税金にしてしまった方がいい。

賦課方式とは、今の現役世代の人が、今の年金受給者を支える方式。現役世代が老齢世代へ年金を支払うことから、子供から親への仕送りするイメージから仕送り方式とも呼ばれる。

賦課方式では、年金保険料を納めないということは、自分の親に支給される年金を、他人に支払ってもらうようなもの。未納率が高い理由に、この仕組みが理解されていないことも多いのではないか。震災で見せた日本人の良心が本物なら未納率も改善されるはず。

税金形式なら、現在の社会保障を毎年、国全体で支えるというイメージもしやすい。年金という言葉を使うと、どこか、自分たちの将来のために貯蓄するというイメージが湧く。自分たちの貯蓄というイメージがあるから、税金よりも未納することが心理的に軽くなるのではないか。(罰則も)

税金と統合すれば、徴収率もあがり、事務経費も節約できる。どこかに飛んで行ってしまった先の衆議院選の民主党マニフェストでは、社会保険庁を解体し、年金保険料も税金と同様に国税庁(仮:歳入庁)に徴収させようとしていた。これは徴収能力をあげて、未納者から保険料を徴収しようとするもの。

そもそも、年金保険料を支払わない理由として、保険料を納めても、将来、年金をもらえない、支払った金額以上にもらえない、という不安と不満が主な理由である。この他に、社会保険庁そのものの無駄遣い、職員による横領、大きくは政治不信から納めていない人もいるが。

もし、このまま、年金という言葉を使うなら、自分たちの老後の資金を蓄える積み立て方式が相応しい。強制的に老後資金を積み立てる仕組みで、最低限の老後資金を確保する。保険料税控除や国の保証などの特典をつける。これなら言葉のイメージとしっくりくる。

積み立てないなら、貯蓄がないことと同じで、老後資金がないことは、年金保険料を納めない本人が悪いというだけ。ただし、生活保護制度があるため、年金は支給されない代わり、生活保護費を受給するという輩も出てくるはず。

基本的な部分を税金方式とし、年金と生活保護費を同等とし、さらに上乗せ分を、現在の厚生年金、年金基金、企業年金、個人年金などの積み立て方式でカバーする連用制度。積み立て部分に国の制度でバックアップするのが落としどころでしょうか。

さて、政治に期待できない状態で、根本的な年金制度を論じていても虚しいだけですので、現在の年金の基本的な部分をおさらいします。

1.年金支給額の半分は国庫負担(積み立て方式で考えれば、倍にして返してくれる?)
2.障害年金や遺族年金制度がある(現役時代の保険も兼ねている)
3.保険料の税額控除がある(割安な保険料で老後資金を蓄えられる)
4.収入が少ない時は減額や免除の制度がある(国庫負担分は支給される)

親の年金を他人に支払わせるという負い目(認識ないか)だけでなく、ご自身にも見返りあるものです。この仕組みを認識できれば、未納も減ると思うのですが。これだけの保険大国なんですから、日本は。

余談ですが、定年制度、少子化問題、雇用問題など、年金って複雑に絡み合っていますよね。働く意欲と働ける状態であれば定年はなし、ってことでも。

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2012年02月05日

任意売却

不動産業者間でまわる不動産情報を眺めていると「任意売却」という文字を見かけることが多くなりました。一般的に売り出されている不動産は、所有者の任意で売却するため、すべて任意売却ですが、特に記載がある場合は、債務整理(借金)のために売らざる負えない場合のことを指します。

債務整理での売却となると、裁判所を通じた「競売(けいばい)」が一般的に知られております。競売が債権者側(金融機関)からの申し出による強制的な売却、債務返済となるのに対し、所有者自らの意思で売却するケースを任意売却と呼び、競売や通常の売却と区別しています。

住宅ローンの滞納や借入金が返済不能になった場合、通常、融資している金融機関は抵当権に入っている不動産を差押え、競売で処分して、売却代金を債務返済に充てます。競売の場合、売却価格が実勢価格を大幅に下回ることから、債務者にとっては、多くの債務が残り、金融機関としても、回収額が少なくなる。

少しでも高く売却できることは、債務者・債権者のどちらとしてもメリットがあり、競売になる前に、任意売却を利用するケースが増えてきている。※競売の場合、時間や経費がかかることも、任意売却に拍車をかけている。

通常の売却手段を使う任意売却の場合、金銭的なメリット以外にも、世間的には一般の売却と区別できないことから、所有者の精神的負担を軽減したり、住み替えがスムーズに進むことも多い。

いいことづくめのような任意売却だが、競売に進んでしまうケースも多い。ケースとしては、複数の債権者がおり、任意売却の同意が取れないとき※や、債務者(所有者)自身が非協力的だったりするなど。※債権者全員の同意が必要。

任意売却で売り出されている不動産を購入する側としては、購入後の瑕疵担保責任がないため(瑕疵担保責任をつけても資金力がなくて対応できず)、購入後の費用や手間も取引価格に考慮すること、取引中の金銭のやり取りに注意することが必要です。

任意売却の場合、不動産そのものではなく所有者に問題があるのみですから、きちんとした取引をすれば問題なく、さらに競売価格とまではいかずとも、実勢価格よりは少し安いケースも多いことから、いい買い物になることもあります。

売却する側、購入する側ともに、一番大事なのは、取引を依頼する不動産業者の選定です。選定が悪いと、債権者と結託して安い売却となってしまったり、余計な費用負担が生じたりすることに繋がります。

債務者側には、いろいろな諸事情もあり、致し方ないことも多いと思います。これから購入する人は、なにかの事情があったときに、吸収できる余裕を持っておくことが肝要です。

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2012年02月04日

住宅ローンの金利タイプ

住宅ローンの金利は、低金利水準で推移しています。いつからこの水準になったのか、1年か2年か、はたまたもっと前からか、忘れてしまうくらい、かなりの長期間にわたり、現在のような低金利水準です。

金利動向に変化がないと、住宅ローン選びも同じパターンとなります。この状態だと、アドバイスする側も、疎くなってしまいますので、あらためて、住宅ローンの金利タイプごとに、特徴と留意点をまとめてみました。

1.変動金利

住宅ローン借り入れ後、半年毎(基本は4月と10月)に適用金利を見直します。金利は短期物に連動しますが、実際には日銀の政策金利に影響されます。

変動金利には独特のルールがあります。一つ目は、適用金利が変更されたとしても、返済額は5年に一度の変更となります。金利は変動するも返済額が変わらないということは、返済額の元金と利息の割合が変わり、金利が上昇した時は、元金の減少スピードが落ちます。

二つ目は、返済額の見直しの際、新しい返済額は、従前の返済額の1.25倍までに抑えるというもの。一つ目のルールと併せ、ここに変動金利の怖さが潜んでいます。

返済額が変わらない、返済額の上昇が抑えられる、しかし、金利そのものは変動する、このギャップが生じると、元金の返済スピード、住宅ローンの残高推移に影響が出ることになります。極端な例ですが、急激に上昇した場合、返済額に占める利息の割合が100%を超え、元金がまったく減らない、ということもありえます。

金利が低く、金利上昇も小さい幅であれば、メリットも得られますが、急激な上昇をした場合、利息が膨らむことがあります。

2.一定期間固定型

イメージは、変動金利タイプの土台にして、一定期間のみ金利を固定する特約がある。期間は、2年、3年、5年、7年、10年、15年などさまざまで、取り扱う金融機関により異なります。

特約で決められた期間は金利上昇することはありません。特約期間満了時には、そのときの金利が適用されます。現在の低金利で一定期間固定し、明けてみたら、大幅に金利が上昇していた場合、上昇した分まるまる返済額も上昇します。※変動金利タイプのようなルールはありません。

残高が多い当面の間は金利上昇リスクを回避し、残高減少後は変動金利で利息軽減を狙う、という場合に選択します。このため、一桁年数では残高もさほど減少しないことから、10年以上の期間を固定することをおススメします。

3.全期間固定型

文字通り、返済の開始時から終了時まで、金利が変動しません。現在のような低金利時は、そのメリットを最後まで享受でき、返済額が一定になることで家計に安定をもたらします。

金利上昇のリスクは、融資する金融機関が担います。そのため、変動金利などと比べ、設定される金利は高く、金利の動向によっては、利息を多く支払うことになるリスクを抱えます。

残高が減少し、残りの期間が短くなったころに、変動金利タイプなどへの借り換えをすることも含めておくことをおススメします。

4.ミックス型

違うタイプの住宅ローンを組み合わせることにより、メリットデメリットを中和できます。どちらか決めきれない、バランスを取りたい方におススメです。※違う金融機関の住宅ローンを組み合わせることはできません。フラット35は例外。

住宅ローンを二種類(二本)にわけるため、借入諸費用が増えます。組み立てるバランス、繰り上げ返済の優先順位なども、併せて検討することになります。

以上、簡単ですが、住宅ローンの特徴をタイプ別にわけてみました。

それぞれに良しあしがあり、神のみぞ知る領域である将来の金利動向を考慮しなければならないため、住宅ローンの特徴だけで選択することはできません。家計や人生計画、消費性向なども含め、総合的にご判断ください。

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2012年02月02日

平成24年2月分住宅ローン実行金利

各銀行より平成24年2月実行分の住宅ローン金利が発表されました。

主要銀行の主な2月実行金利は、以下の通りです。
(比較しやすいように優遇適用後で表示します)

◇千葉銀行
 変動金利:1.475%(※1)
 10年固定:1.500%(※2)
 全期間固定:2.430%

※保証料要。
※1:自己資金20%超なら1.275%
※2:3月までお申し込みの方、固定終了後の優遇幅は最大▲1.4%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇京葉銀行
 変動金利:1.275%
 3年固定:1.550%
 5年固定:1.800%
 10年固定:1.950%

※配偶者が保証人となれば、保証料不要。(期間限定)
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.0%
※借入・審査内容により優遇条件の見直しあり。

◇みずほ銀行
 変動金利:0.875%〜1.275%
 3年固定:1.450%〜1.850%
 5年固定:1.550%〜1.950%
 10年固定:1.850%〜2.250%
 全期間固定:2.400%

※保証料要。
※金利優遇幅は借入・審査内容次第で可変。
※自己資金20%超の場合、この他の優遇設定あり。
※全期間▲1.2%〜▲1.6%優遇。

◇住友信託銀行
 変動金利:1.075%
 3年固定:1.250%
 5年固定:1.100%
 10年固定:1.450%
 30年固定:2.550%

※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.2%
※全期間優遇コースの場合、▲1.4%(ネット経由なら▲1.5%)

◇中央三井信託銀行
 変動金利:0.775%〜1.175%
 5年固定:1.100%
 10年固定:1.450%
 35年固定:2.400%

※保証料要。
※変動金利優遇幅は借入・審査内容次第で可変。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲1.2%

◇中央労働金庫
 変動金利:1.225%(1.075%)
 5年固定:1.350%(1.200%)
 10年固定:1.550%(1.400%)
 35年固定:2.750%(2.600%)

※()内は中央労働金庫規定の会員優遇。
※保証料要。
※期間固定の場合、固定終了後の優遇幅は▲0.4%

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ここ最近、ほぼ変わらずの金利水準です。市場の金利(10年)も1%弱の水準をうろうろしており、連動する住宅ローンの金利(固定)も同様の動きです。

金利に関して、今朝の朝日新聞に、興味深い、というか、ちょっと怖い記事が掲載されておりました。

「三菱東京UFJ銀行が国際暴落(金利上昇)を想定した危機シナリオ作成」という記事の内容は、なにもできないこのままの政治だと、数年後に国債が消化できずに急落し、金利が上昇するというもの。

住宅ローンに関しては、短中期の固定期間が終了した時点で、大幅な金利上昇のために返済額が上昇する可能性があることを示している。

この危機シナリオだけで考えれば、ベストは全期間固定、半端な固定期間を選ぶくらいなら、市場金利ではなく日銀の政策金利に連動する変動金利を選択する方がいい。

同行の他、他の金融機関でも、長期国債から短期物への資金移動を考えていることと、利払いによる財政圧迫(すでに圧迫?)を避けるために、短期金利は上昇する可能性が、長期金利よりは小さい?ため。

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posted by preseek_shibata at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする