2008年11月30日

不動産業界の大型倒産2008

11月28日、モリモトが民事再生法の適用を申請し受理されたことで、上場企業の倒産件数が戦後最悪を記録した。そのほとんどが不動産業関連。しかも、リーマンショック以降の資金繰り悪化が直接的な原因の過半を占める。

≪日本経済新聞・11/29≫

マンション販売のモリモトが民事再生法申請 負債総額1615億円

 東証2部上場のマンション販売会社、モリモトは28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日付で受理されたと発表した。負債総額は1615億円。不動産ファンドなどの投資家向け不動産開発を主軸にして今年2月に株式上場したばかりだが、不動産市況の冷え込みに伴って販売用不動産の在庫が膨らみ、資金繰りに行き詰まった。

 東京商工リサーチによると、負債総額は今年8番目の大きさで、不動産関連業種としてはアーバンコーポレイションなどに次いで3番目。

今年も一月を残しており、年末を乗り切ることができず倒産してしまう会社もあるかもしれないが、改めて、今年倒産した不動産会社のうち、大型のものをピックアップしてみた。(東京商工リサーチ調べ)

・六本木開発(資産管理)
 バブル崩壊後の低迷によるもので、現在の不動産市況は関係なし。

・アジャクス(マンション分譲)
 販売不振による資金繰り悪化。

・レイコフ(不動産投資ファンド事業)
 販売不振と資金調達難。

・ケイアール不動産(不動産開発と賃貸)
 バブル崩壊後から続く債務超過。

・近藤産業(マンション分譲)
 建築基準法改正による着工の遅れに不動産不況が襲い業績悪化。

・スカイエステート(不動産開発)
 バブル崩壊から続く赤字と債務超過。

・スルガコーポレーション(マンション分譲)
 反社会勢力との関係による資金調達難と販売不振。

・愛松建設(マンション分譲)
 建築基準法改正による着工の遅れに不動産不況が襲い業績悪化。

・インベスト(投資マンション開発販売)
 不動産不況による販売不振と資金調達難。

・ゼファー(マンション分譲)
 本業以外の投資ファンド向けの販売不振や関連会社倒産による財務悪化。

・マツヤハウジング(マンション分譲)
 販売不振と資材高騰による資金繰り悪化。

・ダイドー住販(投資用不動産の開発販売)
 借入金による事業拡大の失敗。

・アーバンコーポレイション(マンション分譲)
 株価下落と資金調達難。

・セボン(不動産売買)
 大型物件の売却トラブルによる財務状況悪化。

・創建ホームズ(マンション分譲)
 不動産市況悪化の販売不振と資金調達難。

・協同興産(不動産売買)
 バブル崩壊による債務超過。

・Human21(不動産販売)
 不動産市況悪化の販売不振と資金調達難。

・リプラス(家賃保証事業)
 資金繰り悪化による家賃送金遅延で信用失墜。

・ニューシティ・レジデンス投資法人(不動産投資)
 金融市場の収縮による資金調達難。

・ダイナシティ(マンション分譲)
 代表者逮捕による信用失墜と販売不振による資金繰り悪化。

・ノエル(不動産分譲)
 販売不振による経営環境悪化と資金繰り逼迫。

・康和地所(マンション分譲)
 販売不振による業績悪化。

・ディックスクロキ(不動産開発)
 不動産投資ファンドへの売却低迷。

書き始めたのはいいものの、あまりにも数が多く、途中で止めたくなってしまったほど。弊社周辺でも、ニュースにならない規模のものや、まだ存続しているが危ないという話は、枚挙に暇がない。

バブル崩壊の影響という要因が残っているのは驚いたが、倒産企業で目立つ特徴は、不動産投資ファンドがらみとマンション分譲の偏り。同じ分譲事業の建売業者(パワービルダー)も不振だが、倒産までには至るケースは少ない。

販売不振による経営環境悪化は変わらない。違いは、マンション分譲事業が長期に渡るものであることと、投資ファンドとの関連性。倒産したマンション分譲会社は、本来の営業活動から離れ、儲かるからと安易な方向へ流れた。この姿勢がいけない。

報道で取り上げられている不動産会社の内定取り消し。会社からの人員削減、社員自ら危険を察知し退職するなど、人の動きを見ていても、かなり厳しい状況だと感じる。

取引中に、相手方の倒産という事態に巻き込まれると、購入者としても、取引関係者としても、ダメージは大きい。財務状況や金融機関の対応まで分かれば望ましいが、会社の姿勢を見るだけでも、かなり分かるのではないだろうか。

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ゆとりローンって?

ゆとりローンって、なに?

およその想像はつくが、ゆとりローンって言葉そのものを私は認識していない。これは私だけのか、業界の全体なのかは不明。

業界に入って20年弱。このゆとりローンなるものが市場に出ていた頃、不動産営業に携わっていた。なのに、公庫融資をあまり使わなかったためか、はたまた、当時ゆとりローンなる言葉を知らなかっただけなのか、私の頭には、ゆとりローンなる言葉はなかった。

ゆとりローンをネットで検索してみると100万件以上のヒットがある。これは、ゆとりローンを利用した人の自己破産など住宅ローン破綻が急増し、TBS報道特集やフジテレビとくダネ!をはじめ多くの報道で、この現状と問題点を指摘することが増えたことによる。

1998年(平成10年)、住宅金融公庫は当初5年間の利息を本来の借入期間よりも長い50年(75年?)で計算した。借入期間の設定を長くすると毎月の返済額を低く抑えられる。この償還を「ゆとり償還(ゆとり返済)」と言い、ゆとり償還方式の住宅ローンを略して、ゆとりローンと呼んだのであろう。

ゆとり償還期間の当初5年が経過した6年目以降は、当初の借入期間が適用される。借入期間が短くなれば、毎月の返済額が増加する。この返済額が家計を圧迫し、自己破産、住宅ローン破綻へと繋がるのだが、1998年からの5年後に問題が起こることが、なぜ、今、問題となっているのか。それは公庫融資のもう一つの特徴が影響している。

公庫融資は、10年目までの適用金利と11年目以降の適用金利を分けた段階金利を採用していた。例えば、当初10年は2%、11年目以降は4%と、11年目に適用金利が上がる。

ゆとり償還により6年目から返済額が増加し、段階金利で11年目から、さらに返済額が増加する。6年目の返済額増加は凌げたが、11年目の返済額増加で、家計が持ちこたえられなくなったことが、住宅ローン破綻に繋がっている。

公庫融資の特徴は、景気も不動産も右肩上がりで上昇する高度成長期には良かったのかもしれない。年功序列の終身雇用で、歳を取ると共に収入が増加する時代なら良かったのかもしれない。

しかし、バブル崩壊後であり、リストラという言葉が生まれ、年功序列の終身雇用が崩れていた、1998年(平成10年)に、このような住宅ローンを、国の出先機関で信用も高い公庫が取り扱っていいものだったのか。

また、公庫融資とならび利用されていた年金融資。今でこそ年金という言葉は不安と同義語となったが、こちらでも同様の制度が採用されており、年金≒国という信用が仇となった。

この“ゆとりローン”による住宅ローン破綻の問題だが、実は、ゆとり償還や段階金利の制度以上に、貸し出し基準が原因となっている。

ゆとり償還の制度をきちんと認識し、状況や今後を見て利用したのであれば、また、段階金利制度は現在でもJAなどで採用されており、適用金利によっては問題はない。

とくダネ!で取り上げられていた事例は、低収入の高齢者に若い娘さんの保証を付けただけで融資を実行。具体的な収入や融資金額は覚えていないが、なんでこんな人にまで融資をしたの?と思える内容。借りた本人の自己責任もあるが、あきらかに貸してはいけない案件であった。※ご本人の借りる資質ではなく、収入と返済負担の問題。

当時、FPの存在がまだ認知されておらず、不動産会社の言うがままに住宅ローンを組んでいた。このため、返済期間全体を見ることなく、借入当初の返済額を前面に押し出す不動産営業により、購入者は左右された。当初の返済額が低く抑えられれば、「これならやっていける」「買っちゃおう」となりやすい。

立派な大人が判断したのだから自己責任もある。不動産営業そのものの意識に問題もある。それと共に、民間金融機関ならいざ知らず、国の直轄である公庫で、このような問題がある融資姿勢にも問題があった。

山一證券や北海道拓殖銀行の破綻など、今回のリーマンショック以上に暗い世相であった時代背景があり、国としては景気回復のため、将来的には問題があったとしても、黙ってやってしまえということだったのでしょう。

「将来に問題が発生するが、それは黙っておこう」なんて、不動産業者なら厳罰が下るような違法行為。でも、国がやれば合法なんですね。住宅金融公庫から住宅金融支援機構への形態と名称変更。これは行政改革の一環なのでしょうが、違法行為を行い信用が失墜し、古い名前では営業できないからと、会社名を変更して営業を継続する不動産業者と大して違わない。

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2008年11月28日

土地譲渡益の非課税?

2009年度の税制改正で住宅関連の目玉として“住宅ローン減税の延長を過去最大規模”で行なうことが既定路線になりつつあるが、さらに低迷する不動産市場のテコ入れと景気浮揚を目指すために“土地譲渡益を3年間非課税”とすることを自民党税制調査会で検討することが、日本経済新聞(11/28)の記事で分かった。

≪記事概要≫

・土地の売り惜しみや抱え込みの傾向が見えることから、土地取引を活性化するため、個人を対象とし、時限的な土地譲渡益の非課税化を検討。

・ただし、景気後退で税収が落ち込むなかで非課税措置を導入すれば、財政悪化要因となるだけに議論となりそう。

・土地譲渡益の時限的に非課税化以外にも、不動産取得税、登録免許税で現在適用されている優遇措置も延長する方針。

・住宅ローン減税は、優良住宅への優遇の他、住民税も対象とするなど中低所得者に軸足を置いた方式も検討する。

・なお、相続税の抜本改革(資産課税から受益課税へ)は先送りする方針。


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≪不動産譲渡益課税概要≫

・譲渡価額−(取得費+譲渡費用)−特別控除=譲渡所得
 譲渡所得×税率(※)=譲渡税額

※税率、所有期間により、長期(20%)、短期(39%)

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この税制改正案の記事を読んで、住宅ローン減税のように、土地取引の活性化・住宅取得の促進にどこまで繋がるのか、私はピンときていません。

今まで、使っていない土地を売って現金に換えてもと思っていたものの、税金の支払いを理由に売却を躊躇していた人は、この機会にと売却に動くことは考えられる。

その際、本来なら譲渡税として取られてしまう分を考慮し、土地の売却価格を抑えてくれるなら、売地の数も増え、価格も抑えられて、購入者側の負担も減り、活性化に繋がるかもしれない。

しかし、現金がどうしても必要と思っている人は、譲渡税の有無に関係なく売却するし、売っても売らなくても問題ない人は、得するなら売るかもしれないが、価格を下げてまで売るかは疑問。

良質な宅地は不足しているのかもしれないが、住宅そのものは余剰気味のなか、供給を増やす方で動いても効果は小さいのではないか。同じ税制改正なら、弱っている購入者側に重点を置いた方が良い。例えば、優遇措置の延長を検討している登録免許税や不動産取得税を思い切って、非課税にするとか。

土地の譲渡益非課税化が実行されれば、価格面は別としても土地の供給数は増える。新規に供給される宅地は、従来の宅地よりも良好なものが多くなると思われ、良好な宅地そのものが多く提供されること自体は、購入者側にも良いことである。

また、地価を時系列や相対的に比較することなく、単純に譲渡益が非課税だと目先のお得感で、売却に動く方も多いかもしれないので、価格面も抑えられるかもしれない。

未利用地を不動産市場に提供し、単純に動かすことで、それなりにお金も動き、景気への効果はある。住宅環境としても悪くなることはない。

郊外の千葉県では、自宅を売却しても、もともと自宅売却の特別控除があることから、譲渡税の課税対象になることは少ない。特別控除は、率ではなく額で控除するため、地価が高い都心部などでは違うのか。

都心部の自宅を売却し新しく家を購入する際、売却時の税金が浮いた分だけ、新しい家の購入に費用を投じられる。これが税制調査会が目指す活性化であり、景気浮揚に繋げる狙いか。

国家的な財政などのことは庶民の私には分からないことですので、減税そのものを反対はしません。同じ減税をするなら違う方がと思うだけで、やらないよりは良いと思います。

今回の狙いが、高額な含み益を抱えた自宅所有者の住み替え促進なら効果ありか。多くの土地を所有している地主さん狙いなら、譲渡税非課税よりも相続税改正の方が効果がある。土地を現金化するのに非課税でも、現金化することにより相続税が増えてしまいますから。

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2008年11月24日

悪質業者の嫌がらせ

AERA2008.12.1号を読んでおりましたら、マンション市況の分析記事の欄外に、マンション市況悪化による悪質業者の押し付けが紹介されていました。※押し付けというよりも犯罪ではないかと思われるないようです。

同誌で紹介された内容は、「家に火をつけるぞ!」「会うと約束するまで電話を切らないぞ!」「断った客宅へ70人前のピザを注文」「怒鳴り胸ぐらをつかまれ」など。詳しい顛末は同誌でご確認下さい。

いまどき、こんな酷い実態なんて、何十年前の昔話だ、などと思いつつ、この他にどんな嫌がらせがあったのかネットで調べてみましたら、あるわあるわ。その一部を書き出してみました。

・夜中11時過ぎにいたずら電話

・玄関の鍵穴に接着剤

・水道を勝手に閉栓

・葬儀屋から多数の連絡

・洗濯物に水鉄砲

・逆切れ

・自宅周辺にステ看大量設置
(ステ看とは電柱などに設置するもの、違法性高)

など。

購入希望者から出向き、いろいろな経緯から断ったのではなく、勝手にセールスの電話してきて、それを断ったら嫌がらせをするなんて、避けようもなく、どうしたらいいのでしょう。(どんな場合でも嫌がらせがいけないのは当然です)

私も、10年以上前に新築マンションの販売会社に在籍していたことがありますが、こんなことをする人は見たことない。正直、こんな犯罪的なことするの?という半信半疑なところもあります。

セールス電話に関しては、不動産業界に限らずあります。弊社の事務所でも特に平日は次から次へと掛かってきて閉口してしまいます。業務威力妨害ではないのかと思うくらいですが、なかなか有効策もなく困っています。

悪質な不動産営業対策と共通するのか分かりませんが、お宅の正式な会社名・所在地・連絡先・担当者のお名前は?と聞く、たいがい、これでガチャと切られるのですが、それでもダメなときは、特定商取引法の告知をしてください、というとモゴモゴして、詰まってしまいます。

こういう悪質な不動産会社(例え営業が個人的でも)を法的に追放されることを願っています。

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住宅地ブランドの崩落

AERA2008.12.1号の冒頭で“崩れ落ちるブランド住宅地”という特集記事が掲載されました。沿線別の地価変動を分析し、どのような現象が起こっているのかを紹介しています。

詳しい内容は本書をお読み頂くしかないが、「イメージと実態に乖離が生じているブランド住宅の凋落を伝え、景気に右往左往する首都圏には本当のブランド住宅地は存在しないことを示している」

首都圏屈指の人気を誇る東急田園都市線。同沿線は、電鉄会社のイメージ戦略に嵌り人気を集め地価も上昇したが、実態は、手本の英国とはかけ離れた乱開発が行なわれ、日常生活でも地獄的な通勤ラッシュに列車遅延と、これが憧れのブランド住宅地での生活かと現実に落胆させられる。

このイメージと現実のギャップに加え、鉄道の相互乗り入れによる地域格差の減少→東京の平準化(フラット)が、住宅地ブランドが剥げ落ちた根源的な理由だと、コラムニストの泉麻人氏は分析。

また、同誌記事では、高すぎる都心やブランド住宅地は下落したもののまだまだ高く手がでないが、地価下落による都心回帰の需要で、都心の隣接周辺部では下げ止まり傾向にあると、地価データなどから分析している。

私の感覚がおかしいのかもしれないが、この記事の地価データを眺めていて、一般住宅地の地価が坪単価100万円を超えるのは根本的に高いのではないかなと思う。

もし、40坪の土地を坪単価100万円で購入したら4,000万円、さらに諸費用も含むと4,200万円以上にもなる。土地を購入しただけでは住宅ではないので、その後、30坪程度の新築住宅を建てるとしたら、諸費用込みで2,500〜3,000万円程度にはなる。土地と建物合計して7,000万円超になるが、この住宅価格は高いのではないか。

私鉄の路線別所得1位の京王井の頭線の年間世帯所得は709万円。井の頭線沿線が坪単価100万円で土地を購入できるとは思えないが、もし購入できたとしても、年収の10倍の住宅購入費になる。

年収の何倍が住宅購入費の適性であるというような数字は個人的に好きではないが、理想と言われている5倍のさらに倍!というクイズダービー(古いか!)のようなことになってしまう。

ブランド住宅地になるような場所は、訪れてみると、確かに、一般ウケしそうな雰囲気を作っており、名前や都心へのアクセスなど表面的な部分では、欲しがるのは無理もないかなと思われるが、果たして、ここまで高額な住宅を買ってまで暮らすべきなのか。

こんなことは私に言われなくても一般消費者はとっくに気づき、ブランド住宅地から離れ、または、購入を手控える流れになっていると、同記事で分かる。

地価データを見ていると、全面的に地価下落局面であるような世相(報道)であるが、上昇地点こそないものの、横ばい地点も多いことが分かる。ただし、直近で横ばいでも前年比では大きく下げていることから、地価は下落してきたが、下げ止まり傾向に移りつつあることが窺える。

横ばい地点は、小田急線(神奈川県)、西武線、京浜東北(埼玉)、総武線方面など、多くの地域が坪単価100万円前後かそれ以下で、地価が都心やブランド住宅地ほど高くはないが、都心へのアクセスなど利便性に優れているなどバランスが取れている地域が多い。

同誌に掲載された関西圏の分析では、ブランドよりも利便性や教育環境などが重視される傾向にあると。実よりも名の関東、名よりも実の関西という意識が如実に表れているが、関西の考え方の方が正しいと思う。

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2008年11月23日

手付金等の保全

今年、上場企業の倒産はバブル崩壊後に記録した戦後最多に並びました。まだ、年末までに時間があることから記録を更新してしまうかもしれません。その中で目立つのは、マンション販売業者とそれに関わるゼネコンです。

分譲マンションは、着工してから完成し引渡しがされるまでに1〜2年程度の期間を要します。マンション価格下落局面でもあり、着工後すぐに販売を開始されたとしても、そのタイミングで購入する方は少ないかもしれませんが、もし、着工中に分譲会社やゼネコンが倒産した場合、購入者に被害が及ぶため、宅地建物取引業法では、宅建業者が売主の物件の場合、購入者が支払う手付金等を保全するように義務付けられています。

第41条 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建築に関する工事の完了前において行う当該工事に係る宅地又は建物の売買で自ら売主となるものに関しては、次の各号の一に掲げる措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。(未完成物件の措置)

※手付金等とは、代金の全部又は一部として授受される金銭及び手付金その他の名義をもつて授受される金銭で代金に充当されるものであつて、契約の締結の日以後当該宅地又は建物の引渡し前に支払われるものをいう。→手付金という名目でなくても中間金や内金なども対象で、その合計額で判断される。

※当該宅地若しくは建物について買主への所有権移転の登記がされたとき、買主が所有権の登記をしたとき、は解除される。→代金を支払う目的が達成されるため。

※当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額が代金の額の100分の5以下であり、かつ、政令で定める額(現行1,000万円)以下であるときは、この限りでない。

※保全措置は、完成までの全期間に渡る、1.銀行からの手付金全額返還保証、2.保険会社による手付金全額保証保険。

※手付金等の保全が義務付けられる契約において、宅建業者である売主が保全措置を講じないときは、手付金等の支払いを拒絶できる。

第41条の2 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買に関しては、同項第1号若しくは第2号に掲げる措置を講じた後又は次の各号に掲げる措置をいずれも講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。(完成物件の措置)

※基本的な規定は未完成物件の場合と同様であるが、保全対象となる手付金等の額に関する規定が異なり、当該宅地建物取引業者が受領しようとする手付金等の額が代金の額の10分の1以下であり、かつ、政令で定める額(現行1,000万円)以下であるときとなる。

※保全措置は、未完成物件の場合の銀行・保険会社によるものに加え、国土交通大臣指定の保管機関による代理受領と預かり、宅建業者による指定保管機関への預け入れに対する質権の交付があります。

これらの手付金等の保全措置に関しては、契約前の重要事項説明で説明することを義務付けられており、これらの規定に反する説明や事実と違う説明になれば、手付金等の保全措置義務違反以外にも、重要事項説明義務違反に該当します。

分譲業者の信用度に関わらず、売主が宅建業者の場合、これらの説明がありますので、支払う手付金等がどのような取り扱いになるのか、よく確認し、理解してお支払いください。

また、判断が難しくなるのが、手付金等の保全措置が免除されるケースです。代金の5%もしくは10%以下であっても、もともとの代金が高額なため、かなりの金額になります。4,000万円の5%は200万円。

分譲マンションのように1〜2年も先になるようだと、今は良くても、リーマンショックのように一瞬の出来事で様相は一変することがあります。金額が規定外でも、保全措置等を取ってもらえればよいのですが、もし、ダメなら、逆に手付金等を多く支払って、法的な保護を得られるようにするのもいいかもしれません。

追伸:今回のコラムとは関係ないのですが、先日、マンション購入に関する興味深い内容がNHKで放送されたそうです。私は見逃してしまいましたので、ご紹介することはできませんが、“荒れたマンションが急増中:住まいのテレビマニア”さんの記事で詳しく紹介されておりますので、ご覧になってみてください。

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2008年11月22日

四半期地価動向報告(国交省)

平成20年第3四半期の主要都市の高度利用地における地価動向報告が国土交通省地価調査課より発表されました。

≪報告概括≫

平成20年第3四半期(7/1〜10/1)の主要都市の高度利用地の地価は、第2四半期(4/1〜7/1)まで見られた上昇地区が姿を消し、全ての地区で横ばい又は下落となりました。そのうち、大半の地区が下落となっています。第2四半期と比べると、高度利用地の地価の下落傾向が顕著となりました。

三大都市圏においては、9割を超える地区で下落となり、とりわけ、大阪圏及び名古屋圏では、過半の地区で3%以上の下落となりました。地方圏においては、横ばいの地区と下落の地区がほぼ同数ですが、福岡、仙台では調査した全地区で下落となりました。

今回の地価の下落傾向の主な要因は、地価LOOKレポートにおける判断を総合すると、景気の停滞、新規分譲マンションの販売不振、投資・融資等の資金調達環境の悪化等を背景として、土地に対する需要が減退していることであると考えております。これに加え、オフィス等の空室率の上昇、賃料の下落等により、収益力についても一部でやや低下する傾向が見られたことも要因の一つに考えられます。

≪東京圏の変動率・地区数一覧≫

・上昇 0
・横ばい 4
・0%〜−3% 47
・−3%〜−6% 12
・−6%〜 2

≪主な調査地点と鑑定評価員のコメント≫

・新浦安 総合評価 下落(−6%超)

 マンション用地の仕入れがシビアになり下落、
 投資用不動産の取引利回りは上昇(≒取引価格は下落)、
 マンション価格は横ばいだが、総額が抑えられつつある、
 賃貸需要は安定しており、賃料単価等は変わらず。

・本八幡 総合評価 下落(−3%〜−6%)

 マンション分譲の低迷、融資抑制による業者需要の低調、
 エンド需要も鈍く取引価格は下落傾向、
 土地価格の先安感が浸透、取引利回りは上昇傾向、
 オフィス、店舗需要は低迷し、賃料は下落傾向。

・船橋 総合評価 下落(−6%超)

 景気後退による不動産市況の悪化および不動産融資額の縮小から
 取引件数は減少し、取引価格も下落傾向にある、
 賃料は横ばいで推移しているため、取引利回りは上昇した。

・柏の葉 総合評価 横ばい(0%)

 駅至近の希少性を有するが、景気減速の中、
 高止まり横ばい傾向で推移している、
 取引価格、賃料とも横ばいのため、取引利回りも横ばい、
 継続的な開発地域で、分譲価格、賃料とも横ばい、
 今後、整備が進行する分と景気低迷が相殺され横ばいか。

この報告を見て、特段とコメントすることなく、その通り、そのまま現状を表していると思われます。

バブル崩壊以後、右肩上がりの一方的な地価上昇から、上下動する不動産相場へと転換した。景気や社会情勢などにより、地価や不動産価格などは上下動をするが、株とは違う点が、住宅としてみる限り、生活に必需であること。(持ち家だけでなく賃貸も含め)

住宅の賃料は大きな上下動はなく、住宅価格がある程度の価格まで下がると、賃貸層からの流入があり下支えが入る。また、持ち家の志向もある程度あり、各地域でコアな需要は存在する。

この結果、ある程度の価格水準で落ち着くことになるが、近年の不動産価格上昇幅が大きかったところほど、反動で下落幅も大きくなる。逆に、不動産価格があまり上昇しなかった地域は、下落幅も小さい。

もし、地価・不動産価格が下落傾向にある中、購入するタイミングはいつが良いかとお悩みなら、購入検討地付近の地価動向を調べ、バブル崩壊後、最安値と現価格とを比較し、どの程度の乖離幅なのかを検証してみること。

一つの目安として、バブル後最安値というのを基準としてみはいかがでしょうか。ただし、そこまで下がるか、もっと下がるかは分かりません。そこまで下がらなかったら、いつまでも買えないことになり、それ以上下がったら損した気分になる。

購入するタイミングは、地価動向や市況で判断すると後悔することも多い。自分や家族の状況から考えるべきである。不動産価格の適性は、市況や比較などで分かるものではなく、自分たちの資金計画との照らし合わせで判断するべきです。

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2008年11月21日

タワー型賃貸マンション

昨夜、知人から、「昨日、新婚の友達の新居へ遊びに行ったら、中央区のベイフロントにある高層マンションで、都内が一望でき、凄かったよ〜」と聞いて、へぇ〜凄いね、家賃いくらするんだろう、など下世話な会話をしたら、今日の日本経済新聞に“タワー型賃貸マンション”の記事が掲載され、なんてタイムリーなのとビックリしてしまいました。

≪日本経済新聞:平成20年10月21日≫

“タワー型マンション、若い夫婦に人気”

大型のタワー型賃貸マンションの人気が上がっている。東京の中心部に展望ラウンジや専用温泉など高級マンション並みの豪華な共用施設があるのに、家賃は近隣の低層の新築物件並み。景気低迷で賃貸住宅の成約数が落ち込むのをよそに、二十、三十代の夫婦などを中心に入居が進んでいる。都市部で高騰した分譲マンションの買い時を探ろうとするしたたかな消費者も増えている。

JR田町駅近くの物件は、豪華な共用施設が特徴だ。一方、月額家賃は37m2で13.9万円からで、26万円で約70m2の2LDKに住める。入居者は初めて住宅を購入する一次取得者層とみられる三十代が中心。「持ち家志向が薄くなり、便利な都心で良質な賃貸物件を求める人が増えている」

首都圏の居住用賃貸住宅物件の成約件数は八カ月連続で前年を下回っており、タワー型の大規模マンションの好調が際立つ。大規模賃貸物件は、ここ2−3年で急増し、規模の利点を生かしコストを抑え共用施設を充実させており、「お得感」のある物件が多い。

首都圏の分譲マンション販売は低迷が続く。不動産情報会社では「買い時を待つ消費者にとって、分譲並みの施設や仕様を持つ賃貸マンションは魅力的」と分析している。

近年急増した高層マンション。1年前頃までは眺望の良さと利便性などから人気を集め、高値で販売されていた。先日、レインボーブリッジを走っていて、東京湾に面した埋立地に高層マンションが乱立し、どのくらいの世帯が住んでいるのだろうと考えさせられた。

高層マンションは、とても華やかな面がある一方、ほとんどの人は高層マンションでの生活の経験がなく、眺望は期待通りだとしても、高層になることによる生活の影響などは想像できない。

ホテルとは違い、生活をする場所となるマンション。一時的な夢を叶えるために、高層マンションを購入してしまい、見えない生活への影響が現実になった時、簡単に住み変えるということはできない。

タワー型の賃貸マンションが増えることにより、高層マンションの生活体験ができるようになった。高額な高層マンションを購入する前に、一度、賃貸物件で体験してみることは、住まいの購入に役立つ。

高層マンションでの生活が気に入れば、その後、購入に動けばいい。もし、不自由さを感じるようであれば、購入する住宅を切り替えればいい。住み替えのし易さが賃貸の良さでもある。失敗してしまうリスクを考えれば、一時的な賃貸生活の家賃は決して無駄にはならないのではないか。

幸い、不動産下落局面(特にマンション)であることで、慌てなくてもよい情勢となっている。どうしても購入するなら新築というならば致し方ないが、今後、中古物件も大量に出回ることが予想されることから、しばらく賃貸で体験しても遅くはない。

ちなみに、高層賃貸マンションを新居に選んだ新婚さんは、近々、住み替えを考えているようである。この新婚さんは、夫婦としては接したことはないが、たまたま、ご夫妻それぞれと個別に面識があるので、機会があったら、高層マンションの住み心地を聞いてみたい。ただし、どこに住んでも二人一緒なら幸せ、なんて、うちのヨッシーみたいなオノロケを聞かされるかもしれないが。

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担当者とのコミュニケーション

大勢の方がそれぞれに異なる担当者から住まいを購入している。購入をするという大きな決断をするには、担当者との良い関係が築かれていなければならない。信頼関係のない担当者から購入するということは、皆無と言っていいのではないか。

このことを考えると、不動産営業に携わる人は皆、信頼できる良い担当者となるのだが、現実的にそう言われることはない。これは、ある人にとっては良い担当者でも、違う人にとっては良くない担当者となってしまうように、顧客によって異なるからである。

信頼を得られる担当者は、他の人からも信頼を得られる可能性は高く、周りの評判で判断するのも一理あるが、周りの判断よりも、主役である自分自身から見て良い担当者は誰?と判断した方が良い。

自分自身にとって良い担当者となるのは、もともとの相性などもあると思われるが、それ以上に、担当者と出会ってからのコミュニケーションによるところが大きいと思われる。言葉を変えれば、コミュニケーションで良い担当者に育てるもの。

担当者は不動産のプロであるが、不動産のことなら何でも解決できるほどの万能ではない。地域、種別、態様など、それぞれに得意分野が複合的に絡み合い、担当者の個性を形成している。例えば、都内・事業系の賃貸物件に強いプロに、千葉の自宅用の中古マンションの購入を依頼しても、うまくいかない。

不動産のプロだからと丸投げするのではなく、目の前にいる担当者が自分たちの求める分野を得意としているのかを見極めること。それを知るためにも、余計な気を使わず、自分たちの状況や考え、他の会社に依頼していることや具体的な情報提供・物件の見学などをしたことも、包み隠さず伝えることが大切になる。

自分たちの住まい探しに一生懸命であることが担当者に伝わると、担当者としても一生懸命お手伝いしようとなるのも事実。担当者といえども人間なので、信頼や感謝をされると、さらに、きちんと対応しなければという緊張感も生まれる。

このようなコミュニケーションから、良い担当者は生まれるのである。不安があれば正直にぶつけ、疑問があれば聞いてみる。あるべき姿ではないのかもしれないが、担当者に決め細やかな配慮を期待するよりも、先に自分から情報提供することが成功の秘訣である。

逆に、依頼する不動産会社や担当者をコロコロ替えるのは良くない。やはり担当者は人間であることから、「他からも情報提供されているだろう」「うちには頼まないのだろう」と思ってしまうのも事実で、情報の継続性はなくなるし、対応そのものが雑になってしまう。

不動産業界は社員の出入りが激しい業界で、良い担当者に育つ確率が悪い人は辞めていくことになる。出入りが激しいのは入ってくる人も多いが辞めていく人も多いということ。目の前にいる人物が誰でも良い担当者に育つとは限らないという事実でもある。もともとダメな人をお客様に育ててもらうというのは筋違いである。ダメだなと思ったら粘らずに切り替えることも大事。

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2008年11月20日

損害賠償と違約金

損害賠償:主に民事での争いにおける違法な行為により損害を受けた者に対して、その原因を作った者が損害の埋め合わせをすることで、この中には将来受けたであろう対価も含まれる。

違約金:契約などで定められた債務の不履行があった場合に支払う旨を予め約束し、支払われる金銭。

損害賠償と違約金という二つの言葉があるが、広義な損害賠償の中に、契約で定めれたものとして違約金が含まれるという感じでよろしいのではないでしょうか。

損害賠償が損害を賠償する金銭、契約に違反することで支払われるのが違約金。契約に違反する損害賠償≒違約金。不動産取引の中では、ほぼ同じような意味で取り扱われる。なお、一般的な法解釈については、専門書などをご参照下さい。

不動産売買契約では、損害賠償額の予定や違約金の定めがないと、違約などの際、債務不履行によって生じた損害の額を立証する時間・手間・費用がかかることから、迅速な解決を計るため、予め損害賠償額の予定もしくは違約金を定めておくことが一般的。

この定めにより、損害の額を立証することなく、不履行した相手方に対して予定していた損害賠償額または違約金を請求できる。請求する際は、実際の損害が定めよりも少なく(ゼロでも)、または、多くても、金額の変更されない。(金額の変更を要求してもダメ)

なお、宅地建物取引業者が売主の場合、損害賠償予定額と違約金の合計額が代金の20%を超えることはできないと宅地建物取引業法で定められています。これを超える場合は、超えた部分は無効。20%までは有効で、予定額の定めそのものが無効にはならない。

第38条
宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2をこえることとなる定めをしてはならない。2 前項の規定に反する特約は、代金の額の10分の2をこえる部分について、無効とする。

一般の方同士の売買契約の場合、このような規定はなく、予定額をいくらに定めても構わないが、上記規定や慣例などから20%を予定額とするケースが多い。

これは、損害賠償額または違約金の金額が、あまりにも多いと売買契約そのものを履行することと変わらなくなり、逆にあまりにも少ないと契約そのものが軽くなって、安易に解約・債務不履行が行なわれ、モラルハザード(倫理の崩壊、もともとは保険業界の用語)を起こしてしまう。

ただし、20%が良いとか正しいとかのものではないので、この割合に固執することはなく、最近では、金額的なものや損害賠償の程度などから、10%の予定を用いることも多くなった。

なお、手付金の授受が行なわれている場合、手付金は一度清算し、改めて損害賠償・違約金の授受が行なわれるのが原則。手付金の放棄・倍返しとの二重請求ではなく、手付金の規定はなくなる。実務上は、相殺・加算などの手続きで一度のやり取りになる。

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posted by preseek_shibata at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

未完成物件の契約

建売住宅や新築マンション、または、造成中の宅地、リフォーム中の中古住宅を購入する際、まだ工事が未了(未完成)の物件の売買契約を締結することがあります。

新築マンションの購入に際し、モデルルームを見学し、完成した物件を見る前に、完成する姿を書類や図面などで推察して判断するという流れは、一般の方でもイメージしやすいと思います。

いわゆる「青田売り」「青田買い」と呼ばれるものです。青田売りという言葉の語源は、農家の方が経済的な理由から収穫を待つことができない場合に、収穫を見越して青田の状態の時に先売りすることから呼ばれるようになった。

不動産業者でも、長期間に渡る建築期間中の資金繰りと売却の見込みをつけるために、完成前(青田)に販売するようになりました。この青田売りでは、許認可が下りなかったり、契約時と完成時のずれからトラブルが多いことから、宅建業法で広告宣伝や契約の時期に制限を設けました。

未完成物件の広告宣伝や契約が制限される時期は、当該取引に関わる工事に必要な許認可が下りるまでです。許認可が下りる前は、契約等はもちろんのこと、広告宣伝をしてはならないとしています。この広告宣伝は予告広告も含まれるとされています。(業法33条、36条)

第33条 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第29条第1項又は第2項の許可、建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。

第36条 宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第29条第1項又は第2項の許可、建築基準法第6条第1項の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物につき、自ら当事者として、若しくは当事者を代理してその売買若しくは交換の契約を締結し、又はその売買若しくは交換の媒介をしてはならない。

また、未完成物件の契約では、契約内容(手付金の額や保全など)にも業法の規制があります。

この青田売りは、分譲業者にメリットが大きいもので、購入者側から見てはデメリットの方が多いと考えています。(特に景気悪化時、不動産下落局面で)

◇主なデメリット

 ・完成した実物を見られず、イメージと違うことがある
 ・契約時の状況と実際の引渡し時で状況が異なることがある
  └地価や金利などの社会的な要素
  └収入や家族などの個人的な要素
 ・不動産業者の倒産などの取引リスク

強いて、購入者側のメリットを上げるとすれば、希望する部屋や区画を先手を打って抑えられる。引越しの時期までに余裕があり、ゆっくり準備ができる。ことなどでしょうか。

しかし、個人的にはデメリット・リスクが多いと思われ、デメリットをカバーするだけのメリットはないのではないかと思います。

特に不景気、不動産下落局面では、長期間に及ぶと(悪い方に)状況の変化があることも予想され、さらに、下落局面では、引越し時期までに、もっと安い、もっと条件が良いものが売り出されると思われます。

今、現在の状況では、未完成物件は敬遠して、完成物件だけに絞ってもいいのではないでしょうか。

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posted by preseek_shibata at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

不動産購入と親子関係

今月は、お客様からの相談や依頼も多く、
さらに、会議や研修など盛り沢山で、スケジュールに追われています。

その弊害が、コラムやブログに出てしまい、
なかなか更新が出来ていません。(申し訳ございません)

特に今月多いのが、住宅ローンに関わるご相談。

ただし、うちへご相談にお見えになる方は、
前向きな相談が多く、いわゆる住宅ローンの返済に困ってとか、
住宅ローン破綻になるような方はいません。

先日、某テレビ局より、この不景気で、
住宅ローンの返済に困っている人を取材したい、
という取材協力依頼がございましたが、
現在ご相談をお受けしている方にも、
今までご相談をお受けした方にも、
そのような方がいないので、
ごめんなさいをしてしまいました。


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連日、不景気に関する報道が流れていますが、
観光地には人が溢れ、
飲食店も盛況な店が多いのを見ると、
100年に一度の大恐慌という感じを受けないのですが、
皆さまの周りではいかがですか?

一部のお金持ちになった方には、
影響があったのかもしれません。
しかし、一般の方は、好景気の反動も少なく、
このような状況下でも、深刻な事態までには
至っていないのではないでしょうか。

ここが、日本の底力、強さ、成熟なのでしょう。

投資系、事業系の不動産市場の状況は分かりませんが、
自宅購入の実需に関しては、今のところ、
大きな影響を受けているとは感じません。

自宅を購入しようという方からの依頼数は、
今までと変わらないか、増えているかもしれません。

もしかしたら、好景気の際は、前向きな気持ちを持っているが、
景気が下降線の際は、不安な気持ちになり、
住まい探し、不動産購入の前に、しっかり相談をしたいという
思いや考えが、弊社独特のサービスにマッチし、
依頼が減少していないことから、
自宅を購入する人は減っていないと感じてしまっているかもしれません。


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不動産の購入相談を受けていて、
特に最近感じていることは、“親御さんとの関係”です。

ご相談にお見えになる方には、まず、
親御さんに住まいを購入する旨を伝えているのか確認します。

もし、黙って購入し、事後報告になってしまうと、
後々、親子関係に支障が出てしまうかもしれません。
親としては、子供に失敗して欲しくないという思いを持つのは自然であり、
親の心、子知らずとなってしまっては、親の思いを踏みにじってしまいます。

特に、義理の親子関係(夫→妻の親、妻→夫の親)は、
配慮していることを示すことが、その後の円満な関係に繋がります。

また、親御さんは、人生の先輩であり、
不動産を購入した経験を持っている方も多く、
有益なアドバイスや心構えなどを教えてもらえることもあります。

さらに、二世帯同居・二世帯住宅の話が出たり、
資金の援助など、住まい探しそのもの計画に影響を及ぼすこともあります。
(親から、土地や不動産の提供を受けることも)

直接的な影響以外にも、将来の介護のことや、
実家との関係など、親族関係が住まい探しに影響することもあり、
親御さんに確認しておくこともあります。

これは、片方の親御さんだけではなく、
もう片方の親御さんも配慮することが必要です。


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このように、住まいの購入は、親御さんをはじめ、
親族関係が影響することが多く、予め、話し合っておくことは大事です。

しかし、この親御さんとの関係は、微妙な点もあり、
購入するご自身が、きちんと自立していなければなりません。

購入の助言、不動産選定の意見を聞くまでに留まるなら良いのですが、
購入や不動産選定の決定権や承認まで、親御さんに握られるのは、
さすがに行き過ぎ、いかがなものかと思います。

二世帯住宅なら、親御さんも当事者ですから、
親御さんの考えや状況などもありますが、
子供独自の住まいを購入するケースでも、
これはダメ、あれはダメと口出しし、
主役であるご本人ご家族にとって良いかどうかの判断ではなく、
親御さんの感覚と考えを押し付ける。

親御さんは良かれと思って助言しているのでしょうが、
自分達の考えを子供に押し付ける傾向があります。
特に、苦労した方、経験ある方こそ、その傾向が強い。

子供たちの幸せのためにという愛情は、
大変有難いものですが、子供たちには子供たちの考えもあり、
子供を信じて、任せてみる度量を持ってもいいのでは思います。

自分の実の子供だけならいいのですが、
婿、嫁まで関係することですから。

自分の子供なら、今までの生活環境や性格・生活も
似ている部分もあるだろうが、相手方までは分からない。


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ご自身としても、住まいを購入するのは、
親御さんのためではなく、
自分たち家族のためであるということを忘れてはいけない。

親御さんに気に入られることよりも、
ご家族が満足することの方が優先ではないか。

生活がうまくいっている時はいいのだが、
もし、厳しい状況になった際、親御さんのせいにしてしまう。

“自分たちが購入した家だから一致団結して頑張れる”
ある購入した方から言われた言葉です。

30歳を過ぎて、いつまでも親御さんに頼るのは悲しい。
親から自立し、自分たちの人生だと思うのが大事だと思います。

こうやって買われた家なら、失敗したと思うことは少ないと思いますよ。

 「自分たちが住む家でしょ」
 「自分たちの人生でしょ」

子供を想う親心、親を敬う気持ち、円満な関係のために譲ること、
大切なことで、今の世の中に足りない部分だと思いますが、
節度とバランスも必要だと思います。

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posted by preseek_shibata at 14:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月12日

悩ましい不動産下落局面

最近(特にここ1週間)、同じような質問を頂きます。


それは、「いつ買いどきですか?」


地価・不動産市況が下落局面で推移するなか、
いつまで、どこまで下がるのか。
少しでも安く購入したいというお気持ちはよく分かります。

※同業者や関連業種の営業の方からも同じような質問が出ます。

「どのようにアドバイスすればいい?」


 ---------------------


その際、必ずこう答えるようにしています。

「分かりません」


いつ、不動産市況が底を打つのか、
どのくらいの下落幅になるのか、
不動産の市況を適確に予想して答えられる人は、
神様か、それとも、ただのギャンブラーか。

同業者関係の方にも、
「もう下げ止まり」とか「今が底」と、
答えてはダメですよとお伝えしています。

お客様から、そう考える要因は?と尋ねられたら、
たぶん、言葉に窮するはず。

そう答えたいという営業の希望でしかないことを見抜かれ、
信用を無くしますよと。


 ---------------------


もし、不動産市況が反転(底を打ち上昇へ向かう)した時に
購入しようと思うなら、ひたすらそのタイミングを待つしかない。

いつになるのか、待つだけの時間に見合うほどの下落幅になるのか、
何年先になるのか分かりません。

この話は、金利や税制などでも同じです。

金利が一番低くて負担が少なくなるのはいつか。
購入に際して一番有利な税制はどのタイミングなのか。

過去を振り返って、比較することはできても、
これから将来を見通して、適切なタイミングを計るということは
誰にもできません。結果論で判断できるまで。


 ---------------------


大切なのは、購入しようとしている不動産の価格が、
自分たちの資金計画や住宅ローンの負担から見て適性なのか。

家族の状況、仕事などの収入から見て、
住宅ローンの返済が無理を生じさせていないか。

家族や生活の状況、年齢などから、
購入してもいいタイミングなのかが大事です。


投資で購入するなら、株と同じように、
下落局面、底、上昇に転じたなどの市況で
タイミングを計るべきでしょうが、
自宅の購入ですから、自宅としての価値や、
購入後の生活から判断すべきです。


 ---------------------


もし、収入と負担のバランスが問題なく、精神的な満足と安心感、
購入することで得られる金銭以外のメリットなどがあったとしても、
結果論で失敗したと思いたくない方は、
購入しない方が良いのかもしれません。


おそらく、賃貸であれば、金銭的には、失敗したとはならない。
ただし、成功したともならないかもしれないし、
一時的に上昇したとしても、数十年という単位では、
下落したという状況になることは有り得ます。


決して、賃貸派をいけないと言っているわけではありません。
高額な購入になる持ち家は、リスクもあり、
生活や考え方が合わない方は、無理に購入しなくても
よいのではないでしょうか。


 ---------------------


お伝えしたいことは、
住まいを購入することを損得だけで見るのではなく、
リスクとリターンをきちんと頭に入れて、
外部要因よりも、収入と負担、購入後の生活や家族の状況などの
内部要因で、購入の可否、タイミングを計るべきということです。


社会要因を購入のタイミングとして計り失敗した例として、
住宅ローン減税があります。

今年で住宅ローン減税が打ち切りだと駆け込みで購入した方、
延長になるなら、慌てなくてもよかった。
さらに減税幅が拡大したら、待てばよかったとなる。

※高額な住宅ローンを組んだ高収入の方になるでしょうが。

購入するタイミングだった時に、たまたま、
市況、金利、税制などが、こうだったという方が、
後々どう社会環境が変わったとしても、まだ納得できると思います。

これは不動産市況が上昇局面のときでも同じことが言えます。

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posted by preseek_shibata at 14:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月11日

不動産売却の依頼方法

不動産を売却するに際しての条件面を検討するために、市況や周辺類似物件の検証が必要になりますが、これを一般の方が独自で行なうには限界があります。やはり、不動産会社に客観的かつ適切な分析とアドバイスを求めることになります。

そこで、どこに助言を求め、依頼するかが問題になりますが、この選択が、不動産売却の命運を握ることになります。

不動産の売却を依頼すると、国が指定した登録機構へ売り出し情報として登録されることにより広く公開され、依頼した会社に住まい探しを直接依頼していない方にも情報が提供できます。

しかし、この制度も、一部心無い不動産業者では恣意的な情報操作が行なわれ、売主の利益(※)よりも自社の利益を優先させていることが見受けられます。※数多くの購入希望者に情報伝達されることが、より好条件での売却となるが、その可能性を不動産業者に潰されてしまう。

このような実態であることを考えると、売却の依頼先を一社に絞ること(専任媒介)は、とても危険です。特に大手不動産流通業者にこの傾向は強く、大手だからと言って安心はできません。たまたま運良く良心的な会社に当たれば、という運任せはお勧めしません。

かと言って、大手の力を使わない手もありませんので、私がお勧めするのは、大手を含めて、複数の会社に依頼する(一般媒介)ことです。複数の会社に依頼する際、依頼する先の特徴にも注意が必要です。

不動産会社には幅広い特徴があり、その特徴ごとに購入者層が違います。大手には大手志向の同じ購入者層が集まり、各社に条件に合う購入希望者がいると思ったら、全て同じ人だったなどということがあります。

複数の会社に依頼する際は、大手の流通業者、地元の元気が良い会社と特徴を分けると、様々な方向からの幅広い助言も入り、客観的な状況も把握しやすくなります。さらに、大小問わず、どこから連絡が来ても相談できるアドバイザー的な担当者を見つけて置くとより良いです。

◆ポイント

・複数の会社に打診し広く意見を集め、客観的なアドバイスを参考にする。

・売却の依頼を一社に絞る専任媒介はリスクが高い。複数の不動産会社に併行して依頼する一般媒介がお勧め。

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posted by preseek_shibata at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 不動産コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

不動産市況悪化時の売却

不動産市況が下落局面の不動産売却には難しさが伴います。不動産市況が好調な局面では、よほど相場を逸脱した条件設定をしない限り、ある程度の期間で売却の目処がつきますが、下落局面の状況下では、相場や売却のライバルとなりそうな周辺事例を適切に分析し、先手を打つ必要があります。

しかし、売却される方それぞれに、住宅ローンの残債、次の住み替え先の資金など、個々の事情もあるでしょうから、相場だけを見て売却条件を決めるわけにはいかないと思われます。ここで大事なことなのは、客観的な事情と主観的な思いや考えを区別することです。

ご自宅の売却の場合、購入した経緯(この物件を選ぶ際に気に入ったところなど)、暮らし始めてからの思い入れなどの感情が、どうしても入り込んでしまうことは仕方ないことですし、その思いは分かります。

ただし、その感情的な部分が相場に反映されるかといえば、必ずしもそうとはならないのも、悲しいながら現実ではあります。ご自宅の良い面、悪い面を、客観的な特徴としてお伝えすることは大事なことではありますが、感情的な部分を出しすぎてしまって、もっと高く売れるはずだなど、固執しすぎてしまうと、不動産市況が先に行ってしまい、さらに相場と乖離することになり、売りづらくなってしまいます。

不動産市況の状況(購入者側の動きなど)を期待値なしで客観的に分析すること。購入側から見て比較検討しそうな類似物件の状況を知り、ご自宅と比較して選らばれるためにはどのような売り出しにすればいいかを検討すること。ご自宅の良し悪しなどを、思いや考えなども含め、客観的な特徴として変換し伝えること。

特に、購入者側は、不動産のこのような情報を広く深く適切に提供されている物件に対して、好印象を持ちます。好印象を持たれると、同じような条件であれば選択されることになり、多少条件面などで劣っても選ばれることさえあります。

◆ポイント

・市況を無視した売り出しは長期化を招き、売却価格の低下に繋がることも。

・主観的な思いや考えではなく、客観的な情報を広く適切に提供する。

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2008年11月10日

不動産業者の用地仕入れ状況

11月9日の日本経済新聞朝刊に次のような記事が掲載されました。

[記事概要]

◆住宅分譲用地、購入を凍結 積水は戸建てで、大和はマンション

 住宅大手が分譲住宅向けの用地購入を大幅に削減する。首位の積水ハウスは戸建て向けで新規取得の凍結を決めた。2008年度の購入額を前年度比25%減らし、在庫を圧縮する。2位の大和ハウス工業も今年度、マンション向けを含めた分譲用地の調達を同4割程度削減する。住宅市場の長期低迷を受けた措置で、供給戸数の絞り込みで販売価格の下落を食い止める狙いもある。

 大手2社が分譲用地の購入を大幅に減らすのはバブル崩壊直後以来という。同様の動きが住宅各社に広がる可能性がある。建設資材に加え、住宅販売と連動性の高い家電など幅広い業種に影響を与えそうだ。

 ≪11月9日/日本経済新聞 朝刊≫

ここ数年の地価上昇局面では、建売業者が一般の方が購入しそうな価格帯を超える価格で、建売用地を取得していました。これが地価の上昇をさらに拍車をかけることになり、バブルとも呼ばれるような状況にさせてしまった。

通常、一戸建ての分譲用地でも、土地を仕入れてから、造成、建物着工、完成までに長期間の日数を要する。この時間が、下落局面では、販売状況の悪化を招き、売れたはいいものの利益がまったく出ないなんていうことにもなる。

今回の記事では、大手2社が用地仕入れを凍結し、供給戸数を絞り込んで販売価格の下落を食い止めるとあるが、建売分譲市場の中での大手2社の影響は限定的で、市場を支えるまでの影響力はないと思われる。

もともとこの2社は、注文住宅の一般建築を主力としているが、売上の増大を目指し、分譲市場に力を入れたもので、規模の拡大から事業の選定と利益重視、原点へ回帰したものではないか。(大和ハウス工業は店舗かな)

同記事にもあるように、この流れが他の会社へ波及し、分譲業者が仕入れを絞り込むことになると、土地の需給関係も影響してくる。供給が多くて需要が少ない、これは地価が下落することを意味する。

これがいつまで続くのは景気動向にも影響されるが、今回のような地価上昇となると、しばらくの間は考えづらく、かなり先になるか、それとも二度とないのか。

もし、地価の上昇局面を迎えるときは、今回以上に個々の要素で違いが鮮明になるものとも考えられる。第1次バブルの時よりも第2次バブルの方が、地域や個々で動きに違いが出た。次の上昇期は、この傾向がさらに強くなるのかもしれない。

これから購入しようと思われている方は、社会・市場全体の流れがどうこうよりも、個々の資産価値に注目することが大事になる。上がりやすそう、下がりづらそうな不動産を選定できるかがポイント。

不動産の現場を肌で感じていないと分かりづらいかもしれないが、分譲業者が仕入れを強化し始めたら、地価市況の潮目が変わったと判断できる。

なお、不動産投資ならこの通りだが、自宅の購入ということであれば、社会情勢や不動産市況よりも、ご自身やご家族などの状況で購入のタイミングは判断すべきである。地価が上がっている下がっているではなく、買おうとするときの価格と支払いの関係こそが大事。

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2008年11月07日

住宅ローン11月分実行金利

各銀行より平成20年11月実行分の住宅ローン金利が発表されました。

主要銀行の主な11月実行金利は、以下の通りです。
(比較しやすいように全期間優遇適用後で表示します)

・変動金利 三菱東京UFJ銀行:1.675%
      三井住友銀行:1.875%
      みずほ銀行:1.875%
      千葉銀行:1.875%
      住友信託銀行:1.475%
      中央三井信託銀行:1.575%
      三菱UFJ信託銀行:1.875%
      中央労働金庫:1.625%

・3年固定 三菱東京UFJ銀行:2.30%
      三井住友銀行:2.50%
      みずほ銀行:2.50%
      千葉銀行:2.45%
      住友信託銀行:2.05%
      中央三井信託銀行:2.20%
      三菱UFJ信託銀行:2.30%
      中央労働金庫:1.65%

・5年固定 三菱東京UFJ銀行:2.50%
      三井住友銀行:2.70%
      みずほ銀行:2.65%
      千葉銀行:2.75%
      住友信託銀行:2.15%
      中央三井信託銀行:2.35%
      三菱UFJ信託銀行:2.35%
      中央労働金庫:2.20%

・10年固定 三菱東京UFJ銀行:2.75%
      三井住友銀行:2.95%
      みずほ銀行:2.80%
      千葉銀行:2.90%
      住友信託銀行:2.30%
      中央三井信託銀行:2.50%
      三菱UFJ信託銀行:2.50%
      中央労働金庫:2.25%

・35年固定 三菱東京UFJ銀行:3.13%
      三井住友銀行:3.09%
      みずほ銀行:2.91%
      千葉銀行:3.19%
      中央三井信託銀行:2.91%
      中央労働金庫:3.55%

※三菱東京UFJ銀行は自己資金比率により選択できない固定期間もございます。

11月の適用金利は、全行、ほとんどの金利体系で0.1%±前後引き下げられました。10月の金利動向は、リーマンショック後の混乱の中、迷走しておりましたが、投資市場から堅めの商品への流入での資金余剰で、低下傾向にあったのかと思われます。

年内も残すところ12月の適用金利がどうなるかになりましたが、例年、年末は資金需要(いわゆる年末資金)が多くなることから、状況に変化がなければ、少し上昇するのではないかと、個人的には思っております。(あくまでも予想です)

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posted by preseek_shibata at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月06日

住宅ローン減税延長と入居時期

最近、住宅ローン減税延長、しかも、過去最大規模になるとの話を聞き、年内入居を目指していたが、入居の時期を延ばして新制度で適用を受けたい、という相談が多くなりました。

もちろん、もともと入居の時期・引渡しなどが新年であるなら問題ないですが、問題なのは、年内入居・引渡しの予定だったところを延ばそうというケースです。このようなご相談を受けた場合、基本的には現行制度にならざる負えないのではないかとお答えしております。

ご相談頂く方々のお気持ちは分かるのですが、不動産購入・建築請負の契約をすでにしているのであれば、住宅ローン減税の動向により、引渡し期日などの取り交わした約束を反故にすることはできないと思われるためです。

売主などの相手方が、事情を理解して譲歩してくれれば問題ないですが、約束どおりにしてくださいという回答であれば、それを崩すことはできません。(そのくらいいいじゃないかというのは購入者側の勝手です。約束を反故にすることができてしまうと、反対に何かしらの事情で相手側からも反故にされることができてしまうという裏返しになります。)

契約の内容を遵守しながら、入居時期の操作でなんとか新制度の適用にしようと思うと、いろいろな障壁がでてきます。

住宅ローン減税の基本は、入居の時期で判断されます。不動産の所有権移転や保存の登記は年内だが、入居の時期が新年であれば、新年の制度で適用されます。

しかし、不動産の所有権移転や保存の登記を受けるにあたり、代金の支払い義務が生じます。この代金は住宅ローンを借りて支払うことになり、住宅ローンを借りる際に結ぶ“金銭消費貸借契約”では住民票異動後の新住所で行なうことが一般的です。

住民票を異動し新住所で手続きをする理由は、自宅用の不動産取得ということで税金を減額すること、不動産登記の名義人の表示を新住所で行なうこと(後々の費用軽減)、銀行側が自宅用の購入であることを確認することなどです。

※本来、住民票は引越し後に異動するべきもの(規則でも)ですが、現実的な実務としては、先に異動せざる負えないのが現状です。(縦割り行政の矛盾と手続き際の都合が優先されてしまうため)

上記別記でも書かせていただいたとおり、住民票の異動は引越し後というのが前提で、住宅ローン減税の申請でも住民票の添付で入居の時期を判断しているのが現状ではないかと思います。

今までは、年が明けるごとに減税幅が縮小していくことから、新年の入居だが旧年の入居扱いにはできないかという相談がありました。その際、税務署にそれとなく確認したところ、書類上よりも実態を優先するとの回答を頂きました。(住民票の操作だけではダメよ、ということです)

この通りであれば、住民票は年内だが入居は新年ということで申請すれば新制度での適用になると思われますが、現状としては住民票の異動の時期で判断されるのではないかということもあり、確実なことは言えません。建前では、住民票の異動=入居済みということですので。

このように税務署の判断次第でどうなるか分からないものであれば、あまり画策せず、実体のままで動き、申告するのが良いのではないでしょうか。

ギリギリの時期になる方にとっては、とても残念に思われると思いますが、今回の件では、大きな金額になる住まいの購入に関わるような政策や税制を突発で行なう政府・与党に問題があるのではないか。

単純に上乗せするような減税であれば、今回のような相談もなかったのでしょうが、年を跨ることで大きな違いが生じるような内容を、年末も迫って行うのは感心しません。

さらに、過去最大の減税幅にすると表明しておりますが、年間60万円以上の所得税を納め、今後10年間の残高が6,000万円を下回らないような住宅ローンを組んで、不動産を購入する人って、間違いなく富裕層。

一般的な標準家庭(仮に年収600万円、所得税が年20万円程度)では、最大控除額=所得税の納付額から、年間20万円の減税にしかならず、10年間でも200万円までにしかならない。これなら、現行制度と対して変わらず、新制度の恩恵を受けるのは、年収が1,000万円程度の方からになるのではないか。

住宅ローン減税を対象外だった方が、延長の恩恵を受けて減税になる方にとっては良かったのですが、今年で終わることを認識して購入に動いた方は悲しい。また、現金で購入する人(富裕層だけではなく)、賃貸生活をする人には何の恩恵もない。

これから購入しようという方は、税制でタイミングを判断するのではなく、家族や生活の状況から判断すれば、このような悲しいことはなくなります。(もともと住宅ローン減税は当てにせず計画する)

これは、不動産市況や金利動向でも言えます。社会環境はおまけであり、主はご購入されるご自身とご家族です。

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posted by preseek_shibata at 17:50| Comment(1) | TrackBack(0) | 住宅ローンとお金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする