2017年03月29日

売る、貸すを考えるなら立地が重要

土地を1,500万円で購入し、3,000万円の注文住宅を建築し、さらに購入諸経費が土地建物併せて500万円で、購入総費用5,000万円の戸建てがある。その住宅を、親の事情(介護など)で、新築してから2年後に売却することになった。売り出し価格3,280万円、昨年の夏から売り出しているが、本日現在、売れていない。

売れない理由は、都内の仲介業者(建築をした会社の系列不動産会社)から販売されているという販売戦略の問題もあるだろうが、今回の販売では、もっと根っこの問題がある。それは、建物の評価が適正になされないこと、そして、資産価値には立地の要素が強いことである。

建物の評価について、諸経費は仕方ないとしても、土地が1割ダウンの1,350万円として、建物本体3,000万円(建坪30坪弱なので、かなり高価な建物である)が、わずか2年で1,000万円超も下落したことになる。

建物が適正に評価される環境(不動産市場、日本の住宅文化など)があれば、建物評価は2,700から2,800万円程度は維持され、土地と併せて4,000万円超の評価は得られてもおかしくはない。

しかし、中古は一切合切、同じ評価をされる市場と文化、建売住宅が建物評価1,000万円程度(新築)から相対評価され、いくら高価な建物でも、安い評価に引きずられてしまう。

死ぬまでに住み続ける終の棲家、夢や趣味を兼ねた消費としての注文住宅であれば、建てたこと、暮らすことで、お金には変えられない価値を見いださられ、評価額そのものや下落額などは気にならないのかもしれない。

資産価値として考えた場合、将来、日本の住宅に対する文化や中古住宅への評価が良い方向に変わっていくと信じられない場合、もしくは、変わらないかもしれないというリスクを考えると、今回のモデルケースでは、当初の購入で土地と建物の資金バランス(3:7)が誤っていたということになる。

もし仮に、同じ購入予算5,000万円を、土地3,500万円、建物1,500万円としていれば、土地は評価が高い(立地良し)のため価値が維持され、建物は元々が低いため評価減の幅も小さく、2年後の売却金額は、4,500万円程度は確保された可能性もある。(モデルケースも仮ケースも想定ですが)

一般家庭の資産に占める割合が大きい不動産を所有する場合、やはり資産価値が維持される物件を選びたいのは共通すると思われます。同じお金を出すなら、趣味や道楽、夢であっても、値打ちがあるに越したことはない。

そもそも、不動産の価値とはなにか。それは、不動産を利用する(暮らす)、売る、貸すなどのリターンであり、そのリターンが大きいほど、資産価値がある、高いということ。

暮らす、利用することのリターンは、生活利便性が高い、安全性が高い、快適性がある、など、時間的、物理的なメリットで図られる(デメリットはマイナス)。この場合は、土地としての部分、建物としての部分、それぞれで考えられ、所有者自身さえ満足、納得すればいい。

一方、売る、貸すという場合、自身が不動産そのものから得られる物理的なメリットは関係なくなり、他人からどのように評価されるかどうかで考えられる。

一般の方であれば、たった一人でも高く評価してもらえれば、より高く売れたり貸したりすることができるが、より多くの人が対象になれば、より高く評価してくれるたった一人が見つかりやすく、高くなりやすい。

このことから、売る場合、貸す場合は、多くの人から対象になるようになれば価値が高くなり、このため、立地の要素がとても大きなウエイトを占めるようになる。

方位、広さ、間取り、構造、などなど、不動産を探す際に細部にこだわる方が多いが、そのような枝葉(これも暮らすには大切ですが)よりも、もっともっと重要な立地(と資金)を重視して、ある意味、割り切って判断することが重要になります。

不動産の価値は、立地の構成要素が大きな割合を占める、残念ながら、特に日本はこの要素が強い住宅文化があり(土地神話は根強いDNA)、外向きの暮らし方がよい強くなる社会からも、今後も同じように続いていくと思われます。(新築着工の総量規制、コントロールを国が乗り出せば別ですが)

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2017年03月26日

これからの住まい探し・検討の順番

昭和期に、高級住宅地として評判だった柏市の住宅地が、先日の公示地価発表において、日本で一番の下落率となってしまいました。

「高級住宅街」も高齢化で下落 千葉・柏 http://mainichi.jp/articles/20170322/k00/00m/020/044000c

人口減少、日本経済の衰退など、高度成長期のように右肩上がりが期待できない時代では、人生において適切なタイミングで不動産を取得し、売却して、資産を組み換えるという作業を繰り返していかなければなりません。

このような先行き不透明感が強く、不確実性の時代では、人生設計と相性が悪くなりそうな不動産とは、すぐに決別するか、または転用することが肝要となります。

それが「正しい時に、正しい物件を、正しく利用する」ことに繋がり、その時々に、不動産を適材適所で所有利用するという戦略に繋がります。

今回の公示地価発表では、社会的問題になっている格差が見えてきました。

ものすごく極端に明暗が分かれつつあり、全体として下げ止まるように見えて、ひとつひとつを見ると格差がものすごくなっています。

今後の不動産は、価値が維持される横ばい、緩やかな下落、さらに、無価値(売れない)、マイナス評価(売る方がお金を出す)などという感じで分かれてくるのでしょうか。

このことから、今後、不動産を購入する場合、まずは立地、その後にお金、最後に物件、という順で検討することが、資産形成において大切になります。

1. 利便性が高く、生活にあった立地を選ぶ
2. 無理のない資金計画を建てる
3. 立地と資金を絡めて、購入できる物件を選ぶ

このような検討順になります。

まずは良い物件(気に入った建物)、その後に資金を立てて、買えるのは、都心から遠く離れ、駅からも離れた場所、という探し方では、厳しい未来が待ち受けています。(それを越えられるほどの圧倒的な資金力があれば別です)

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不動産を売却する際の戦術

もうすぐ4月、東京では桜の開花宣言が出たにも関わらず、今日は、花冷えの雨、冬のような寒い日になりました。せっかくの春休み中の日曜日があいにくの天気です。

昭和期に、高級住宅地として評判だった柏市の住宅地が、先日の公示地価発表において、日本で一番の下落率となってしまいました。

「高級住宅街」も高齢化で下落 千葉・柏 http://mainichi.jp/articles/20170322/k00/00m/020/044000c

人口減少、日本経済の衰退など、高度成長期のように右肩上がりが期待できない時代では、人生において適切なタイミングで不動産を取得し、売却し、組み換えるという作業を繰り返していかなければなりません。

このような先行き不透明感が強く、不確実性の時代では、人生設計と相性が悪くなりそうな不動産とは、すぐに決別するか、または転用することが肝要となります。

それが「正しい時に、正しい物件を、正しく利用する」ことに繋がり、その時々に、不動産を適材適所で所有利用するという戦略に繋がります。

■不動産を売却する際の戦術

一戸建てを売却する際に、古い物件であれば、中古物件として再度売却するのではなく、売地にするという選択をする場合があります。

そんなときに考えるのは、家を解体して更地にしてから売却するか、そのままの状態(古家あり)で売却するか、どちらが、早く、高く売却できるのかどうかです。

更地にしてから売却する場合、解体費用を先にねん出して支払う必要があります。また、いつ売れるか、いくらで売れるか、不確定な状態での先行出費となります。

そのまま一戸建てやマンションを売却する際に、室内の状態などから、ある程度リフォームしてきれいな状態にしてから売却する場合があります。

この場合も、リフォーム費用を先行出費するかどうか、悩みどころとなります。

早く売却する、という点で考えれば、更地にする、リフォームを実施する、などの施策で、不動産を良く見せる演出は有効になります。

特に最近は、不動産業者から、リフォーム済みの中古物件が多く販売されており、購入者側も、きれいな状態になっているのが普通という感覚になっています。

このようなことから、物件の現状(古家、庭など)や室内の状況が思わしくない場合は、解体工事やリフォームにてきれいな状態にして売却することが特にお勧めとなります。

居住中の場合は、難しいかもしれませんが、資金的な面で、ということであれば、売れたら払いという手法もありますので、ご依頼される不動産会社に相談してみてはいかがでしょうか。

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弊社オリジナルの販売戦略がこちらです。売却提案サイト http://www.presale.jp/

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2017年03月20日

競売予備軍(潜在)が溜まってきているかもしれない

アパートが建ちすぎてしまい、空室率の上昇とともに借入金返済で苦しむ、アパート建築会社とのトラブルも増加していることは、日常的で珍しくない状況になってしまいました。

内閣府のレポートにて「国内の賃貸住宅の新規着工戸数が急増し、世帯数の増減などを加味した潜在需要を2016年以降上回り、供給過剰となる可能性が高い」と発表されました。

毎日新聞でも「利用者のニーズに合わない狭小住戸も多いと指摘し、相続税の節税対策を背景にした賃貸住宅の建設バブルの発生を懸念する」という記事が掲載されました。

NHKのクローズアップ現代でも「アパート建築が止まらない〜人口減少社会でなぜ〜 http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3648/1.html」として取り上げられました。

これらを支えるのは、地銀を中心に新たな貸出先の確保が難しい状況で、アパートローンに活路を見いだした過剰融資があります。この背景には、日銀のマイナス金利政策があり、その親元はアベノミクス(最近聞かなくなった)があります。

金融庁では、これらの状況がもたらすリスクを鑑みて、貸家業向けの融資の調査を始めており、今後、金融機関への指導(融資抑制)まであるかもしれません。

このことから、鼻が利く不動産、建築会社は、いち早くアパート建築から手を引き、現在は、高齢者向けの施設へと活動の場を変えているようです。

しかし、構図は同じですから、その高齢者向け施設でも、需要に合わない供給が増えて、アパート建築と同様のトラブルが多発しているようです。

“老人ホーム”が空いている!? http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3952/1.html

結局、一般住宅でも、アパートでも、高齢者住宅でも、「供給をコントロールする」という発想が必要になってきています。(海外では一般的)

これが実施されれば、中古住宅の価値が維持されやすく、家を買った人の資産形成の支えとなります。そして、破産など、悲惨な状態になる人を減らすことになります。

現在、モラトリアム法の余韻と任意売却の普及により、競売案件の数は減少気味ですが、このまま何も対策されなければ、一斉に競売に回ってくるかもしれません。

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2017年03月16日

住まい探しの定石あれこれ

住まいを探すにあたって、今までいろいろなことが言われてきました。お客様それぞれにお考えはあるかと思いますが、私なりの考えをお伝えいたします。

(方位)
南向き信仰が強い日本ですが、北向きなら安い・順光になり眺望がいい(陽当り懸念)、東向きなら朝から活動的(午後懸念)で、西向きなら午後を有効活用(西日と午前懸念)など、良い面(悪い面)もあります。生活スタイルや資金・立地などのその他の条件も踏まえて、総合的に検討された方が、南向きに固執し過ぎるよりも良いかもしれません。

(立地)
駅に近くて通勤通学便利、生活施設が近くて生活便利など、やはり人気があり、その分、価格は高くなります。そのため、不動産業者や営業マンは駅から遠いなど利便性を妥協させる、または、資金を増加させる方向へと勧めます。総合的な判断かもしれませんが、私は立地にはこだわり、その代わり、物件の方で調整する方が、様々な面の先行きから良い方向に向かうと思います。これは、都心か郊外かという面でも同様です。

(環境)
立地とも絡みますが、環境面も大切です。明らかな嫌悪施設(工場、風俗店など)の他、日常生活に近い施設でも影響がある場合もあります。さらに、都市計画、道路、インフラなども、どのように影響するのか、確認するとともに、地勢、地盤などの災害面も大切になります。

(設備)
マンション・戸建てともに共通して建物室内の設備があり、マンションにはこの他に共有施設があります。特に新築の分譲住宅、マンション、ハウスメーカーの展示場では、最新の設備が設置されてテンションが上がりますが、時間の経過とともに古くなったり、慣れたり、案外使わないなど、実際の生活への影響はさほど大きくないと思われます。それよりは、立地、環境に家計負担の軽減を模索した方が良いと思います。

(建物)
眺望は羨ましくいいものですが、ライフスタイル・資金面に加え、実際の生活では設備と同じく日々の生活には大きな影響はありません(ブランドなどと同じく、富裕層のゆとり)。広さに関しても大は小を兼ねるといいますが、あくまでも予算があって(同じなら)で、予算を上げてまで広さは追及しない方が、下落基調の中ではお勧めです。同様に、新築かどうか、角部屋かどうか、良い面もありますが、絶対ではありませんので、あまり固執されない方が賢明です。

(資金)
低金利の状況での資金計画では、借り過ぎに注意することと自己資金は取っておいてもいいという点がポイントです。金利が低いと借りやすく、返済負担も小さくなりますが、長い期間の中でいつまで続くか変化があったときに対応できるかチェックが必要です。逆に、金利が低いですから、住宅ローン控除なども考え、少しでも多く自己資金を使わなければならないと考える必要はありません。ただし、予算は変えずにです。

(情報)
ネットが普及してきたことにより情報量に関しては多すぎるほどになっており、これからは情報の質が重要となってきます。まず、大量の情報から選定すること、提供される情報の正誤を確認すること、隠されている情報を見抜くこと、そして、振り回されることなく洞察することが大切です。そのために、プロをいかに活用するか、味方にするかが分かれ目になります。

暮らす方皆さまに、それぞれの生活がありますから、お伝えしたことがすべて正しいということは絶対にありません。お伝えしたいことは、固執し過ぎないこと、力み過ぎないこと、贅沢し過ぎないこと、ということになります。

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